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【ホントは教えたくない】山梨は冷泉の宝庫!猛暑時こそ行きたい温冷交互浴が至極のひんやり温泉5選

植竹深雪温泉専門家/温泉ジャーナリスト

各地で猛暑日が続いています。

連日のうだるように暑い日々。呼吸がしづらいほど暑い毎日に、正直うんざり……とお嘆きで、涼を求めているみなさま。

こんな猛暑時こそ冷泉、ひんやり温泉がかなりオススメ!

山梨って実はひんやり温泉の宝庫だということをご存知でしょうか?

そもそも温泉=あたたかいもの、という認識の方が多いかもしれませんが、

実は温かくなくても温泉と呼ぶものがあります。

温泉は25度以上、25度未満であっても規定の条件を満たせば温泉法による温泉

つまり、温泉は温かいものだけではなく、冷たい温泉も存在します。

冷たくても温泉の療養泉の成分を豊富に含んでいるので、ただの真水とは全然違い、泉質によってははじめはひやっとしつつも、次第にポカポカしてくるように感じるものや、冷たさがあまり感じにくいものもあります。

猛暑の今はこの冷たい温泉、ひんやり温泉がたまらなく気持ちいい!

体温程の不感温浴も日頃の疲れがほぐれる感覚で心地よいのですが、猛暑の今はさらに涼を感じる”ひんやり温泉”が、かなりオススメです。

はじめは不思議な感覚になるかもしれませんが、猛暑時の今こそからだがとても歓喜することを実感できるはず。心地よさが沼で病みつきに……

また、ほとんどの施設や旅館では、ひんやり温泉だけではなく、セットで加温されたポカポカ温泉もあるので、交互に入る温冷交互浴をすることで血行を促進し疲労回復効果、さらに自律神経のバランスも整うことがかなり期待できます。

不感温浴のぬる湯だけではなく、30度以下でヒヤッとするひんやり温泉も山梨にはザクザクあるので、今回は知る人ぞ知るひんやり温泉を、温泉ジャーナリストが5つ厳選しご紹介します。

光源の里温泉 ヘルシー美里

写真左が冷泉、右が加温浴槽で加温浴槽はそのときによって色が変わる
写真左が冷泉、右が加温浴槽で加温浴槽はそのときによって色が変わる

山梨県早川町にある光源の里温泉 ヘルシー美里。ここは日本一人口が少ない町と言われる早川町で廃校となった早川北中学校の木造校舎をリノベーションした、町営の温泉宿泊施設です。日帰り入浴もできます。

ヘルシー美里では、地下250メートルから組み上げた源泉温度20度弱のものをそのまま使用している浴槽があります。卵臭をしっかり感じる硫黄泉。そのほか塩分や硫酸イオンなど、さまざまな美肌成分を豊富に含んだひんやり温泉は、浸かるとものすごく心地よく病みつきに。

隣の加温浴槽と源泉浴槽を交互に入浴を繰り返すことで、疲労回復やリフレッシュはもちろん、美肌効果もかなり期待できる良泉です。

光源の里温泉 ヘルシー美里
住所:山梨県南巨摩郡早川町大原野651
電話: 0556-48-2621
日帰り入浴時間:(春〜秋)平日 15時〜19時 土日祝10時〜19時
         (冬季) 平日 15時〜18時 土日祝11時〜18時
料金:大人(中学生以上)1回700円
公式サイト:南アルプス生態村ヘルシー美里(外部リンク)

塩山温泉 宏池荘

写真手前の小さい浴槽が源泉、ひんやり温泉 奥が加温浴槽
写真手前の小さい浴槽が源泉、ひんやり温泉 奥が加温浴槽

山梨県甲州市にある塩山温泉。ここは650年ほど前の南北朝時代、臨済宗・向嶽寺の開祖である抜隊禅師が塩ノ山の麓で発見したといわれる、歴史がある温泉です。

なかでも宏池荘は、pH10超えの強アルカリ性の冷鉱泉をカランやシャワーにも温泉を使用していたり、25度弱の源泉をそのまま堪能できる湯船があるのが魅力的。

トロトロとした保湿美容液のような浴感のひんやり温泉が秀逸です。

猛暑時のここはまさにオアシス!この上ない清涼感と、湯上がり後の爽快感がたまらない夏向き温泉です。

塩山温泉 旅館宏池荘
住所:山梨県甲州市塩山上於曾1959
電話:0553-33-2033
日帰り入浴時間:(大浴場)8時〜19時30分 (露天風呂)10時〜17時
料金:(大浴場)大人500円 (露天風呂)1グループ 1時間 2500円
公式サイト:旅館宏池荘(外部リンク)

