【京都市下京区】まんまる可愛いたいやきくんは天草生まれの京都育ち? ほろ苦の赤い月珈琲と相性は抜群!
時々粉雪が舞うほどの寒さとなった2022年2月16日、四条烏丸の経済センターで取材があったのですが、時間待ちで久しぶりに仏光寺通を西へ入ってみました。平安京の五条坊門小路にあたる仏光寺通は、豊臣秀吉の懇請により天正14年(1586年)にこの地に移った佛光寺の北に面することがその由来です。歴史ロマンあふれるこの辺りも今はオフィス街となっています。
喧騒の中で、まさに市井の山居(しせいのさんきょ・街中に居ながら山奥の自然を味わえるような空間)のような路地がありました。入っていくと古めかしい町家群の中に「あまいろ」と書かれた木の看板があります。店内は一転、新しい木目調の明るい空間が広がっています。テイクアウトとともに、イートインとしてカウンターとテーブルの10席ほどがあります。
定番の珈琲セットを注文。たい焼き+ホットコーヒーでワンコインの税込み500円とリーズナブルです。そして出てきたたい焼きが、なっなんと丸くてしっぽがない、しかも愛らしいではありませんか! こりゃインスタ映えするわあ。気が付いたら周りは若い女性がほとんど、なるほどと納得です。
「あまいろ コーヒーとたい焼き」は、2018年11月に天草ブランドのアンテナショップ・カフェとしてオープンしました。名物のたい焼きは、天草の老舗たい焼き店「まるきん製菓」を引き継ぐ「たい焼きカフェ まるきん」のレシピをもとに製造しています。どうりでキャラがラッフル襟にトランクフォーゼを穿いているのかと思いきや、天草四郎時貞ですね。
甘いパンケーキ生地のたい焼きなどレシピは受け継ぎつつ、京都の都製餡のあんこを使用し、京都では「カスタード」と「つぶあん」、つぶあんとカスタードの両方が入った「ミックス」の3種類を食べることができます。カスタードは自家製で、牛乳で煮出した天草の特選茶葉をクリームに混ぜ込んでいるので、少し緑っぽい色をしています。コーヒーはというと、天草の焙煎珈琲ブランド「赤い月珈琲」から取り寄せていて、ほろ苦く深みのある味ががまた、たい焼きによく合うんです。
店主の井上智雄さんは、天草出身の画家のマネージャーをしていたこともあって、大の天草好き。出張のたびに「まるきん製菓」を訪れました。因みに「まるきん製菓では回転式のたい焼き機を使っていたのでしっぽ付きでは載せられなかった」のだとか。そうか、それで丸いんだ。謎解決!
井上さんは、「京都でもほれこんだ天草の良さを広げたい」と天草の塩や、天草ゆかりの作家の陶器なども販売しています。都会の中の異空間でほっとひといき、癒しの時間をお過ごし下さい。
「あまいろ コーヒーとたい焼き」 京都市下京区釘隠町242 12:00〜18:00 定休日:火曜日 (祝日営業・月曜不定休)