2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。

2022年10月に入ってからロシア軍はミサイルとイラン政府が提供した標的に向かって突っ込んでいき爆発する、いわゆる神風ドローンの「シャハド136（Shahed136）」、「シャハド131（Shahed131）」で首都キーウを攻撃していた。さらにロシア軍は国際人道法（武力紛争法）の軍事目標主義（軍事目標のみを軍事行動の対象としなければならない）を無視して文民たる住民、軍事施設ではない民間の建物に対して攻撃を行っていた。ウクライナの一般市民の犠牲者も出ていた。2022年12月のクリスマス、年末もイラン製軍事ドローンでロシア軍はウクライナの民間施設、重要インフラなどに奇襲をしかけている。新年が明けてからもイラン製軍事ドローンによる攻撃をやめていない。ウクライナ軍の情報部によると、ロシア軍はイラン製の軍事ドローン1750機を調達している。

そんななか、ウクライナのメディアU24では米国のFortem Technologiesが開発して提供したドローンハンター「DroneHunter F700」を紹介していた。「DroneHunter F700」はドローンの通り、ドローンを捕獲するドローン。敵軍のドローンを探知すると網（ネット）でドローンを捕獲する。ウクライナのメディアU24によると、ウクライナのエネルギー施設で6機の「DroneHunter F700」がイラン製軍事ドローンからの防衛に使用されている。U24では「シャハド・ハンターズ」と紹介していた。

エネルギー施設に神風ドローンと呼ばれる標的にめがけて突っ込んできて爆発するイラン製軍事ドローンで攻撃をされ、爆発すると大事故につながりかねないし、市民生活にも大きな影響を与える。そのため、そのようなエネルギー施設の防衛は必須である。ウクライナ軍ではイラン製軍事ドローンの迎撃のためにライフル銃や地対空ミサイルで破壊している。だがエネルギー施設周辺ではそのような地対空ミサイルや機関銃などでの砲撃は危険である。イラン製軍事ドローンに命中しないで、間違ってエネルギー施設に銃弾が当たってしまったり、上空で破壊したイラン製軍事ドローンの破片、爆弾がエネルギー施設に当たってしまっては大きな事故になりかねない。

そのような場所では「DroneHunter F700」のような敵のドローンを探知したら、網（ネット）で捕獲するドローンハンターは効果的である。

ウクライナ軍でイラン製軍事ドローン「シャハド」を迎撃している部隊は「シャハド・ハンターズ」（Shahed Hunters）、「シャハド・バスターズ」(Shahed Busters)、「シャハド・キラーズ」(Shahed Killers)、「アンチ・シャハド」（anti-Shahed）、「カミカゼ・ハンターズ」（Kamikaze Hunters）、「カミカゼ・バスターズ」(Kamikaze Busters)などと呼ばれている。

▼ウクライナのメディアU24での「シャハド・ハンターズ」の紹介。

この動画は実際にイラン製軍事ドローンを捕獲しているのではなくドローンハンター紹介の動画。

「DroneHunter F700」紹介動画（米国のFortem Technologies）