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大谷とオズーナを追い抜き「ミスター3ラン」が打点トップに躍り出る

宇根夏樹ベースボール・ライター
ウィリー・アダメス/捕手はペドロ・パヘズ Sep 2, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月2日、ウィリー・アダメス(ミルウォーキー・ブルワーズ)は、シーズン29本目のホームランを打ち、97打点目と98打点目と99打点目を挙げた。

 これにより、98打点の2人、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)とマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)を上回り、ナ・リーグの打点トップに躍り出た。

 この日、大谷は、2本のシングル・ヒットを打ち、3盗塁――44盗塁目と45盗塁目と46盗塁目――を記録したが、打点は挙げていない。ブレーブスは、9月2日の試合がないので、大谷と同じく、オズーナも98打点のままだ。

 8月29日の時点で、アダメスは、トップ3に入っていなかった。1位が98打点のオズーナ、2位が95打点の大谷、3位は89打点のアレック・ボーム(フィラデルフィア・フィリーズ)。88打点のアダメスは、彼らに次ぎ、オズーナとは10打点の差があった。

 8月30日のダブルヘッダー1試合目から、アダメスは、5試合続けてホームランを1本ずつ打っている。ソロ、3ラン、3ラン、ソロに、3ランだ。この5本塁打により、11打点を挙げた。

 今シーズン、アダメスの3ラン本塁打は13本を数え、すでにメジャーリーグのシーズン最多記録に並んでいる。それ(と5試合連続ホームラン)については、こちらで書いた。

「シーズン13本目の「3ラン本塁打」を打ち、グリフィーJr.の最多記録に並ぶ。全本塁打の40%以上」

 アダメスは、29本のホームランで計62打点を挙げている。大谷は、44本塁打で計63打点。オズーナは、37本塁打で計61打点だ。ホームランの本数には差があるが、ホームランによる打点のトータルは、ほとんど変わらない。それぞれの1本塁打平均は、2.14打点、1.43打点、1.65打点となっている。

 ちなみに、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、51本塁打で計84打点、1本平均は1.65打点だ。

 まだ、ナ・リーグの打点王の行方は、まったくわからない。現在のトップ3以外が獲得するかもしれず、何人かの選手がタイトルを分け合う可能性もある。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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