【川崎市中原区】歴史の道探訪 中原街道コースを歩く(3)徳川将軍小杉御殿跡など
中原区内を全部歩いて記事を書く、オリテアガルです。
川崎市中原区のホームページに「歴史と緑の散策マップ」として、いくつかのコースが掲載されています。その中に「歴史の道探訪 中原街道コース」があり、そのとおりに歩いてみたの3回めです。コースは、JR武蔵中原駅と東急新丸子駅の間を結ぶ全長4.2kmの散策コースです。
2回めまでは新丸子駅から中原街道の石橋醤油店まででした。今回は、中原街道の小杉御殿跡などが出てきます。
8)御主殿稲荷
石橋醤油店を過ぎて、中原街道をさらに進みます。西明寺への参道が見えてくる手前で、いったん中原街道をそれて右へ曲がります。曲がる角の右側がずっとグレーの塀が続いていて、塀の上に小さな緑の看板があります。今はもう文字が薄れてしまって読めないのですが「こすぎごてん表門跡」です。
最初の角を左へ曲がると、その奥に御主殿稲荷があります。その位置が小杉御殿の御主殿があった場所です。
曲がり角にある「こすぎごてん表門跡」が門で、その先の「御主殿稲荷」が御主殿、なんとなく位置がつかめるでしょうか。敷地面積1万2千坪ということで、かなり大きな御殿だったことがわかります。東京ドーム1個分弱です。
ガイドパネルには「小杉御殿の御主殿跡」とあり、この辺りに、御殿の中心、御主殿があった、と書かれています。
9)西明寺
2つ曲がった角を中原街道へ戻り、少し中原街道沿いに進むと、曲がり角の奥に西明寺があります。
西明寺の縁起を見ると、弘法大師が勅命をうけて…から始まり、その後に、
と書かれています。今、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で小栗旬さんが演じているのが北条義時、坂口健太郎さんが演じているのが、北条義時の息子の北条泰時。北条時頼は、その北条泰時の孫にあたる5代執権です。
さて、西明寺の入口の左側、「徳川将軍小杉御殿跡」の石碑が建っています。
江戸からきて中原街道の多摩川を渡ってすぐの小杉に御殿があり、中原街道の終点である平塚には中原御殿があります。平塚駅から海と反対方向へ向かって歩いていると、中原御殿跡付近に「御殿」という町名もあります。小杉も小杉御殿町がありますね。
10) カギの道
西明寺と小杉御殿跡からすぐ左の道がカギの道です。
中原街道は平塚と江戸を結び、徳川家康が江戸入りした際もこの街道を利用したと言われています。小杉御殿が、徳川将軍家や、東海道が整備されるまでは大名の宿泊にも使われたので、守りを固めるために通りにくいカギの道になっています。
ところで、西明寺入口の左側、カギの道の手前が、もう何年も工事中です。道路の拡張工事だそうで、この工事しているところから小杉十字路を結び直線道路ができる予定とのことです。
カギの道は、元々が進入しにくいように作られたものなので、狭くて通りにくい作りです。歩いていても、カギの道のところで歩道がなくなるので、交通量多い道なのに、道路のすみを歩くことになり、歩きづらいところです。
カギの道はなくなるのか⁈と心配したのですが、そのまま残されるそうです。事業路線情報の計画図を見ると、たくさんの家があるところを道路にするようで、2022年3月末で事業用地取得進捗率91%となっています。