大型連休、悲惨な交通事故で家族を悲しませないために… チェックしておきたい「ご当地サイト」
ゴールデンウィークが始まりました。最大10連休、しかもコロナ禍明けで、心も、観光地も開放的になり、久しぶりに遠方への旅行を計画している人も多いことでしょう。
この季節は新緑がさわやかで、ドライブやツーリングには最高です。特にライダーにとって、夏のツーリングは熱中症の危険を伴うだけに、5月の連休は最高の旅のシーズンといえますね。
しかし、楽しいはずの連休がスタートしてすぐ、旅先で発生した以下のような痛ましい事故のニュースが相次いで報じられています。
<GWで旅行中の20代女性が車でバイクの男性と衝突 男性死亡(関西テレビ) - Yahoo!ニュース>
<ゴールデンウィーク2日目 死亡交通事故相次ぐ 車同士衝突で2人死傷 バイク自損で1人死亡 新潟 | TBS NEWS DIG>
<【夫婦で観光中の2人が崖下に…】約15メートル下の崖に車が転落し2人死傷…反対車線にはみ出しガードワイヤーを突き破る【福島県】(福島中央テレビ) - Yahoo!ニュース>
このほかにも、両親とともに車に乗っていた幼いお子さんが、正面衝突事故で被害に遭うというケースも複数発生しています。
楽しい思い出を作るために出かけたせっかくのドライブが、最悪の結果となってしまうことだけは避けたいものです。
■レンタカーのナンバー、ひらがなは「わ」と「れ」
私も昨日(4月28日)、車を運転して高速道路を100キロ弱走行しましたが、車の量がいつもより多いのはもちろん、普段の日と明らかに違うと感じたのは、ジャンクションなどの合流部分で、一瞬迷って危険な動きをしている他府県ナンバーの車が多いということです。
おそらく、普段走り慣れていないせいでしょう、カーナビや前方の表示だけを凝視して、後ろの車の動きをまったく確認していないドライバーが少なくありませんでした。
このような場所では車間距離が詰まりがちですが、十分に気をつけなければならないと痛感しました。
ちなみに、レンタカーはナンバープレートの数字の前のひらがなが、「わ」もしくは「れ」となっています。この文字を見かけたら、遠方から来ている旅行者の可能性が大ですので意識しておきたいですね。
■GWの事故防止を呼び掛けるご当地サイト
さて、現在、全国各地の自治体や警察が、ゴールデンウィーク中の事故への注意を積極的に呼び掛けているのをご存じでしょうか。中には、その地域の事故多発地点を写真入りで警告しているページもあります。
まず、大阪府警の啓もうイラストは、なかなかわかりやすく、インパクトがあります。
徳島県のサイトでは『令和6年ゴールデンウィーク期間中の交通事故防止について』というタイトルで、以下のように注意を呼び掛けています。
●ゴールデンウィークを目前に、2日連続で重大交通事故が発生しています!
4月25日(木)の夜間時、阿南市において、3名の方がお亡くなりになる大変痛ましい交通死亡事故に続いて、4月26日(金)にも、同じく阿南市において、高齢者運転の車が正面衝突する重大事故が発生しました。
ゴールデンウィークに入り、観光や帰省などにより交通量は増え、長距離の移動やいつもと違う不慣れな道を運転する機会も増え、交通事故も多く発生している時期にもなります。県民一人ひとりが、安全速度での運転や全席シートベルトの着用などの「交通ルールの遵守」と「正しい交通マナーの実践」で、事故のないゴールデンウィークをお過ごしください。
ここに書かれているように、徳島県ではつい先日、18歳の若者4人が乗った軽乗用車が田んぼに突っ込み、3人が死亡する事故が発生し、全国的に大きく報じられたばかりでした。
連休は初心者の若者同士が集ってドライブに行く機会も増えると思いますが、運転未熟なドライバーがフルに同乗者を乗せて走ると、重量的にもコントロールが効きにくくなりますので、運転する側も同乗する側もそのリスクを十分に認識する必要があるでしょう。
同サイトには、さらに、『期間中(4/27~5/6)に特に注意したい交通事故防止対策!』と題して、ドライバーやライダーに向けて以下の6つのメッセージが記載されています。
■車・バイクを運転される方
1)全席シートベルトの着用をしましょう!
2)スピードの出し過ぎや無理な追い越しはやめましょう!
3)薄暮時や夜間には、早めのライト点灯をしましょう!
4)心と時間にゆとりのある外出計画を立て、運転しましょう!
5)万全の体調で早めの休憩をとりましょう!
6)不慣れな道での脇見運転は絶対にやめましょう!
「どれもあたりまえのこと」じゃないか、と思う人もいるかもしれません。しかし、その「あたりまえ」がひとつ抜け落ちたとき、思わぬ事故が発生し、大きな被害が生れるのです。
■バイクとの事故防止のための注意点
また、神奈川県警金沢警察署のサイトには、『交通課より大型連休におけるお知らせ』と題して、バイク事故への具体的な注意喚起が掲載されていました。
<オートバイ事故注意!「だろう」は事故のもと>
●曲がってこないだろう…は危険!
すり抜け走行は大変危険!他車の動きに対応できる車間距離の保持を!
●自分なら大丈夫だろう…は禁物!
スピードは控えめに、無理のない運転を! 運転技術を過信しない!
●出てこないだろう…に注意!
見通しの悪い交差点では徐行!左右の安全確認をしっかりしましょう。
●先に行けるだろう…は危険!
そして「右折×直進事故多発!(神奈川県令和5年中)対向車の通過を待ってから右折!」
直進バイクと右折の車との衝突事故が後を絶ちません。前方からバイクが近づいているのが見えたら、通過するまで待ち、それから右折を開始してください。
■交通事故の恐ろしさ、常に意識して…
最後に、三重県警名張警察署の交通課のメッセージを一部抜粋し、紹介したいと思います。
名張警察署だより 大型連休を前にした交通事故防止 | 【伊賀タウン情報 YOU】
5月は交通人身事故が多く発生する月となっており、県下における交通事故統計を見ますと、昨年5月には1年間を通して2番目に多く交通人身事故が発生し、5人の方が交通事故で命を落とされています。
遠方に出かける際の交通事故防止対策として「時間にゆとりのある運転計画を立てる」、「カーナビのみに頼ることなく事前に経路を確認しておく」「制限速度を守り、車間距離を広くとる」「長距離を運転する場合や、疲労を感じた際はこまめに休憩をとる」ことが重要となってきますので、皆さまには確実に実践して頂きたいと思います。
交通事故は、誰もが起こそうと思って起こしているのではなく、ほんの数秒にも満たない気の緩みにより発生しています。交通事故の恐ろしいところは、そのわずかな気の緩みが、時には人の命を奪うという極めて重大な結果を招いてしまうことです。皆さまには、交通事故の恐ろしさを常に意識して頂き、交通事故で悲しむ人が生じないよう、交通事故防止に向けた行動を徹底して頂きたいと思います。(交通課長 田畑賢一)
連休中のドライブやツーリングの出発前に、通過地や目的地のGWの注意喚起サイトをぜひ確認し、意識を高めておくとよいですね。