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【三重】首都圏から夜行バス利用で楽ちん!1日でできちゃうお伊勢参り&多気・VISON散策

あやこまよく動きまわるツアープランナー

江戸時代、人々の憧れの的となったお伊勢参り。当時ベストセラーとなった十返舎一九の「東海道中膝栗毛」でさらにブームになったといわれています。
たくさんお金を貯めないと行くことができなかった伊勢神宮。やっとの思いで伊勢を訪れた人々は、3ヶ月ほど滞在することもあったそう。
そんなお伊勢参りが、令和の時代では1日でできちゃうんです!
今回は江戸の旅人の気分で、当時のお伊勢参りの参拝順で二見興玉神社、伊勢神宮外宮、伊勢神宮内宮をお参りし、その後に多気町にある商業施設・VISONにも立ち寄る、盛りだくさんの過ごし方をご紹介します!
電車で行くと、乗り継ぎでちょっぴり行きづらい伊勢方面。高速バスを使えば乗り継ぎ・乗換なしで行けるんです。
仕事の後そのまま旅に出られるので、翌日お休みの日におすすめです!

<本日の行程>
二見浦表参道バス停(スタート!7:30頃)…(徒歩約15分)…二見興玉神社(参拝・夫婦岩見学/約20分)…(徒歩約20分)…JR二見浦駅++(乗車約10分※乗り継ぎが必要な列車だと約30分)++JR伊勢市駅…(徒歩約10分)…伊勢神宮外宮(正宮・別宮参拝/約40分)…外宮バス停=(バス乗車約20分)=内宮バス停…伊勢神宮内宮(正宮・別宮参拝/約50分)…おはらい町・おかげ横丁散策(昼食もここがおすすめ!/約2時間)…内宮バス停=(バス乗車約25分)=VISON(散策・買い物/約90分※最終便は16:43発)=(バス乗車約2時間)=名古屋駅(ゴール!新幹線で東京方面へ)
■所要時間:1日(都内からの移動時間を含む)
■費用:約4万円(うち交通費は約3万円)

<参考>夜行バスについて

一番最初に二見興玉神社に行くなら、WILLER TRAVELが便利です!
都内だけでなく、埼玉・神奈川(横浜)にもバスターミナルがあります。
20時以降の出発なので、着替えやメイクが気にならなければ仕事が終わった後にそのままでも!
乗って眠って目覚めたら目的地の近く!
二見浦表参道バス停もしくはホテルキャッスルイン夫婦岩バス停が便利です。
二見興玉神社周辺や伊勢神宮外宮・内宮周辺のカフェは開店が10時以降のところがほとんどで、到着後すぐに朝ごはんを食べられません。前日夜バスに乗る前に朝ごはんを調達しておくと安心です。

■二見浦表参道バス停からスタート!

バス停の看板猫ちゃん
バス停の看板猫ちゃん

早朝、バス停の猫たちに迎えられ伊勢の地に降り立ったら、ここからお伊勢参りスタートです。

まだまだ静かな参道を7〜8分ほど進むと、名勝・二見浦の松並木が現れます。
海側を歩くととっても気持ちいい!
5分くらい海沿いを歩いていくと、二見興玉神社の鳥居に到着します。

■二見興玉神社(参拝・夫婦岩見学/約20分)

このときは晴れていた
このときは晴れていた

伊勢神宮参拝の前に穢れを落とすために参拝をしたといわれるのがこの二見興玉神社。猿田彦大神が祀られていて、縁結びや交通安全等のご利益があります。
鳥居をくぐって約5分で本殿です。

カエルがかわいい手水舎
カエルがかわいい手水舎

本殿
本殿

参拝をしたら本殿の裏側へ……
ここで見ておきたいのが夫婦岩

カエルもお仕えしてます
カエルもお仕えしてます

沖合約700m先の海中に鎮座する猿田彦大神の霊石「興玉神石」と、日の大神を遙拝するための鳥居とみなされていて、男岩・女岩が大注連縄で結ばれています。
朝いちばんの夫婦岩はより一層パワーを感じます。

御朱印は本殿となりの社務所にて300円。書き置きのものをいただけます。

二見興玉神社
〒519-0602 三重県伊勢市二見町江575
TEL : 0596-43-2020
・参拝時間:9:00〜16:00
・公式HP:https://futamiokitamajinja.or.jp/

もと来た道を戻って、少し先まで進むとJR二見浦駅。
ここから電車で伊勢市駅を目指しましょう!

