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ウクライナ軍、ロシア侵略直後から破壊したロシア軍の大砲3000門突破

佐藤仁学術研究員・著述家
(写真:ロイター/アフロ)

上空からのドローン攻撃に備えてネット(金網)で防衛するも撃破

ロシア軍がウクライナに侵攻してから2023年5月7日までにウクライナ軍が破壊した大砲の数が3000門を突破した。

2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ウクライナ軍では2022年2月24日にロシア軍に侵攻されてから殺害したロシア軍の兵士の数、破壊した戦車、戦闘機など兵器の数をほぼ毎日公表している。

2022年12月29日にウクライナ軍が破壊した大砲は2000門に達していたので、約4か月で1000門を破壊してきたことになる。

ロシア軍の装甲戦闘車両や戦車はウクライナ軍のミサイルやドローンで攻撃されて破壊されることが多い。大砲もドローンで攻撃して破壊していることが多い。

小型民生品ドローンに爆弾を搭載して突っ込んでいき爆発させるいわゆる神風ドローンのタイプで、上空から大砲を破壊している。

そのため、ロシア軍だけでなくウクライナ軍も神風ドローンから大砲を守るためにネット(金網)で大砲の周りを囲み、草木などでカモフラージュして防衛している。このようなネット(金網)はそれなりに効果があり、上空からドローンが攻撃してきてもネット(金網)にひっかかり爆発しないので、大砲を防衛することができる。だがそれでも複数回にわたって神風ドローンによって攻撃を行うことによってネット(金網)を突き破って大砲を破壊している。神風ドローンは1機だけでなく1回の攻撃で多い時には10機以上で奇襲してくる。

また、偵察監視ドローンが上空から大砲を探知したら、ミサイルを撃ったり、攻撃ドローンで攻撃して破壊している。

ロシア軍が侵攻してきてから破壊した戦車が3700台超、装甲戦闘車両が7200台超、輸送車は5900台超なので、それに比べると大砲の3000門は多くはない。

▼ネット(金網)とカモフラージュでドローンから防衛

写真:ロイター/アフロ

▼ウクライナ軍の発表

(ウクライナ軍提供)
(ウクライナ軍提供)

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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