食べてくれない子になる?親がやりがちなNG行動6選
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子どもがご飯を食べてくれないという悩みをお持ちの方は、
「他の子は食べているのに、うちの子は何で食べてくれないんだろう」
「私のやり方が悪いのかもしれないけど、どうすればいいかわからない」
「食べないのは個性だと思っても、食べさせなきゃいけないし…」
と思われたことがあるのではないでしょうか?
実は親がやりがちな行動が、子どもが更に食べなくなる意外な原因に繋がっていることがあるのです。
私自身、上の子が食べないどころか拒食状態までなってしまい、小児科や小児精神科に通った経験があります。
今回の記事ではそのときの経験も交えながら、神奈川県立こども医療センター偏食外来パンフレット を参考に、
- 親がやりがちなNG行動6選
- 困ったときの行動指針4つ
をまとめました。
お子さまが食べないことで悩んでいる方はチェックしてみてください!
食べてくれない子になる?親がやりがちなNG行動6選
神奈川県立こども医療センター偏食外来パンフレットを参考に、親がやりがちなNG行動6選をまとめました。
①親の役割を超える
子どもの食事における親の役割は、実はメニューを決めること、いつ・どこで・何を食べるかだけ。
一方、食べるor食べないを決める、どうやって食べるかを決めることは子どもの役割。ご飯をこねて食べようが、手で食べようが、顔になすりつけて食べようが子どもの自由ということです。デザートから食べたとしても、食べる順番も子どもの自由なのです。
親はご飯を出すところまでが役割なので、役割以上のことをされると子どもは「楽しくないな」「自分が決めたいことなのに色々言われて嫌だな」と思って食事が嫌いになる可能性があるので避けたほうがよいとのこと。
子どもに食べさせるところまでが役割だと思うと、それができていないことに責任を感じてしまいますよね。でも私たちは「ご飯を出す」という親の役割は果たした、あとは子ども次第と思えば少し楽になれるのではないでしょうか?
②強制する
強制には3つのパターンがあります。
1)行動で強制する
例:スプーンを顔に持って行って食べさせようとする
2)言葉や態度で強制する
例:「せっかく作ったのに」「一口だけでも食べよう」「なんで食べないの?」と責めるような質問をする
3)食べ物で強制する
例:嫌いとわかっている食べないものを必ずおく、食べきれない量を置く
「あと一口!」などつい言ってしまいますが、強制されると食事が嫌な時間になってしまいますよね。強制するのではなく、子どもが食べ物に興味を持ったタイミングで「おいしいよね」「サクサクしてるね〜」など促してあげましょう。
私も「どうやっても食べないものは食べない」と悟ってからはうるさく言わないようにしましたが、その分食べてくれたときは「食べてくれたの!?嬉しい~!」と喜ぶ表現を子どもにするようにしました。
ちなみに、とてもやりがちですが、泣いているときに口が開いたらそこに突っ込む、というのは危険なのでNGです。
③怒る・叱る
「もういいかげんにして!」「遊びにいったらダメっていったでしょ!」などと怒ると、子どもはストレスを感じて泣いたり、投げたり逃げ出したりして余計に食べなくなるそう。ぐっとこらえてくださいね。
脱走に関して自立を促すモンテッソーリ教育の視点でいえば、環境が整えられていないことを親が解決したほうがよいと考えられます。子どもには発達欲求があるので色々なものに目移りして当たり前で、そこに興味のあるものがあれば行ってしまいます。何かが気になってしまう環境、遊びにいってしまえるような環境で食べさせているのであれば、食事が進まないのは仕方ないのです。
おもちゃを片づける、ドアを閉めるなど食事に集中できる環境を整えることも大切です。
④後出しする
「もう食べてくれないから、仕方ない…いつもの出すか!」とやってしまいがちな後出し。食べさせなければいけない、空腹のまま寝たら夜泣きするのではと思うとつい絶対食べるであろうものを出してしまいますよね。私もついやってしてしまいますがこれはNG行為とのこと。
目の前の食事を食べなければ、好きなものが出てくると学習して余計に食べなくなります。親としては心配になるかと思いますが、食べなかったらお腹が空くと学んでもらえるように後出しはしないようにしましょう。
⑤食事以外で食べさせる
食事で食べてくれないから補わなきゃ!と他の時間にパンやおせんべいなど色々食べさせるのもやめましょう。結果、お腹が空かないので食べなくなってしまいます。
もちろん必要なおやつはOKですが、必要以上の量は控えてくださいね。
⑥決まったものしか出さなくなる
「これしか食べないから毎日このメニュー!」ってやりがちじゃないでしょうか?でもいつも同じだと子どもは「いつも同じだな〜食べ飽きたな〜」と思ってしまい、食事に期待や楽しさを感じなくなります。
食事に楽しさがなくなるのも食べなくなる原因のひとつなのです。
以上が親がやりがちなNG行動6選でした。
大切なことは「食事は楽しい」と思ってもらうこと。食べても食べなくてもみんなで食卓を囲んで、笑顔で親がご飯を食べている姿を見せるのがスタート地点です。
強制される、イヤなこと、嫌いな時間と思わせてしまうなどNG行為でどんどん食べなくなる可能性があるので気をつけてみてくださいね!
困ったときの行動指針4つ
神奈川県立こども医療センター偏食外来パンフレットに、困ったときの行動指針も載っていたのでこちらもお伝えします。
①食べない、遊ぶ、騒ぐ、立ち歩くなど好ましくない行動が起きた時は無視
好ましくない行動には注意を向けないようにしてください。相手をすると「認められている」と感じてもっとやるようになります。
②食卓に座る、ちょっとでも口をつける、など少しでも好ましい行動が出たら褒める
親が喜ぶと子どもも嬉しいんですよね、もっとやろうと思ってくれます。
私も上の子で体験済みです!子ども自身、もう一口食べようかな?というやる気が出てくるみたいです。
③指示は具体的にする
「ちゃんとして」「もっと早く」など子どもにとって抽象的な指示はやめましょう。「ここに座って食べようね」「お皿は割れやすいからやさしく触ってね」など具体的に伝えてあげるのがポイントです。
④やる気を引き出す
やる気を引き出す方法は2つあります。
1)自分で決めさせる
例えば「カレーとうどん、どっちがいい?」など、親がメニューを決めるのが役割ではありますが選択肢を出して子どもに決めてもらうのもOKです。
2)気持ちの準備
「時計の針が12になったらご飯にしようね」など予告しておくことで子どもも気持ちの準備ができ、やる気が起きます。
おわりに
当てはまっていたNG行動はありましたか?
- 親の役割を超える
- 強制する
- 怒る・叱る
- 後出しする
- 食事以外で食べさせる
- 決まったものしか出さなくなる
この6つはなるべく避けてお子さまと関わりましょう。
私も経験しましたが、「食べさせなきゃ!」と思うと親も苦しいです。でも出すところまでが親の役割なんだと思えば、少し楽になりませんか?食事が楽しい時間になるように、できるところから少しずつ取り組んでみてくださいね。
▼YouTube動画でも詳しくお話しています。