ツインズが同日に2つのMLB本塁打記録更新に成功! 9年ぶり地区優勝へ視界は良好
【ツインズが早くもシーズン本塁打数のMLB記録を更新】
ア・リーグ中地区で首位を走るツインズが31日のタイガース戦で、MLB最大級の広さを誇るコメリカ・パークで計5本塁打を放つ猛攻をみせ、10-7で勝利している。
この結果ツインズは、今シーズンの本塁打数を268本に到達し、昨シーズンにヤンキースが樹立したシーズン本塁打数(267本)のMLB記録を更新することに成功した。
今シーズンのツインズは1試合当たり1.99本ペースで本塁打を放っており、このままのペースで残り27試合を戦えば321本に到達することになり、夢の300本超えは確実な状況だ。
【ポランコがチーム8人目の20本塁打達成】
しかもツインズは同時に、もう1つのMLB記録も更新している。この日本塁打を放った1人、ホルヘ・ポランコ選手が今シーズン20号本塁打に到達した。
この結果ツインズには、マット・ケプラー選手(36本塁打)、ネルソン・クルーズ選手(34本塁打)、エディ・ロサリオ選手(27本塁打)、ミギュエル・サノ選手(26本塁打)、ミッチ・ガーバー選手(26本塁打)、CJ・クロン選手(24本塁打)、ジョナサン・スクープ選手(21本塁打)──に続くチーム8人目のシーズン20本塁打達成者が揃うことになった。
これにより、シーズン20本塁打達成者数でもMLB記録を更新することになったのだ。
さらにツインズには、ここまで15本塁打を放っているマーウィン・ゴンザレス選手がいる。残り試合を考えると、20本塁打に到達する可能性は十分にあり、さらに記録を伸ばすかもしれないのだ。
【なかなか超えられなかった7人の壁】
これまで20本塁打達成者が7人に到達したのは7チーム存在しているが、遂にツインズが7人の壁を越えることに成功した。
最近は長いシーズンを乗り切るため、主力選手にも休養を与える起用法が一般的になり、控え選手でも出場機会が増えるようになった。昔と比較すれば、本塁打を記録できる打者の数が増えたのは間違いないが、それでも指名打者を使えるア・リーグでも、7人の20本塁打達成者を揃えるのは決して簡単なことではない。
ただこれまで達成者7人に到達したチームは、ア・リーグが6チームで、ナ・リーグは昨年のドジャースのみ。やはりア・リーグ有利の記録といえるだろう。
ちなみにア・リーグの6チームは、2017年のオリオールズ、2010年ブルージェイズ、2009年ヤンキース、2005年レンジャーズ、2000年ブルージェイズ、1996年オリオールズ──となっている。ブルージェイズとオリオールズが2度も達成していることに正直驚いた。(記録は『Baseball Almanac』調べ)
【MLBの年間本塁打数も更新確実】
本塁打を量産しているのはツインズに限ったことではない。ツインズに更新されたものの、昨年年間本塁打数を更新したヤンキースは8月だけで73本塁打を放ち、1987年(5月)のオリオールズ、1999年(5月)のマリナーズが記録していた月間本塁打数58本のMLB記録を塗り替えている。
さらにすでに本欄でも何度か指摘しているように、リーグ全体でも過去に例がないペースで本塁打を量産している。『Baseball Reference』によれば、今シーズンのリーグ全体の本塁打率は1.40で、過去最高だった2017年(1.26)を遙かに上回っている。
現時点(8月30日の公式戦まで)でのリーグ全体の本塁打数は5656本。もちろん2017年に樹立されたリーグの年間本塁打数6105本を超えそうな勢いだ。
シーズン残り1ヶ月で、ツインズ、MLBともにどこまで記録を伸ばしていくのだろうか。