増富温泉 不老閣

写真右の浴槽がひんやり温泉 このほか以前から宿泊者限定としている岩風呂のひんやり温泉もあります
写真右の浴槽がひんやり温泉 このほか以前から宿泊者限定としている岩風呂のひんやり温泉もあります

山梨県北西部に位置する増富温泉。ここは世界有数のラジウム含有量とされる、天然のラジウム温泉を堪能できるのが魅力的な温泉地です。

なかでも不老閣は源泉5本所有し、地下40メートルから自然自噴した30度弱前後のものや、約20度のひんやり温泉と加温した浴槽などがあります。これらをじっくり堪能し、温冷交互浴によってかなり疲労回復効果を実感できました。

不老閣では、ひんやり温泉だけではなく希少な放射能泉を直接身体へと注入する

「天然ラジウム泉蒸気室」なるものがあり、温泉蒸気を吸入することで、免疫力や自然治癒力アップが期待できます。

増富温泉不老閣
住所: 山梨県北杜市須玉町小尾6672
電話:0551-45-0311
日帰り入浴時間:10時〜15時
*通常の日帰り入浴はお休み中 個室休憩プランなら可能
料金:大人1人3500円 *事前予約制
公式サイト:増富温泉不老閣(外部リンク)

裂石温泉 雲峰荘

写真左がひんやり温泉 右が加温浴槽
写真左がひんやり温泉 右が加温浴槽

山梨県甲州市。秩父多摩甲斐国立公園、大菩薩峠の登山口に佇む裂石温泉雲峰荘。ここで豊かに湧き出る湯は、強アルカリ泉で古くから霊泉として知られる名湯です。ここでは源泉温度26度ほどのひんやり温泉をそのまま浸かることができる湯船があり、連日の猛暑でダメージを受けたからだによく刺さります。

夜の清掃後、男女が入れ替わるというシステム
夜の清掃後、男女が入れ替わるというシステム

トロトロさもあるけどサラッとした浴感のひんやり温泉。すぐ隣や前の湯船は加温した浴槽もあるので、交互浴を何度か繰り返し入浴をすることで、夜は泥のように眠ることができました。涼だけではなく、不眠対策としてもオススメです。

裂石温泉雲峰荘
住所:山梨県甲州市塩山上萩原2715-2
電話:0553-32-3818
日帰り入浴:現在は不可
公式サイト:裂石温泉雲峰荘(外部リンク)

岩下温泉旅館

もともと混浴だったここは近年区切りができたことで、男女別となりました
もともと混浴だったここは近年区切りができたことで、男女別となりました

山梨県山梨市にある岩下温泉旅館。ここ1300年以上の歴史を持ち、甲州最古といわれている温泉です。国登録有形文化財に指定された旧館に28度ほどの源泉浴槽があり、ここの冷泉は猛暑時は特に天国と思ってしまうほど、ひやっとしつつも病みつきになる”ひんやり温泉”がたまりません。

手前がひんやり冷泉 奥の大きい浴槽が加温浴槽
手前がひんやり冷泉 奥の大きい浴槽が加温浴槽

大正時代にタイムトリップしたような浴室空間……

レトロかわいいタイルが素敵な浴室があり、ここでもひんやり温泉とポカポカに加温した温泉とを交互浴することができます。

猛暑時はずっとここのひんやり温泉に浸かっていたい、出たくない気持ちに。本気でそう思うくらい至極のひんやり温泉は、酷暑が厳しい時こそ、オススメです。

岩下温泉旅館
住所:山梨県山梨市上岩下1053
電話:0553-22-2050
日帰り入浴時間:9時30分〜20時  *月曜休館日
料金:大人500円
公式サイト:岩下温泉旅館(外部リンク)

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温泉専門家/温泉ジャーナリスト

現役アナウンサーで温泉専門家|温泉ライター|温泉の持つ湯力や美肌力等に魅せられ、国内外3500湯以上1500泊以上ほぼ自費で宿泊するほど大の温泉好き。現地に何度も足を運び、温泉全般、旅館、ご当地グルメなどにおいて温泉施設、旅館経営者や女将さんへ綿密な取材のうえ各メディアに発信。人気情報番組から報道番組コメンテーター、雑誌連載において利用者目線のわかりやすい解説は、各業界からの信頼も厚い。温泉に関する資格多数取得。precious.jpにて連載中。著書『からだがよろこぶ!ぬる湯温泉ナビ』(辰巳出版)

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