【寝屋川市】感動につなげる市民サービス改革を! 「市民の心 動かし隊」考案のセブンルールとは?
行政から送られてくる文書や納付書などの書類を見て「わかりにくいなぁ」と感じたり「結局これってどうしたらいいの?」となって、放置したり、問い合わせをしたりしたことはありませんか。
そんな市民の気持ちに寄り添うため、寝屋川市は、令和3年10月に「寝屋川市市民サービス改革基本理念及び行動指針」を策定し、市民満足に留まらず、市民感動につながるサービスの提供に全庁を挙げて取り組んでいます。
寝屋川市では、日々、行政に寄せられる市民の声の分析を通じ「行政が作成する文書等が、市民にとって難解な専門用語、馴染みの薄い表現が使われ、送られてきた文書等の目的・趣旨が市民に適切に伝わっていない」ことに着目し、あらゆる部局に所属する入庁2年目から次長級までの職員17人で構成する市民サービス改革推進プロジェクト・チーム「市民の心動かし隊」を設置し、「市民に伝える」ではなく、「市民に伝わる」ことをテーマに、様々な議論、文書の点検・検証等を進め、この度、文書等の作成に当たって重視すべきポイントとして、 セブンルール「市民に伝わる」 7 RULESを作成しました。
セブンルール 〈文書等の作成での「市民に伝わる」 7 RULES〉
1. まずは市民の立場に立って
現在送付している文書等が市民に確実に伝わる内容となっているか。
分かりにくい場合には、別途、要点をまとめた概要資料を添付しましょう。
2. 「趣旨」「目的」「お願いごと」を明確に
何のためのお知らせか、今後、どのような手続が必要かなど、文書等の送付目的を明確に表記しましょう。
3. 「脱」専門用語
正しい公用語を用いた文章作成を心掛けることは大切なことですが、場面や状況に応じて、誰でも理解しやすい言葉への言い換えをしましょう。
4. 文字よりレイアウト・図式化
伝わるのは文字よりビジュアル。視覚的効果(項目別の色使い、手続の図式化など)を活用して、分かりやすく表記しましょう。
5. 問合せが多いものは事前にQA形式に
問合せの多い内容については、事前にQA形式で表記することで、問合せ件数の減少(市民の手間の削減)、職員の負担軽減につなげましょう。
6. 文章は「より短く」
文章の作成で大切なことは情報の多さではなく、伝わりやすさ。文章はできる限り短く、簡潔・明瞭に表記しましょう。
7. 市民の心情、ライフシーン、場面に合わせた寄り添った一言を
市民の心情、ライフシーン、場面等を踏まえ、まずは市民に寄り添った言葉を添えましょう。
市民サービス改革推進プロジェクト・チーム「市民の心 動かし隊」 取組内容の1例としては、寝屋川市における超高齢社会の進展を踏まえ、シルバー世代に関わりが大きく、 中でも送付件数や、問合せが多い介護保険に係る文書を点検・検証したということで、具体的には、次のような変更が行われることになりました。
◇ 対象とした文書(4項目)
(1) 介護保険加入者が死亡した場合、相続人に送付する案内文書
(2) 介護保険料(普通徴収)の納入通知書
(3) 介護保険料(特別徴収)の開始通知書
(4) 所得簡易申告書
◇ 検証項目(一例)
介護保険加入者が死亡した場合、相続人に送付する案内文(上記(1)の文書)
※ 介護保険料は、毎年度、1年分(12か月分)の保険料を算定するため、年度途中に加入者が死亡すると加入期間が変更となり、保険料が変更されることにより送付する文書
◇ 検証内容
※ これらの通知書だけでは、通知の趣旨や目的が市民に適切に伝わっておらず、市民から問い合わせが発生している。
なお、本通知書は、システムで定められた様式であるため、変更することは困難
現在送付している文書(介護保険料の追徴をお願いする通知書)
現在送付している通知書に、「これを読めば全体像が分かる」 1枚の資料を追加で同封することを提案。
◇ 検証内容の反映
文書の担当課(高齢介護室)では今回の提案を受け、令和5年度から送付文書の内容を変更し、案内文書を追加して送付する予定としており、今後、効果検証等についても実施する予定です。
今回ご紹介したのは、1例ですが、今後、文書等を作成する際は、7RULES にのっとることとし、全庁的な市民サービス改革の推進、市民サービスの向上に取り組んでいくということです。
詳しくは令和4年度「市民の心 動かし隊」活動報告書をご覧ください。
情報提供は寝屋川市 経営企画部 企画三課よりいただきました。
【施設情報】
寝屋川市役所 経営企画部 企画二課
〒572-0832 大阪府寝屋川市本町1−1
072-824-1181(代表)