■伊勢神宮外宮(正宮・別宮参拝/約40分)

JR伊勢市駅から徒歩約10分。伊勢神宮外宮の表参道日除橋が見えてきます。

ここを渡り、厳かな林の中を歩いて一番奥の正宮をお参りしましょう!
伊勢神宮外宮は衣食住や産業の守り神と言われる「豊受大御神(とようけのおおみかみ)」が祀られています。

正宮の敷地内では撮影禁止なのですが……やはりこちらも「厳か」という言葉がぴったりな茅葺屋根と金色の飾り。取材日は悪天候でしたがそのほうが写真映えしそうな外観でした。渋かっこいい!

渋かっこよさ、伝わりますか?
渋かっこよさ、伝わりますか?

全体的に平らなので参拝しやすいですが、別宮の「多賀宮(たかのみや)」までは階段なので、別宮参拝の際は足元にお気をつけくださいね。

多賀宮
多賀宮

御朱印は300円で御朱印帳に直接書いてもらえます。

参道入口のせんぐう館は、式年遷宮を紹介する博物館。第2・第4火曜日は休館日ですが、立ち寄ってみるとより一層伊勢神宮に詳しくなれますよ♪
せんぐう館の前の勾玉池を眺めたら、内宮へ移動しましょう!

伊勢神宮 外宮
〒 516-0023 三重県伊勢市宇治館町1
・参拝時間:1月・2月・3月・4月・9月 5:00~18:00
      5月・6月・7月・8月 5:00〜19:00
      10月・11月・12月 5:00~17:00
・公式HP:https://www.isejingu.or.jp/about/geku/

■伊勢神宮内宮(正宮・別宮参拝/約50分)

外宮の前のバス停からバスに乗り約20分。内宮のバス停で下車してすぐに、宇治橋の前の大きな鳥居にたどり着きます。

内宮は、「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」が祀られ、開運や厄除けにご利益があるといわれています。そして、皇室の御祖先であることから、日本人の総氏神として昔から親しまれています。江戸の人々が一生のうちにせめて一度でもお参りしたい……と思うのも納得ですね。

宇治橋を渡って、まずは正宮を目指しましょう!

五十鈴川のせせらぎを聞きながら15分ほどのんびり歩くと正宮前。階段下で写真を撮ったら参拝です。こちらも正宮の敷地内は撮影禁止となります。

大雨の中の参拝でしたがこれはこれで幻想的かもしれない
大雨の中の参拝でしたがこれはこれで幻想的かもしれない

外宮同様、茅葺屋根×金色なので厳かな佇まいです。

先ほど上がってきた階段とは別方向に下り、何度か階段を登って降りていくと、「荒祭宮(あらまつりのみや)」です。天照大御神の荒御魂(あらみたま)を祀っています。

正宮までの間に通ってきた神楽殿で御朱印を受けられます。こちらも300円で直書きとなります。

神楽殿の向かい側を奥へ。橋を渡った先が、風の神をまつる「風日折宮(かざひのみのみや)」です。

神楽殿まで戻ったら順路をお帰り口の方へ行きましょう。途中の参集殿は休憩所になっており、自販機やお手洗いがあります。

また宇治橋を渡って、今度はおかげ横丁方面へ行ってみましょう!

伊勢神宮 内宮
〒516-0023  三重県伊勢市宇治館町1
・参拝時間:1月・2月・3月・4月・9月 5:00~18:00
      5月・6月・7月・8月 5:00~19:00
      10月・11月・12月 5:00~17:00
・公式HP:https://www.isejingu.or.jp/about/naiku/

■おはらい町を通っておかげ横丁へ!(散策・買い物・昼食など/約2時間)

宇治橋のほぼ正面に、両脇にお土産店が立ち並ぶ賑やかな道があります。これがおはらい町と呼ばれるところで、江戸時代に旅人たちが伊勢神宮を目指した「伊勢街道」の一部です。
お伊勢参りがブームになった当時もこのおはらい町は大変なにぎわいを見せ、町の人々は参宮者を温かくおもてなししたそうです。
内宮の参拝が終わったら、このエリアでぜひ昼食や食べ歩き、お買い物をしてみてください♪

おはらい町の様子
おはらい町の様子

真珠のアクセサリーや伊勢茶のお店、ばら撒き土産を探すのにぴったりな大きな土産店はもちろん、ミッフィーやすみっコぐらし、スヌーピーのキャラクターショップでも伊勢限定のお土産があるので要チェック!

