【河内長野市】海外の文化を市民に体験してもらう意義。意外に知られていない国際交流協会の活動とは。
コロナ禍の間こそ中断していたものの、国境を越えたグローバリズムの流れがあり、いろんな国の人たちとの交流をする機会が増えてきました。河内長野には河内長野市国際交流協会(KIFA)(外部リンク)がありますね。
しかし、このKIFAという組織のことを知っていても、具体的に何をしているのかわからない人が多いのではないでしょうか?
一応KIFAの会員である私でさえ、会員向け情報誌が定期的に送られてくるものの、年に一度行われている「世界の文化ごった煮」をメインでしている会という印象すらありました。
しかし、今年に入り、KIFAの動きが少し活発になった気がします。昨年までは、コロナ禍のこともあり、活動が消極的だったということでしょう。
今年からは新たにグローバルカフェという活動が始まりました。
また昨年の秋には、姉妹都市のアメリカ・カーメル市からイーサンさん(画像右)がこられて、市内で取材されたということもありました。
それからかつてヤングアメリカンズという団体が河内長野でワークショップを行なっていたことがあり、その後継団体としてハートグローバルが、先月、ラブリーホールでワークショップを行ないました。
これだけではありませんが、調べてみるとKIFAは、ごった煮のほかにも河内長野にかかわりのある外国人との交流を重視した、主に以下の活動を積極的に行っています。
- アメリカ インディアナ州 カーメル市との姉妹都市交流
- 外国人住民との活動(防災、生活支援など)
- 日本語サロン(外国人向け日本語支援活動)
- 語学クラブ(日本人向け外国語クラス)
- ホームステイ
- 会報誌KIFAリポートの発行
- インターネットによる情報発信
- 他の交流事業の支援
- その他(国際交流関係情報の提供など)
そんななか、先日フィリピンセントラル大学の大学生のダンスチームによる民族舞踊公演が、市民交流センターのキックスで行われました。
このイベント自体は1日しかないこともあり、ここではご紹介できませんでしたが、気になったのでKIFAに問い合わせたところ、ダンスチームの皆さんが公演の後に5日間、河内長野に滞在するというのです。
そこで気になったので、フィリピンの大学生ダンスチームが滞在中にどのような活動をするのか取材してみることにしました。
ダンスチームが所属しているセントラル・フィリピン大学(CPU)は、フィリピンの中部にあるパナイ島にある都市、イロイロにある大学です。
セントラル・フィリピン大学は1905年に創立されたキリスト教プロテスタント系の大学で、海外からの留学生も多く、日本からの留学生も受け入れているそうです。
ちなみに前回、2019年の同じ時期に河内長野に来た記録が、こちら(外部リンク)で紹介されています。コロナ禍の3年間は休止していましたが、今年に入って復活したわけですね。
今年のダンスチームは、公演が行われる1日前の6月16日の19:20着の飛行機で来日し、夜21:30ごろに河内長野に到着しました。そしてホストファミリーに迎えられて、それぞれの家に向かったそうです。
その翌日の午前中の様子です。前日に到着したばかりなのに、疲れを見せることなく早くも活動が行われています。
4階のイベントホールでは、ウエルカムパーティの準備が行われていました。
この後イズミヤゆいテラスに移動、ダンスリハーサルなどが行われた後に、夜からいよいよダンス公演が行われました。
ダンスの内容は、古くから島々に住んでいた民族による伝統的な物から、
スペインの統治下になってから入ってきたと思われる洋風のものまで多種多様でした。
公演の翌日18日日曜日は、ダンスメンバーはホストファミリーと終日過ごすための1日が割り当てられました。ここでホストファミリーについて、良くわからない方もおられると思いましたので、KIFAの山本事務局長にいくつか質問をしてみました。
いろいろな条件はありますが、ネイティブな外国人と親しめるまたとないチャンス。特に子供のいるご家庭なら、国際的な空気を肌で感じられる貴重な機会と言えますね。
