今後発生が予想される台風10号は極めて危険度が高くなるおそれ
台風9号、九州北部中心に大荒れ警戒
沖縄近海を通過した台風9号は非常に強い勢力で東シナ海を北上しています。
強風の吹いている範囲(強風域)がやや狭くなったということで大型という枕詞がとれましたが、中心気圧935hPa、最大瞬間風速70メートルという最盛期の状態で北上中です。
今後もあまり衰えることなく北上し、あす2日(水)の日中から夜にかけて、九州の西海上を北上する見込みで、九州北部(特に長崎県)では、海上で50メートル、陸上で35メートルの最大瞬間風速が予想されるなど、暴風、大雨、高波、高潮などに厳重な警戒が必要です。
なお台風9号は950hPa程度で朝鮮半島へ上陸するおそれがあり、朝鮮半島へ上陸する台風としては、過去最強クラスとなるかもしれません。
あすまでに台風10号が発生へ
台風9号が九州へ近づくため、目先はこの台風の影響に厳重な警戒が必要なことはもちろんなのですが、週末にかけて、次に発生が予想されている台風の進路が非常に気がかりなものとなっています。
タイトル画像をみると、日本の南東海上に雲の塊があり、これが熱帯低気圧で、気象庁からは24時間以内に台風へ発達する見込みとの情報が引き続き、出されています。この熱帯低気圧の他に、すぐに発達するような熱帯擾乱(ねったいじょうらん)は見当たらないので、発生すれば台風10号ということになります。
気象庁発表の予想天気図では発生後、徐々に発達しながら西進し、3日(木)午前9時の時点で、中心気圧は980hPaまで下がる予想です。
6日(日)は西日本で大荒れとなるおそれ
発生が予想される台風10号の今後の進路予想に関しては、発生前から詳細に行うことは禁じられていますが、台風10号に関する多くの計算が週末にかけて日本の南で顕著に発達しつつ、西日本へ北上してくる計算でかなり揃ってきている状況です。
このため、気象庁からは6日(日)の西日本に対して、早期注意情報(警報級の可能性)で、暴風や波浪、大雨の警報が発表されるおそれがあるとして、早めの警戒が呼びかけられています。そしてことによると、この大荒れの度合いがかなりひどいものとなるかもしれません。
米軍合同台風警報センター(JTWC)の予想では?
参考までに米軍合同台風警報センター(JTWC)の最新の予想では、今後発生が予想される台風10号は日本の南海上で急速に発達し、6日(日)には最大瞬間風速75メートルという猛烈な勢力に発達しつつ、西日本の南海上に近づいてくる計算です。
これはあくまでも参考ではありますが、もしこの勢力で西日本へ近づいてくるならば、今回沖縄に近づいた台風9号よりも勢力が強いこととなり、非常に危険度の高い台風襲来となります。
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)の予想では?
こちらも参考ですが、ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)の最新の予想では、やはり日本の南海上で顕著に発達しながら、6日(日)から7日(月)にかけて、かなりの勢力で西日本付近を北上する計算です。
きょう気象庁から8月の日本の南の海面水温は過去最も高くなり、台風がこの海域を通過する場合は十分注意する旨の報道発表がありました。
上述したJTWCとECMWFの計算はあくまでも現段階の参考ではありますが、最悪は今後発生が予想される台風10号がかなりの勢力に発達しつつ6日(日)頃、西日本へかなり近づくおそれがありますので、台風10号が発生した後の進路予想に十分注意・警戒するとともに、週末は予定の再検討などが必要となるかもしれません。