気になるね、高齢者の日常生活で頼りにしている情報源とは!?
テレビ、新聞、そして家族
日常生活の維持には欠かせない情報収集。世代、年齢により取得する対象には大きな違いがある。高齢者はどのような情報源を頼りにしているのだろうか。、内閣府が2015年3月に発表した「平成26年度 高齢者の日常生活に関する意識調査」(60歳以上男女対象、郵送配布・郵送回収形式で2014年12月実施)の結果を元に、その実情を確認していく。
次に示すのは調査対象母集団に対し、日常生活に関する情報をどこから得ているかについて、3つまでの複数回答で尋ねたもの。選んだ選択肢における優先順位は問われていない。
高齢者における常用情報取得源のトップはテレビ、次いで新聞。この2メディアの絶対優位性は疑うべく余地も無い。次いで家族が入っているが、この値が低いのは家族と話していても情報源としての認識が無い場合があるのに加え、一人暮らし世帯も調査対象母集団に含まれるから。
次いで友人や近所の人、チラシやダイレクトメールが続き、そしてようやくインターネットや携帯電話が続く。高齢者には高い人気を誇る、聴取率の調査でも高値を示しているラジオは、上位3位の観点では少数派。
男女別では新聞やインターネット、ラジオがやや男性、家族や友人、チラシなどは女性が大きめの値が出ている。本人自身で完結できるものは男性、第三者の介在が必要なものは女性の方が高めと考えると、高齢層におけるコミュニケーションへの姿勢の違いが透けて見えてくる。
年齢などで差は生じるのか
続いてこれを年齢などの属性別で仕切り分けし、その状況を確認していく。
テレビやラジオは年齢に関係なく高い値を維持するが、新聞は高齢でやや値が落ちる。これは視力の衰えなどが影響している。代わりに家族や友人など、直接の対人交流による情報取得が増加していく。特にインターネットは世代間の差が著しい。
同居形態別では、来訪をしてもらうなどしない限り物理的に不可能なので、当然単身世帯では家族を挙げる人は少ない。その分、直接の対人関係では友人や近所の人との値が多少高めとなっている。その家族の値だが、本人と子の世帯よりも、孫までいる世帯の方が値は高い。離れた世代との会話の中で得られる情報にも、有意義さを見出しているものと思われる。
一人暮らしではラジオを挙げる人が多かったのも特徴的。いわゆるながら視聴をしながら一日を過ごす様子が思い浮かばれる。
他の多数の調査でも、テレビや新聞を普段の娯楽として挙げる事例が多い。今件では加えて、普段の情報源として両者が圧倒的な支持を集めていることがつかみ取れる。しかもテレビに限れば、高齢層ならばどの年齢階層でも変わるところが無い。高齢層がテレビ好きで大きな影響を受けるのも、納得がいくというものだ。
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