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レンジャーズのワールドシリーズ進出は決まり!? チームも監督もその直前のシリーズで敗退は一度もなし

宇根夏樹ベースボール・ライター
テキサス・レンジャーズ Oct 10, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 10月10日、テキサス・レンジャーズは、ワイルドカード・シリーズに続き、ディビジョン・シリーズもスウィープで終わらせた。それぞれ、タンパベイ・レイズとボルティモア・オリオールズを退けた。

 ここまでのポストシーズンは、5勝0敗だ。ここから連勝がストップしても、4敗目を喫する前にあと4勝を挙げると、ワールドシリーズ進出となる。

 レンジャーズは、過去のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズで敗退したことがない。ディビジョン・シリーズを勝ち上がった年は、すべてワールドシリーズに進出している。

 もっとも、レンジャーズがリーグ・チャンピオンシップ・シリーズまで進んだのは、2010年と2011年の2度しかない。それ以外は、ディビジョン・シリーズ敗退が5度(1996年、1998年、1999年、2015年、2016年)、ワイルドカード・ゲーム敗退が1度(2012年)だ。今年のダブル・スウィープまでは、ポストシーズンでの弱さのほうが際立っていた。

 ただ、今シーズンからレンジャーズで采配を振っているブルース・ボウチーも、レンジャーズと同じく、監督としてリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ敗退は皆無だ。

 こちらのリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ進出は、レンジャーズよりも多い。サンディエゴ・パドレス時代の1998年、サンフランシスコ・ジャイアンツ時代の2010年と2012年と2014年。計4度を数える。

 ポストシーズンに進み、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズにたどり着けなかったのは、いずれもディビジョン・シリーズで敗退した、1996年、2005年、2006年、2016年の4度なので、レンジャーズと違い、半数のディビジョン・シリーズで勝ち上がっている。今年を含めると、9シリーズ中5シリーズだ。

 また、レンジャーズは、2度のワールドシリーズのどちらも優勝を飾ることができなかったが、ボウチーは、4度のワールドシリーズのうち、最初の1度を除き、優勝監督に3度なっている。2010年のワールドシリーズは、ボウチー率いるジャイアンツが、レンジャーズを倒した。

 とはいえ、ボウチーが指揮を執り、レンジャーズを初のワールドシリーズ優勝に導けるどうかは、まだわからない。まずは、レンジャーズとしては12年ぶり3度目のワールドシリーズ進出に向け、大きな壁を越える必要がありそうだ。

 今年のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズの相手は、ヒューストン・アストロズかミネソタ・ツインズとなる。現時点のディビジョン・シリーズは、アストロズが2勝、ツインズは1勝だ。レンジャーズは、レギュラーシーズンにおいて、アストロズに4勝9敗、ツインズにも2勝5敗と負け越している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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