2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生用ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。

特に監視・偵察ドローンは上空からの目として戦場では敵軍の動向を監視するために24時間常時飛来している。そして敵軍を探知したらミサイルで攻撃を行ったり、ドローンから爆弾を投下したりしている。そのため戦場では上空を飛来している監視・偵察ドローンや小型の民生品ドローンは敵軍に探知されたらすぐに機能停止させられたり、破壊されたりしてしまうことが多い。

そして戦場だけでなくドローンは国境沿いでの監視にも使用されている。米国メディアのAP通信がベラルーシとの国境沿いで小型の民生品ドローンを使用して常時ベラルーシからのロシア軍の動向を監視しているウクライナ軍の国境警備兵を報じていた。雪の積もったベニヤ板で舗装した塹壕の中で国境警備を行いながら、ドローンでベラルーシ側の様子を確認している。国境警備兵のアレキサンダー氏は「私たちは常に敵のロシア軍の様子を監視しています。そして敵のロシア軍も我々ウクライナ軍のことを常に監視しています」とコメントしていた。動画の中にも小型民生品ドローンがバリバリと音を立てて飛行しているシーンがあるが、上空で音がするので敵軍に探知されやすく、破壊されやすい。

ウクライナとロシアの紛争は東部や南部が最前線である。だが、北部のロシアの同盟国であるベラルーシとの国境沿いの警備は重要である。いつベラルーシからロシア軍の攻撃が行われるかもしれない。そのため常時ドローンで監視して、攻撃の気配や情勢の変化があったらすぐに対応できるようにしている。2023年2月2日には、ベラルーシはロシア空軍と合同戦術飛行演習を行っていたばかりであり、常に緊張状態である。また動画の中でウクライナ兵がコメントしていたように、ロシア軍も常に監視・偵察ドローンでウクライナ軍の様子を監視している。

▼ベラルーシとの国境でロシア軍の様子を小型民生品ドローンで監視するウクライナ軍（AP通信）