松阪牛の串焼きは食べ歩きにピッタリです。
そしてやはり名物赤福は手に入れておきたい一品!
宇治橋から10分ほど歩いたところにある赤福本店では、夏限定の赤福氷やできたての赤福2つをいただくこともできます。あんこ好きにはたまりません!

赤福本店 並ぶ人が絶えません
赤福本店 並ぶ人が絶えません

できたては柔らかくてお餅がよく伸びます
できたては柔らかくてお餅がよく伸びます

赤福本店の向かい側がおかげ横丁の入口。
暮らしのすべてが神様のおかげ、というのが名前の由来だそうです。

招き猫がいろんなところでお迎えしてくれます
招き猫がいろんなところでお迎えしてくれます

このおかげ横丁にもコロッケや串の食べ歩きの店、伊勢うどんやそばの食事処があり、江戸の風情を感じながら過ごせます。

おかげ横丁を通り過ぎ、おはらい町通りははじまで20分程度で歩き切れます。次の移動は内宮前のバス停となりますので、ここでエネルギーチャージもしておきましょう!

●伊勢に来たら食べておきたい!手こね寿司

近くに漁場が多く、海の幸も豊富な伊勢。昔は漁師が忙しい仕事の合間に食べていたと言われていますが、現在は宴会の場でも出される手こね寿司は、マグロやカツオの漬けを酢飯の上に広げ、しその葉や海苔を散らした伊勢の郷土料理です。

タクシーの運転手さんにおすすめされてたどり着いたのが、赤福本店の近くにある「すし久」でした。
お昼時は行列ですが、少し時間がずれていたので並ばずに入ることができました。

まずはいちばんお手軽な手こね寿し(梅)をチョイス
まずはいちばんお手軽な手こね寿し(梅)をチョイス

漬けにするタレが少し甘めで、甘じょっぱさと肉厚なマグロが酢飯にピッタリ。
味が濃いかと思いきや、しそがいい仕事してさっぱりいただけます。
もしお昼ごはんに迷ったら、手こね寿司いかがでしょうか?

すし久
〒516-0025 三重県伊勢市宇治中之切町20
TEL:0596-27-0229
・営業時間:11:00~17:00(季節により異なる) ラストオーダー16:30
※毎月末日は11:00〜15:00 ラストオーダー14:30
・休業日:無休
・公式HP:https://okageyokocho.com/main/tenpo/sushikyu/

●内宮の参拝のあとに行っておきたい朝熊岳金剛證寺(あさまだけこんごうしょうじ)

「お伊勢参らば朝熊(あさま)をかけよ、朝熊かけねば片参り」
と唄われるように、伊勢神宮の参拝の後に旅人は朝熊岳に登り、金剛證寺でお参りをしていました。
歩いてみたいところですが、ここに行くにはやっぱり車がベストです。
タクシーで内宮から30分ほど、伊勢志摩スカイラインを通過していきます。

金剛證寺はほぼ山頂にあり、帰りのタクシーがなかなか捕まりづらいため、乗ってきたタクシーに待ってもらい、同じタクシーで戻るのがよさそうです。

私も取材日に行こうとしてタクシーに乗ったのですが、大雨により途中の伊勢志摩スカイラインが雨量規制で通行止めになり、行くことができなくなってしまいました……
タクシーの運転手さん曰く、台風以外ではめったに通行止めにはならないとのこと。
天候が心配なときは、道路状況をチェックしてからタクシーに乗りましょう!

