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【豊田圭一×倉重公太朗】「日本人はラテンマインドを持つべきだ!」最終回~Live my Life!~

倉重公太朗弁護士(KKM法律事務所代表)

倉重:では、本対談の最後に若い人に向けて、学生さんですとか社会人入って3年目とか10年以内ぐらいの方は非常に今後の将来に不安等を持っている人ですとか、自分は一体何をやったらいいのだろうと悩んでいる人とか、そういう方がいらっしゃると思うのでそういう人に向けて。

豊田:これは人によって言い方は違うというか、僕の考えですけれども、僕は天職なんてないと思っているのです。自分の天職とか適職とか。

倉重:天から授かるの天ですね。

豊田:はい、そんなものはないと思っていて、そういう前提に立つと、ありもしない天職を探すことになってしまうので、そんなものを探すにはやめようよと思うんです。

倉重:自分探し。

豊田:そう、自分探をしてはだめ。

倉重:海外に行けば落ちているのではないかと。

豊田:落ちているのではないかと探すのではなく、天職なんてないのですというのに立って、今目の前にあることを一生懸命やることが未来をつくることだと思っていて、これはガンジーの言葉でもいい言葉があって、

「The future depends on what we do in the present.」という、日本語に訳すと

「未来は今私たちが何をするかにかかっています。」ということなんですね。

倉重:なるほど、グローバルに活躍する豊田さんが言うと説得力ありますね。先ほどの全て「道」ですね。

豊田:それもインドから来たあるではないですか。

倉重:今この瞬間ですね。

豊田:ですから、実際そうだなと思っていて、スティーブ・ジョブズが同じことを言っているのです。スティーブ・ジョズブもConnecting Dotsという有名な話の中でLooking forward、つまり未来を見据えてキャリアデザインはできないと、だけどあるとき後ろを振り向いたら全ての点と点が結びついていくのだと、Looking backしたときにConnecting Dotsだといわれて、これもスティーブ・ジョブズも実は禅ですから。

倉重:禅から学んでいたと言いますものね。

豊田:ですから、それはそうなのかもしれませんけれども、でもあれは全ての人の心にそうだよねといって、いろいろな人が引用したのからも分かるとおり、結局未来を見据えて何かするのではなくて、過去を振り返ったときにどうせつながるから、僕がいつも思っているのは若い人たちに言うとすれば、どうせ将来はそうなる、点と点がつながるから未来を信じて、今目の前にあることを一生懸命やることしかないのではないかと僕は今思うのです。

倉重:いいですね。今目の前にあることをやりなさいとよく言いますけれども、「未来を信じて」という枕詞が付くのがいいですね、豊田流という感じがします。

やはりそんな中でまさにそのConnecting Dotsですから、キャリアも同じだと思っていて、キャリアというものも。「こういこう」と事前に予測できる人など誰もいないですよね。後から振り返って見たときに、それが通ってきた轍のようなものがあって、全部意味があったのだなとか初めて気づくようなものだと思っています。

豊田:本当にそうだと思います。

倉重:そのときそのときなどもう分からないですものね。ただ、それが結果的にそういう道になっていたのですと。

豊田:本当にそうだと思いますよ。だって、経済学部で法学部でもないのに弁護士ですよ。

倉重:僕も全く弁護士になっていると思いませんでした。

豊田:でしょう。

倉重:そもそもヤフーで対談するようになるとも思いませんでしたし。

豊田:本当です。公太朗の公は公認会計士の公ですよ。

倉重:光るではないですよ。

豊田:光るではない(笑)。

倉重:それでもやはり、それが当たり前だよとわれわれは言うのだけれども、例えば学生さんとかと話すと、いや、やりたいことが見つからないのですよなどと言うのですけれども、逆にやりたいことが見つからないなんて当たり前なのではないかなと思うのです。

