母の日と新型コロナ:母と子の不安を下げるために
■母の日:かあさん、ありがとう
母の日の始まりは、亡くなった母をしのび、娘が教会で白いカーネーションを贈ったことでした。
私たちは、みんな母から生まれ、しばらくの間だけ母と共に過ごし、そして別れていきます。
「あなたの父と母を敬え」。旧約聖書のモーセの十戒の一つです。でも現代人が見ると、いわゆる毒親だっているし、押し付けるなと言いたくなる人もいるかもしれません。
実は、聖書の時代にも似たようなことは起きています。モーセから時代は下りキリストの時代になると、ある人々は十戒にさらに細かなルールを付け加え、民衆を縛っていました。
イエスは、そんな形式主義の人たちを「偽善者よ」と批判てします。
それぞれの形で、お母さんにありがとうが言えると良いでしょう。それは義務でも押し付けでもありません。大切なのは、あなたの心でしょう。
心理学の研究によれば、ありがとうが言える人は幸せになれます。
■コロナ禍での母の日に
新型コロナウイルスによる混乱で、新しくお母さんになる人たちも、苦労しています。不安がいっぱいです。里帰り出産の予定が変わり、困っている人もいます。
それでも、全国の産婦人科医が、困難の中にも協力体制を整えようとしています。
先日、神奈川でコロナに感染した妊婦さんが無事出産という嬉しいニュースも流れました。出産のニュースは喜ばしく、困難を乗り越えた出産のニュースは感動的です。
コロナ騒動がなくても、医学が進んだ今でも出産は命がけです。私たちはみんなそうして生まれました。
お母さんもお父さんも、リスクをとって出産に挑みます。そのおかげで、子供たちが生まれます。子供は親にとっての宝であり、私たちにとっての希望です。
子育ての最大の責任者は両親ですが、その両親を支えるのが他の家族や学校や病院で、それらみんなを支えるのが、私たち社会の役割です。
■母の日に、コロナについて子供と語ろう
母も子も、危険を避けなくてはいけません。同時に、私たちは危険と共に生きています。子供のことが心配で心配で仕方がないのですが、それでも親は子に冒険をさせます。
海水浴、自転車、ジャングルジム。はじめてのお使い、はじめての一人での遠出、はじめての一人暮らし。登山や留学。子供たちは成長し、自立していきます。
今しばらくは自粛でも、子供たちは冒険がしたくてうずうずしています。
でも、子供の自立の土台は、親による安心です。しっかり愛され守られている安心感があってはじめて、子供は冒険ができるのです。
新型コロナで、子供も不安になっています。こんな時こそ、子供と話しましょう。
手洗いの仕方や咳エチケットなど、子供に正しい情報を伝えましょう。子供が気軽に質問ができ、子供なりの意見が言えるようにしましょう。
新型コロナウイルスは危険です。それでも、母さん父さんはあなたが大好きで、みんながあなたを守るために頑張っていると伝えましょう。
新柄コロナが広がり、新しい生活様式を身につけなくてはいけないとしても、それでもこの世界は素晴らしいと伝えましょう。
しっかり愛された子供たちみんなが、「母さんありがとう」と言って、それぞれの新たな旅に出られるように。