東北太平洋側では大雨の危険度がかなり高くなるおそれ、災害に警戒を
湿った東風が吹き付け、長時間大雨のおそれ
昨日からきょう12日(土)未明にかけて、記録的短時間大雨情報が高知県、愛媛県、島根県、栃木県、福島県、鹿児島県に相次いで発表された他、けさは九州北部で活発な雨雲が発生し、長崎市付近で1時間に約110ミリの猛烈な雨が降ったとして、再び記録的短時間大雨情報が出されました。
そこでタイトル画像にある今夜の予想天気図をご覧下さい。
この広範囲に降っている大雨の原因は、停滞している秋雨前線や低気圧、また上空の寒気などですが、これに現在北上している熱帯低気圧の影響も加わり、このあとも全国あちらこちらで激しい雨が降り、大雨となるおそれがあります。
なかでも最も総雨量が多くなりそうなのが、東北太平洋側です。
その理由は、北上する熱帯低気圧に伴う非常に湿った空気が東風により吹き付けること、さらに日本海にある低気圧に向かい、北の高気圧からも湿った東風が吹き付けるため、このダブルパンチで活発な雨雲が発生しやすく、こんな状態があさって14日(月)の午前中にかけて、長時間続く予想となっているためです。
東北太平洋側では1時間に40ミリの激しい雨が断続的に降り、予想以上に雨雲が発達した場合は、50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれもあります。
総雨量は300ミリ以上に達する計算も
気象庁からは全般情報が出されていますが、東北太平洋側の予想雨量は、多いところで、あす13日(日)午前6時までに150ミリ、その後あさって14日(月)午前6時までに100ミリから200ミリとなっています。
コンピュータの計算による48時間の予想雨量をみてみると、上図のように岩手県や青森県の沿岸部を中心に多くなっており、特に岩手県の沿岸部には300ミリ以上をあらわす紫色も出現しています。
これは宮古周辺なのですが、宮古の9月の平年の雨量は213.7ミリですから、もし予想通りに降れば、2日間で9月の平年の雨量をはるかに上回る大雨となるおそれがあります。
土砂災害や浸水、洪水の危険度がかなり高くなるおそれがありますので、気象庁の危険度分布を参考にするなど、早め早めの防災対策、避難行動が必要です。
もちろん東北太平洋側以外も雨の降り方に十分警戒をして下さい。