【難聴と認知症】耳が聞こえにくいと認知症になりやすい?介護福祉士が漫画でわかりやすく解説
こんにちは。認知症の支援サポーター『夢 はるか』です。
わたしはデイサービスや訪問介護の現場で15年以上働く介護福祉士です。
突然ですが、
「最近、なんだか聞こえにくいな?」
と感じたことはありませんか。
わたしの40代の友人が、先月の健診で聴力の低下を指摘されたそうです。
そう言われると、わたしもなんとなく、子どもの声が聞き取りにくくなっているような気がしてきました・・・
実は、聴力と認知症には関連があります。
耳の聞こえにくさがあると認知症発症リスクが1.9倍になるという研究報告があるのです。
50歳以上で聴力の低下がある人は、認知機能も低下しているというデータもあります。
さて困りました。何か対策はないものでしょうか。
1.耳掃除をしすぎない
耳かきを使うと気持ちいいので、しょっちゅう耳かきをしている人はいませんか。
本来耳アカは、自然と耳の外に排出されるようになっているそうです。
なので、ひんぱんに耳かきをする必要はないのです。
かえって、間違った方法で耳かきをすると、耳アカが耳の奥に詰め込まれてしまうことがあります。
そいうえば、わたしがお年寄りの耳鼻科受診に同伴したときに、10センチくらいの長さのスルメのような巨大な耳アカが出てきたのを、何度か見たことがあります。
さすがに、それだけの大物が取れると、
「あー、よく聞こえるようになったわ」
と喜んでおられました。
耳かきは月に一回程度、綿棒で耳の入口をきれいにする程度で十分なようです。
どうしても耳が気持ち悪いときは、耳鼻科で取ってもらうのがいいでしょう。
2.補聴器を使う
耳が聞こえにくいにも関わらず補聴器を使わないと、認知機能が低下しやすいという研究結果があります。
また、補聴器を長期的に使用することで、認知機能の改善効果が高まるというデータもあります。
適切に補聴器を使用することで、認知症を予防できる可能性があるのです。
わたしがデイサービスで働いていたときに、朝のお迎えに行くと、家の中から大音量のテレビの音が聞こえてくることがありました。
耳が遠くなると、コミュニケーションに支障が出ます。
また、人の話がわからないと、孤独を感じたり、社会との接点が減ったりします。
明らかに耳の聞こえが悪くなったら、ためらわずに補聴器を使ったほうが良いでしょう。
参考文献:「あたまとからだを元気にする MCIハンドブック」国立長寿医療研究センター 2022