19日月曜日以降は市長表敬訪問や長野高校、美加の台小学校訪問といったスケジュールをこなしていきます。
その翌日20日火曜日はキックスで、フィリピン料理の料理教室が行われました。
ここでは、あまり馴染みがないフィリピン料理がどんなものか教えてくださいました。
フィリピンは東南アジア圏にありますが、他の国と違って長い間スペイン領でした。キリスト教カトリックの影響が強いためか、現地に行くとヨーロッパの雰囲気が感じられる町並みが残っています。
そのためか、料理もスパイシーというよりも、東南アジアとスペイン料理の融合のような料理が多いです。
こちらが完成したフィリピン料理です。
この日参加したおひとりは、先日フィリピンのダンス公演を見て楽しそうだったから、この料理教室に参加したと言っておられました。
料理教室の後からも予定が続き、大阪千代田大学訪問、次の22日木曜日も学校訪問が続きます。22日の朝一番に聖教学園幼稚園を訪問した後、10時45分から高向小学校を訪れました。
この日、私は高向小学校にお邪魔して、学校訪問の様子を取材しました。時間になったらこのように児童みんなでお出迎えしました。
ダンスチームの皆さんが入場したところです。
最初は小学生の前でダンスをいくつか披露します。
そのあとは、3年生だけが体育館に残ってダンスのワークショップを行いました。
最初戸惑っていた風でしたが、徐々に慣れてきた児童たち。
あっという間に体が慣れ、ダンスを楽しんでいるのがわかります。
そのあとは英語の先生による授業が続きました。英語の先生もどことなく張り切っているような気がしたのは気のせいでしょうか?
フィリピンの学生と小グループを作り、一緒に問題を解いています。
リンゴを使ったクイズのような問題のようですね。
こうやって子供たちが少しでも外国人と親しむ機会があると、海外への敷居が低くなり、多くの若者が海外で色々なものを吸収して成長していくのかなと思いました。
こういう機会が与えられた子供たちの将来が楽しみです。
ここで高向小学校の校長先生に、フィリピンのダンスチームから記念品が手渡されました。
この時一緒に同行していたボランティアの方にお話を伺うと、「ボランティアは大変だけど、この年になってこんな楽しいことができるなんて思わなかったです。本当にKIFAのボランティアスタッフになって良かったです」と喜んでおられたのが印象的でした。
翌23日がダンスチームの日本滞在最終日で、この日はフェアウェルパーティとしてホストファミリーと最後のひと時を過ごした後、20:25のフライトでフィリピンに帰国しました。
海外に渡航する人はコロナ禍の一時期を除いて年々増えてきていますが、海外渡航に興味の薄い方、敷居を感じる方にとっては、フィリピンと聞くとまだまだバナナの印象くらいかもしれません。
KIFAの活動はそういう外国というものに対して、市民がもっと身近に感じてほしいと言う思いで活動されていることが今回取材してよくわかりました。
KIFAの今後の予定として7月19日13:00から姉妹都市アメリカカーメルの高校生と市民との交流会、21日から30日までの金・土・日の6回はグローバルカフェが行なわれ、いずれもキックスで開催されます。
ホストファミリーやボランティアとまではいかなくとも、語学教室でいろんな国の言語が学べたり、イベントに参加するだけでも身近に海外が感じられます。
河内長野国際交流協会(KIFA)の活動は、上記画像のように市の広報誌やホームページで紹介されています。ぜひ新しい刺激を求めて参加してみてはいかがでしょう。
高向小学校
住所:大阪府河内長野市高向86
アクセス:南海・近鉄河内長野駅からバス 高向バス停から徒歩1分
河内長野市国際交流協会(Kifa)(外部リンク)
住所:大阪府河内長野市昭栄町7-1キックス3階
TEL:0721-54-0002
アクセス:南海・近鉄河内長野駅からバス 市民交流センター前バス停からすぐ
※記事へのご感想等ございましたら、「奥河内から情報発信」ページのプロフィール欄にSNSへのリンクがありますので、そちらからお願いします。