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人間関係に疲れた時は「適応障害」になりやすい?ならないための「人間関係リセット」のすすめについて解説

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

「どうしてあの人はいつも身勝手なのだろう」「あの人といるとしんどくて仕方がない」など、生きている限り人間関係の悩みは尽きません。

一説によると人間関係の悩みを持つのは、人間だけだと言われています。

ペットを飼っている経験がある方であれば分かる通り、犬や猫が「私ってなんでこんなにダメなのだろう…」「もしかしたら、嫌われているのかも…」などといった悩み方をしている所は見たことがないと思います。

たいていの場合は、遊んでもらえないもどかしさや、ごはんをもらえないひもじさなどを感じて悲しくなったりしているのではないでしょうか。

動物は「今・ここ」にある刺激に反応するだけで、憂うつのループにはまることはないようです。

しかし、人間はイヤなことがあった時、「あの人は昨日も、私と目を合わせずに挨拶をした」「私のことを避けているような気がする…」と憶測し気分が落ち込んだりしてしまいます。

その憶測や先読みなどが重なり、心身に負担がかかることで、「適応障害」や「うつ病」といった大きな病を発症したりするリスクが高くなります。

「適応障害」にならないための「人間関係リセット」のすすめとは?

人間関係に大きなストレスを抱えているのに我慢した結果、「適応障害」と診断されてしまったという方は多くいます。

自分に合った人脈、環境ではないところで「なんとかしなければ…」と我慢を重ね続けていると、突然、頭痛や吐き気などといった症状が体に表れることがあります。

また、精神面でも抑うつや不安症状、神経過敏などが表れ、生活の質を低下させてしまうこともあります。

そうならないためには、今抱えているストレス要因から離れるといった対処が必要となります。

もし、人間関係で大きな悩みを抱えているのであれば、その関係性を断つというのも一つの選択肢になるかと思います。

特に自分にとって最善とならない関係性を持っているのであれば、リセットしてしまう方が賢明かもしれません。

適応障害はストレス要因から離れることを前提とし、物事のとらえ方、振る舞いや感情をコントロールすることで、一般的には6ヶ月以内で症状が改善するとされています。

人間関係にSOSを感じたら…

人間関係に疲れを覚えやすい人の特徴として、常に「自分中心」ではなく「他人中心」で過ごすことが多いように感じます。

人付き合いに関してそれほど苦痛を感じない人は、そのバランスがうまく取れているのではないかと思います。

では、人間関係に疲れたと感じたら、まずはどのように考え、対処していくと良いのでしょうか?

・我慢することは当然?

一つ一つは小さな我慢であっても、日ごろから我慢することが当たり前になっていませんか?

苦痛を覚えているにも関わらず、我慢することが当然になってしまうと、自分の心の痛みに鈍感になってしまいます。

一つ一つ丁寧に「もうイヤだ」「したくない」と向き合い、自分の気持ちや欲求を大切にしたり優先したりすることが求められます。

・「自分中心」は「わがまま」?

自分中心と聞くと、自分勝手で相手の自由を邪魔したり奪ったりすることだと思う方がいるかもしれませんが、自分の行動には常に「責任」を伴うものです。

お互いを尊重し、自分の責任を自覚してこそ、心からの自由を得ることができます。

私たちは「心から自由」になることで、自分自身も周りの人も大切にできるのではないでしょうか。

代表的な4つのネガティブな感情パターンとは?

心の中に生じるネガティブな感情のパターンにはどのようなものがあるのでしょうか?

今回は4つのパターンに大別してみました。

・うつうつ
・イライラ
・ドキドキ
・やらねば

これらの4つは人間にとって代表的なネガティブ感情パターンで、多かれ少なかれ誰もが持っているものかと思います。

・うつうつ

特に未来に対する不安を感じて、日ごろからうつうつとしてしまうことも多いのではないかと思います。

いつも、うつうつとしていると、心身ともに疲れ切ってしまうことになるので、要注意です!

・イライラ

些細なことでイライラ、カリカリ、ムカムカ…としてしまうことは多いのではないでしょうか?

余裕がない人ほどイライラすることが多く、自分に対しても他人に対してもネガティブな感情を抱きやすいと言えます。

・ドキドキ

いつも「早くしないと…」「どうしよう…」とソワソワ、ドキドキしていませんか?

自信がない時ほど、ドキドキしてしまうことは多くなります。

・やらねば

いつも「やらなきゃ!」「頑張らなければ!」と強く思う傾向があり、疲労困憊になってしまうことがあります。

「ほどほど」「ぼちぼち」という余裕を少し持っていなければ、燃え尽きてしまうことにもなりますので、常に全力を出すのは控えた方が良いでしょう。

まとめ

人間関係によるストレスを感じると、どうしてもネガティブな感情を抱きやすい傾向にあります。

今回紹介した感情パターンに陥りそうな時は、ストレスの発散などなるべく早めの対処が必要になるでしょう。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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