豊田:昔はやりたいことがあったことがないです。今はあります。

倉重:豊田さんも最初のキャリアは普通の、普通のと言ったらあれですけれども、建設会社でしたよね。

豊田:建設、ゼネコンですよ。ゼネコンマンですよ。

倉重:めちゃめちゃ日本企業に入ったではないですか。

豊田:はい。

倉重:そんなに長続きはしませんでしたけれども。

豊田:それで、嫌で辞めてしまったという。

倉重:何年で辞めたのでしたっけ。

豊田:2年9カ月なのですけれども、嫌で辞めてしまうって何のビジョンもなしに、そしてその次は起業なのですけれども、起業も先輩に誘われてのこのこくっついていったから、ビジョンもなければお金も貯めていなくて。

倉重:何もないですね。

豊田:本当駄目駄目なのです。そして、25から30はずっと底辺をはっていましたから、もうお金も全くなくてきつい時代でしたけれども、ですから本当に。

倉重:人と会うのも何か嫌になってしまうような時代だったと言っていましたよね。

豊田:嫌でしたね、そういう時代だったです。

倉重:豊田さんは今でこそキラキラして、スターで、いつも美女をはべらして楽しくやっているように見える豊田さんですけれども。

豊田:そこは要らないです(笑)

倉重:でも、実はそういう暗い時代、暗黒時代があってからこその今の光ですよ。

豊田:ありました、暗黒時代がありました。ですから、本当にLooking backで後ろを振り返ったら結果的にはそのときはつらかったのですけれども、あの時代があったから今があるし、あの時代があったから全てに感謝できるとか、感謝できるからポジティブに考えられるとか、あれがなかったらただの偉そうな、いけすかない、むかつくやつだったかもしれないなと思って。

倉重:多分豊田さんのことをそう思っている人はいるのではないかと思うのですけれども。

豊田:今でも普通にね(笑)。

倉重:何か表層的なところしか見ないと、やはりその暗黒体験があるからやはり深みというか、説得力があるのだろうなと個人的に思っているのですけれども。

豊田:ですから、そういう意味で無駄がないですよ。ですから、本当に目の前にあることを一生懸命、もう本当にそこに尽きるなと思っています。

倉重:ただ、それは必ずしも何か今の仕事にずっとしがみつかなければいけないという話ではなくて。

豊田:そんなことでもないです。

倉重:今目の前のことをやるということの最適解が転職するという場合もありますし。

豊田:全然あると思います。僕は石の上に3年とも思いませんし。

倉重:3年いなかったですから。

豊田:嫌だったら辞めてしまえばいいではないですかと思ってしまいますし、ですから3年いなかったら評価されないですよ、駄目ですねと、それは点々とするのはちょっと悲しいけれども、必ずしもそれに捉われる必要はないかなという気はします。

倉重:そのときそのときの最善の手段を取っていけと、やはりその転職って3年ってどうなのですかねという話を相談されることもあるのですけれども、やはりそれはもう最後はリトル本田に聞けという話を良くしています。

豊田:リトル本田に(笑)。

倉重:キャリアを考えるときにいつも言っていまして、常にずっと考えている問題の答えは自分が知っているのですということです。何がしたいのか、今後どうあるべきなのかは、もちろん100%正解などは分からないけれども、でも多分どうしたほうがいいかなというのは心の奥底にあって、それと自分で内省して、対話して、だんだん掘り下げていくと自分で見えてくるものなのではないですかと。

豊田:本当にそうだと思います。

倉重:転職するのがいいわけでもないし、今の会社に居続けるのがいいのか、一律の答えなどないですから。

豊田:ですから、何が偉い、何がすごい、そんなものはありませんし、ですから、皆それぞれいつも自分で思っているのは「Live my life」という言葉を思っています。自分の人生を生きようと。

倉重:いいですね。豊田さんらしい!

