【モノ語り#20】ブルーハムハムのガチャガチャに癒やされたから衝動買いも悪くないって思えた話
そのモノが、良いとか、悪いとか。それはもういいかなって。伝えたいのは、ぼくにとって、なんなのか。いわゆる "レビュー記事" とは違った、ぼくの道具にかける想いをただただ自分勝手に語ります。どうぞお付き合いください。
今日は、ぼくがガチャガチャで手に入れたブルーハムハムのフィギュアについてだ。
ブルーハムハムをご存知だろうか。あおい、ぷにぷにした生き物だ。
音を食べて生きる「宇宙ハムスター」とのことで、リズムを刻むのが得意。しかし楽器の演奏はできないので、1匹1音を組みあわせて音楽を奏でる。
そんな様子をTwitterなどのSNSで公開されていて、愛くるしい姿・振る舞いが人気を呼んでいるキャラクターだ。
普段、ひとつのキャラクターに固執することもすくなく、ましてやキャラクターのグッズなどを集めるほうでもないのだけれど、ブルーハムハムだけは何故か心をうばわれてしまった。
といっても、自分の持ち物をブルーに染めあげるほどの熱狂ぶりはない。自分の持ち物のちょっとした隙間に忍び込ませる。その程度だ。たとえばiPad miniの背面には、娘からもらったステッカーを潜り込ませてある。
そして今回手に入れたのは、ガチャガチャで当てたフィギュアだ。
人形の上下にはつなげるための輪っかがついていて、チェーンで繋げることができる。
昨日は妻と娘をつれて、池袋のサンシャインシティに遊びにきていた。すみっコぐらしのグッズがいっぱい置いてあることを知っていたから、娘が喜んでくれたらいいと、降り頻る雨のなか、車を走らせた。
楽しそうな娘の顔が見られたら、スニーカーの中でぐちょぐちょに濡れた靴下の不快感も、足にひっつくジーパンの気持ち悪さも、ちょっとだけ忘れることができた。でも、ちょっとだけ。気持ちわるいことには変わりない。
サンシャインの中を歩きまわっていたら、ガチャガチャの森なる場所にたどり着く。信じられないぐらいの数のガチャガチャがひしめき合っていて、大人も子どもお姉さんも、なんだか幸せそうな空間だった。
そして、ぼくはそこで、一目惚れをしてしまった。次の瞬間には、妻に一声かけたその足で、1,000円を支払い、財布に銀色の銃弾を10発こめていた。
「なんのために」なんて、目的を意識したら、ガチャポンを楽しむことなんてできない。それは無粋というものだ。
ただただ一目惚れ。欲しいと思ったから買った。まっしろな気持ちで、ガチャポンのダイヤルを回した。ドラゴンボールのキラカードが出るまで必死になっていた小学生の気持ちが、なんだか懐かしくなった。
たまには、なにも考えずに「なんかいいかも」と思ったものを買うのも、悪くない。打算的で理性的な行動ばかりではなく、感情的で突発的な行いも、楽しんだらいい。
今日もお付き合いいただきありがとう。
たまには「無駄」な買い物を、みんなも楽しんでみよう。「無駄」が「無駄」になるかどうかは、手にしてみないことにはわからない。
しかし、8種類あるキャラクターが、たった3回でダブルとは、本当に運がない。さすがに悲しくなった。