カブスが獲得したあの選手は、ポストシーズンの「秘密兵器」となるのか
8月15日、シカゴ・カブスは金銭と交換に、カンザスシティ・ロイヤルズからテレンス・ゴアを獲得した。
ゴアは27歳の外野手だ。今シーズン、メジャーリーグではプレーしていない。移籍前は、AAAの67試合で打率.211(142打数30安打)、出塁率.304。長打は、二塁打と三塁打を2本ずつ打っているだけだ。過去4年のメジャーリーグ出場も50試合に届かず、一度もヒットを打ったことはない。11打数0安打だ。
ただ、ゴアはマイナーリーグで通算291盗塁を決め、成功率90.4%(291/322)を記録している。メジャーリーグでは通算21盗塁、成功率84.0%(21/25)だ。2014年と2015年は、ロイヤルズの一員としてポストシーズンの計8試合に出場。すべて代走で起用され、盗塁を5度試みて4度成功させている。
カブスの編成責任者であるセオ・エプスティーンとGMのジェド・ホイヤーは、かつてボストン・レッドソックスにいた。今から14年前、レッドソックスが86年ぶりのワールドシリーズ優勝を果たし「バンビーノの呪い」を解いた時、エプスティーンはGM、ホイヤーはGM補佐を務めていた。
この年の夏、彼らはロサンゼルス・ドジャースからデーブ・ロバーツ(現ドジャース監督)を獲得した。
0勝3敗で迎えたリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第4戦。ロバーツはあと3アウトでシリーズ敗退となる9回裏に代走として出場すると、初球に二盗を決め、続くヒットで同点のホームを踏んだ。