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【横須賀市】延命地蔵尊がアメリカンな商店街にいらっしゃった!

うみのとなり地域クリエイター(横須賀市)

空間クリエイター兼ライターの海のとなりです。先日、京急汐入駅から徒歩1分、米軍基地に向かって続くどぶ板通り商店街を散策していたところ、道脇から女性が出てくるのを見かけました。

何があるのかと思い近づいてみると、通りの先に高く伸びる木と竹垣と「延命地蔵尊」と掲げられた門が見えました。

ビルの合間に延命地蔵尊の小さい入り口がありました。周囲はアメリカンなショップが立ち並ぶ商店街なので、こんな賑やかなところに延命地蔵尊があり驚きました。

入り口横には延命地蔵尊の由緒、歴史の説明書きがあります。

境内には戦前に近くの火災で亡くなった母子3人の像と水子地蔵尊が祀られています。

交通安全のお地蔵様と45名の名前が記された関東大震災供養等、地元若者の集い「汐留睦会」の奉納額がありました。

御堂入り口の上の扁額はとても古く歴史を感じます。

御堂の入り口から覗くと奥にお地蔵様が数多くいらっしゃいました。前掛けと帽子の赤色が印象的です。

数え切れないくらいのお地蔵様でいっぱい

一番奥の鉄の扉の神棚の前には綺麗な花がお供えされていました。蝋燭に火が灯され、お線香の香りが漂う堂内は、街中にいるのを忘れるくらいに静かです。

両壁周辺にも大きさが異なる数々のお地蔵様が鎮座しています。高さ15cmほどの小さいお地蔵様もいらっしゃって、とても可愛いです。

赤い提灯と千羽鶴の下には、手を合わせたお地蔵様がいらっしゃいます。

由緒ある延命地蔵尊

延命地蔵尊は古い歴史を感じる建物ですが、綺麗に手入れが行き届いており清々しい雰囲気でした。地域住民の方から大切に守られてきたのですね。

どぶ板通り商店会Webサイトには、延命地蔵尊が分かりやすく紹介されています。

延命地蔵尊は、もともと素掘りの際の災厄を打ち消す交通祈念とともにここで事故に遭遇してけがをしたり、病気平癒を祈願する対象であったようです。
 ところが、この地蔵尊の霊験あらたかなことが、いつしか近郷近在の人々に広まって、年を経るごとに信仰する人が多くなっていきました。そして、その祈願の内容も、家内安全から商売繁盛に広がり、さらに明治、大正、昭和と時代を新たにするごとに、入学祈願の信仰の対象にもなってきました。 こうしたことから、このお地蔵様を信仰すると長生きできるという神話が生まれ、いつのころから”延命地蔵尊” と呼ぶようになったといわれます。
参考:どぶ板通り商店会Webサイト

元々あった汐入小学校付近から大正12年(1923年)関東大震災後、現在の場所に祀られたそうです。延命地蔵尊があるどぶ板通り商店街はアメリカンな雰囲気で活気がある通りです。時代を経て新しい街ができ、その中に歴史ある延命地蔵尊が変わらず残されている様子が印象的でした。近くに行った際にはぜひお参りしてみて下さい。

延命地蔵尊
横須賀市本町3丁目
汐入駅出口から徒歩約3分

地域クリエイター(横須賀市)

広報・営業・マーケティング歴約20年、ライター歴5年 「横須賀っていいな」「行きたいな、住みたいな」と思ってもらえる情報を発信しています。 地元の人々の温かさと魅力を伝えたい! 月間MVA2023年7月、2024年7月受賞 取材希望の方はSNSからお気軽にDMくださいね。

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