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そろそろ夏も終わり!最高に楽しい「秋キャンプ」の魅力とその準備方法をキャンプインストラクターが解説

いわもととしたつキャンプクリエイター/アウトドアライター

暑さ寒さも彼岸まで、と昔の人は言ったそうですが、いまいち信じられない2024年の日本。夏はキャンプのトップシーズンではありますが、それはみんなの休みが比較的合いやすかったり、冬に比べれば荷物が少ないなどの理由で賑わうのであって、実際にキャンプをするには「秋」がベストシーズンだと筆者は考えています。

そこで今回は「秋キャンプ」の魅力と注意点、今から準備出来る事について解説していきたいと思います。

秋キャンプの魅力とは

ご飯が美味しい

この時期はなすやピーマン、にんじんやしいたけなどBBQでも見かける食材が旬を迎えます。旬の食べ物は焚火や炭で調理しただけでも抜群に美味しくなるのでぜひ試してみてください。

また、キノコ類で炊き込みご飯を作ったり、定番のサツマイモで焼き芋を作ったり...。食欲の秋でもありますので、食べ過ぎには注意しないといけないですね。

夜が長くなる

夏至を過ぎてから徐々に夜の時間は長くなり、キャンプの醍醐味でもある「焚火」が長く楽しめるようになります。焚火を囲みながらお酒をゆっくり楽しむには夏は暑すぎるので…。

また、星空を長く楽しめるというのも大きなメリット。星空観察のトップシーズンは冬ですが、寒さとのバランスを考えると晩秋くらいがちょうどいいですね。

キャンプ場の選び方

標高600mくらいがおススメ

一般的に、標高が100m上がると気温は0.65度下がると言われています。つまり、標高0m地点と比べた時、標高600mで約4度下がるという訳です。

もちろん日によって変わりますが、最近は10月くらいまで日中が暑い日が多いので、多少標高が高い所の方が快適に秋キャンプを楽しめるかと思います。11月くらいになってくるとそこまで気にしなくても大丈夫です。

キャンセル規定が緩い

季節ごとの総降水量を見た時、秋は梅雨を含む夏を上回るケースもあります。秋雨前線の影響や台風の接近によって天候が不安定になりやすいのです。加えて、最近は夏によくあったゲリラ豪雨も9月におこったりと、雨を気にする季節。

雨キャンプも悪くないのですが、せっかくキャンプするなら晴れていた方がいい!という事で、比較的精度の高い雨天予報が出る1週間前の時点でキャンセルが出来るようなキャンプ場だと柔軟に対応が出来ます。

逆に、突発的にいけるタイミングも出てくる可能性があるので、予約せずに行けるキャンプ場もチェックしておけるといいですね。

秋キャンプの注意点

スズメバチや熊に注意

秋と言えばスズメバチの時期。最悪死に至る事もあるので、十分に用心しておきましょう。対策としてスプレーなどがありますが、遭遇した瞬間に手元にあるとは限りません。見つけても騒いだり、ましてや捕まえたりせず、静かにその場を離れましょう。

また、近年問題になっている熊も、秋は冬眠前で活動的になるタイミング。キャンプ場に行く際は周辺の出没情報などを十分調べ、場合によってはキャンセルする勇気も持ちましょう。

寒暖差に注意

昼間は半袖で過ごせても、夜は上着が必要な場合もあるのが秋のキャンプ。暑さ対策と寒さ対策のどちらも対応しないといけないのが悩ましいですね。ありきたりですが、脱ぎ着しやすい服装を心掛け、積載に余裕があれば毛布やブランケットなども保険で持っていけると良いでしょう。

また、寒暖差があると結露も発生しやすいので、ぞうきんをたくさん持って行ったり、ブロワーを用意するなどの準備や、荷物を壁際に置かない、常に空気を循環させるなどの現場の対策も忘れないようにしたいですね。

今から準備しておけるもの・こと

行きたいキャンプ場を探しておく

標高やキャンセル規定について触れましたが、決してそれがマストという訳ではありません。夜が涼しいので温泉に漬かるのもいいですし、逆に海沿いのキャンプ場で夕日を楽しむなど、まずはやりたい事ベースで探しておきましょう。

その後、その場所の平均気温や標高、キャンセル規定などをしっかりチェックしておきましょうね。

やってみたいレシピを探しておく

食欲の秋でもあるので、夏のキャンプではやらないようなキャンプ飯に挑戦してみるのも良いかと思います。「秋 キャンプ飯」で検索するとものすごい数のレシピが出てくるので、どんなのを作ってみたいか妄想してみてください。

場合によってはスキレットやダッチオーブンも必要になってきます。新たな挑戦として自分に投資してみるのもいいですね。

キャンプ用品のメンテナンス

夏にもキャンプを楽しんだという方は、ぜひこのタイミングで一度メンテナンスをおススメします。夏は体からも汗が出るし、湿気も多いということもあり、様々なキャンプギアが痛みやすいタイミングです。

特にシュラフやマット系は干しておいたり、調理系のギアやランタンもサビなどが出ていないか見て置けると良いですね。余裕があればテントも一度張ってみて、カビや加水分解が無いか確かめると安心です。

じっくりゆったり秋時間を楽しんで

秋キャンプを楽しむためには「ゆったりした時間」を確保するのがポイント。夏の内にリサーチやメンテ、準備を済ませて置けば慌てる事も無いハズです。必要に応じて時短ギアを活用しながら、秋のキャンプを存分に楽しんでみてください。

キャンプクリエイター/アウトドアライター

『子どもを育む場としての「キャンプ」こそ持続可能な社会の第一歩』をテーマに、子どもはもちろん大人の環境意識やサバイバル知識を高めるために日夜活動。実体験を通したキャンプの知識や雑学、マニアならではの考察についてお届けしていきます。

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