朝熊岳金剛證寺
〒516-0021 三重県伊勢市朝熊町548
・本堂参拝時間:9:00〜15:45
・公式HP:https://www.iseshimaskyline.com/kongoushouji/
※伊勢志摩スカイラインの通行止めの情報は0596-22-1810(伊勢志摩スカイライン 伊勢料金所)で要確認

■2021年オープンの商業施設 VISONへ!(散策・買い物/約90分)

VISONは東京ドーム24個分の敷地の中に、ホテルやグルメ・スイーツのお店等が集まった、2021年4月オープンの複合商業施設です。内宮前の3番バスのりばからノンストップで行けるので、参拝後・昼食後の体に優しいです。
バスに揺られて約25分で到着します。

※エリアマップはこちら

VISONの中には10個のエリアがあります。90分の間に行ける範囲のエリアをご紹介します。

バス乗り場があるのがアトリエヴィソンというエリア。バスを降りたところから橋に向かって歩いていくと、右手がスウィーツヴィレッジ。パティスリーやベーカリーがあります。カカオのビニールハウスも気になります。

辻口博啓シェフのパティスリー Confiture H とカカオのビニールハウス
辻口博啓シェフのパティスリー Confiture H とカカオのビニールハウス

さらに5分くらい歩くとマルシェヴィソンにたどり着きます。

果物エリア
果物エリア

一番手前が野菜や果物のエリア、その奥がお肉エリア、その先がお魚エリアとなり、新鮮な生鮮食品の購入はもちろん、食事ができる開放的なレストランもあります。

いったん橋まで戻り、橋を渡って道路の向こうへ。橋の先にあるのがサンセバスチャン通りです。

この橋で道路を渡ります
この橋で道路を渡ります

San Sebastián St.
San Sebastián St.

VISONがある多気町が、美食の町スペイン・サンセバスチャン市と2017年1 月に「美食を通じた友好の証」を締結。友好の証を記念して名付けられました。
このエリアは和洋スイーツが多く、ひと味違ったお土産を探すのにもってこい♪スペインで人気のバルもあります。

サンセバスチャン通りからエスカレーターを上がったところにあるのがホテルヴィソンと、本草エリア
本草エリアには薬草の研究所があり、「本草湯」では季節に合わせた薬草湯が楽しめます。

おしゃれなホテル棟
おしゃれなホテル棟

本草湯
本草湯

サンセバスチャン通りから少し下ったところに広がっているのが和ヴィソン
昆布、海苔、みりん、水、味噌、醤油、出汁など、和食に欠かせない食材を取り扱うお店が集まっています。買い物をするだけでなく、製造の様子を見学したり、レストランで食事をしたりすることもできるんですよ。

製造工場のような外観がかわいい
製造工場のような外観がかわいい

VISONなら、まわりの人と違う伊勢土産がきっと見つかります。帰りのバスの時間までじっくり堪能しましょう!

食事をしてホテルに宿泊して本草湯まで楽しめるので、スケジュールに余裕がある時には宿泊もいいですね。

VISON【ヴィソン】
〒519-2170 三重県多気郡多気町ヴィソン672番1
TEL:0598-39-3190
・営業時間:店舗による
・休業日:店舗による
・公式HP:https://vison.jp/

■名古屋駅でゴール!

VISONからは名古屋駅までのバスが出ています。2時間ほど乗りっぱなしで名古屋駅に着くのでとっても楽!伊勢神宮からだと案外1本で名古屋駅に出られないので、最後にVISONを訪れるのは実はそんな狙いもあるんです。
最終便は16:43発(2024年9月現在)です。予約なしでも乗れますが、混雑が予想される日は先に予約しておくと安心です。
予約については三重交通のサイトをご覧ください。

名古屋駅に到着したら、駅の中で名古屋グルメを堪能するもよし、駅弁を買ってすぐ新幹線に乗り込むもよし。ご利益とお土産いっぱいで家に帰りましょう!

東京からでもすぐ行けるお伊勢参り♪

たしかにちょっと忙しいのですが、行くべき場所をぎゅっと押さえて参拝と観光ができるルートをご紹介しました。
1日でもお休みができたら伊勢に足を運んでみませんか?

お読みいただきありがとうございました。

よく動きまわるツアープランナー

旅行会社勤務14年目、都内在住。車がない家で育ったため、今でも公共交通機関と徒歩を駆使したお出かけが大好きです。ツアーの企画や添乗の経験を活かし、ツアーにはないようなお出かけプラン、お散歩ルートを発信していけたらいいなと思います。お休みの日の過ごし方の参考になるとうれしいです。

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