【横須賀市】生活が困難・行き場がない人の自立を支援「夢見館」帰る家がある安心感と信頼が人生を後押し!
横須賀市のさまざまな情報を発信!うみちゃんです。
取材のためにお邪魔したのは、市内にある一軒家です。
素敵な落ち着いたリビングですね。ソファがふかふかで座り心地が良いのです。
大きなダインイングテーブルは木の温もりが感じられますね。
大きいので、食事以外にもゆっくり本を読んだり、何かを書いたりするのにもちょうどいいですね。
間接照明が、柔らかくあたたかな空間を作り出しています。
なんだか、自宅のようにホッとする。
ここは、自立支援が必要な人を一定期間に受け入れる「夢見館」です。
1階はキッチン・リビング・ダイニングがあるフリースペース、2階には3部屋(個室)あります。
NPO法人 Flying to the Future
NPO法人 Flying to the Future (フライング トゥ ザ フィーチャー)は、自立支援が必要な子どもや若者に一定期間、安心して住める場所の提供・安定した食事の提供・自立へ向けた就労支援等の支援を行っています。
NPO法人 Flying to the Future 理事長 浜田さんにお話を伺いました。
「ここいいでしょ?支援施設とシェアハウスのような中間的な感じの”家”を作りたかったんですよね。
イメージとしては、”お金も生活も大変だし大したことはできないけれど家にいたらいいよ”という親戚のおじさんやおばさんの家に下宿する感覚で来てくれたらいいですね」と話します。
筆者が伺うと事務などの仕事や食事や掃除など日常サポートを行うスタッフ2名と入所者の女性が出迎えて下さいました。
浜田さんの豪快な笑顔と皆さんの優しい笑顔と会話は、自由で楽しくて、まるで友人の家に遊びに来た時のような、あたたかい空間です。
子どもたちの将来・未来に希望を
浜田さんは、これまで市内の児童養護施設を訪問し、子どもたちへの支援をしてきました。
その中で、児童養護施設の子どもたちは施設を出てからが大変であるという事実を知りました。
「将来への目標を持っている子もいれば、希望を持って社会に出ても適応できず仕事が続かない、天涯孤独で頼れる人がいない、勉強がしたいのにお金がない、貧困で生活できないなど。想像以上の実態に衝撃を受けました。地域の大人たちが支えないと落ちてしまう」と話します。
いつかは小規模の児童養護施設のような行き場のない子どもたちの受け皿をつくりたいと思い、この事業を立ち上げました。
自由の中の不自由さ
これまで10代の学生や30代の妊婦など様々な境遇の人を受け入れてきました。
「夢見館」の定員は3名。入所者には個室が提供されます。
「今までいろんな思いで生きてきた子どもたちが、一人の時間を持つことは大事です。入所者が自分の部屋に引きこもったら”やったー!”と思いますね」とにっこり。
「施設を出ることは子どもたちにとっては自由を手に入れることですが、一方で責任など不自由も伴います。「夢見館」にいる間にそれを感じて学んでほしい」と話します。
入所者の思いを汲みながら、今後の人生を幸せに生きていくことができるように、生きるための知恵やルールを優しく教えてくれ、背中を押してくれる。
浜田さんが、境遇や入所経緯も違う子どもたちを心から応援し、自立に向けての支援をしようとするまっすぐな情熱が言葉の端々から伝わってきます。
帰る家がある安心感から生まれる希望
お話を伺っている間にも、キッチンから料理をしている音や美味しそうな香りが漂ってきます。
スタッフは皆さん料理上手で、できる限りバランスを考えた一般的な家庭料理を手作りで提供することをモットーとしているとのこと。
帰る家がある、ゆっくりご飯を食べることができる、一人でほっと過ごすことができる。それがどれだけかけがえのない時間であるか、改めて感じます。
「夢見館」の優しくて平穏な日常の中で、疲れた心と身体を癒し、新しい社会に羽ばたく準備をします。
入所者は半年くらいで、自分の新たな一歩を見つけて退所していくとのこと。
浜田さんは「多くの人に、Flying to the Futureという支援の家があることを知ってほしい。自分が潰れてしまう前に相談してほしい」と言います。
Flying to the Futureはいつでも待っています。
NPO法人 Flying to the Future
★HP内にも問い合わせフォームあり
E-mail:ftf.23.oh@gmail.com
※入所条件等はお問い合わせ下さい。
※夢見館の住所は非公表です。
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