豊田:要は他人の人生を歩むのではなくて、それは両親に評価される会社に入るのではなくて、世間的にいいといわれている学校・会社に入るのではなくて、自分の人生を歩みましょうと。

倉重:これはあなたの人生です、ってやつですね。

豊田:なので、常に自分自身に対してもLive my lifeという言葉を思って生きています。

倉重:いいですね。では、最後に豊田さんご自身の夢を聞きたいなと思うのですけれども。

豊田:夢って難しくて、僕はすごくかっこいいことをちょっと言ってしまうのですけれども、今、夢の中を生きていると思っています。

倉重:スターですね。

豊田:スター(笑)今僕は夢を生きていると思います。

倉重:現在進行形で夢があると。

豊田:もう本当にやはり今20代、30代のときにもう本当に未来の光が見えなくて、僕はどうなってしまうのだろう、僕の35歳、40歳はどうなってしまうのだろうと思っていたのが、何とか頑張って今ビジネスでいろいろな事業をさせてもらっていて、本当に当時から考えたら今自分は夢の中を生きているから、もう一生懸命夢の中を走っているというか、そんな気がするので今夢をと聞かれたらありません。

倉重:これがなぜならば、今この生き方がそうだからですと。

豊田:はい。

倉重:最高ではないですか。こういうラテンマインドを持った人が1人でも増えてくれば日本の働き方改革もうまくいくのではないかと思います。

豊田:こんな対談で大丈夫でしたか。

倉重:いや、いいのです。いつも法律まわりの話しかしていないので、あえてこういう遊びを持たないとイノベーションが生まれないので。

豊田:うれしいです。

倉重:この対談でも今回は異質な回になりましたけれども、それでもやはりこの存在は今後日本にとって、僕は重要だと思います。

豊田:分かりました。

倉重:今日は非常にちょうどいいお時間になりましたので。

豊田:ありがとうございました。

倉重:これにて終わりたいと思いますが、どうもありがとうございましたいや、最高です。面白いですね。

(おわり)

【対談協力:豊田圭一】

株式会社スパイスアップ・ジャパン(代表取締役)

(経歴)

1969年埼玉県生まれ。幼少時の5年間をアルゼンチンで過ごす。

1992年、上智大学経済学部を卒業後、清水建設に入社。海外事業部での約3年間の勤務を経て、留学コンサルティング事業で起業。

約17年間、留学コンサルタントとして留学・海外インターンシップ事業に従事する他、SNS開発事業や国際通信事業でも起業。

2011年にスパイスアップ・ジャパンを立ち上げ、現在は東南アジアや南アジアなどでグローバル人材育成のための海外研修事業に従事。

その他、グループ会社を通じて、7ヶ国(インド、シンガポール、ベトナム、カンボジア、スリランカ、タイ、スペイン)でも様々な事業を運営している。

2018年、スペインの大学院 IE Universityでリーダーシップの修士号(Executive Master in Positive Leadership and Strategy)を取得。

【著書】

『とにかくすぐやる人の考え方・仕事のやり方』『引きずらない人は知っている、打たれ強くなる思考術』など全15冊

【その他】

レインボータウンFM "Go around the world"(ラジオパーソナリティ)

内閣府認証NPO留学協会(副理事長)

早稲田大学トランスナショナルHRM研究所(招聘研究員)

神田外語キャリアカレッジ(シニアアドバイザー)

Creww株式会社(顧問)

All About[留学/人材育成・社員教育](ガイド)

弁護士(KKM法律事務所代表)

慶應義塾大学経済学部卒 KKM法律事務所代表弁護士 第一東京弁護士会労働法制委員会副委員長、同基礎研究部会長、日本人材マネジメント協会(JSHRM)副理事長 経営者側労働法を得意とし、週刊東洋経済「法務部員が選ぶ弁護士ランキング」 人事労務部門第1位 紛争案件対応の他、団体交渉、労災対応、働き方改革のコンサルティング、役員・管理職研修、人事担当者向けセミナー等を多数開催。代表著作は「企業労働法実務入門」シリーズ(日本リーダーズ協会)。 YouTubeも配信中:https://www.youtube.com/@KKMLawOffice

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