【台風6号】8日以降、西日本に接近のおそれ 大雨と猛暑の見通し
台風6号は5日(土)午後3時現在、鹿児島県徳之島の西の海上をゆっくりとした速さで東に進んでいて、6日(日)にかけて鹿児島県の奄美地方に近づくでしょう。その後は進路を北寄りに変えて、8日(火)以降は西日本にかなり接近し、上陸する可能性があります。
①太平洋側の広い範囲で大雨に
台風の周辺はもちろんのこと、台風の東側にも雨雲が広がっています。下図は雲の高さを強調した画像で、黄色から赤色は非常に発達した雲を表しています。
この発達した雨雲は台風の北上に伴って、西・東日本の太平洋側にかかる予想です。台風から離れた場所でも大雨になるのは発達した雨雲が広範囲にあるからです。
また、台風の影響で、線状降水帯が発生しやすくなります。2021年~今年7月までに発生した線状降水帯(67回)のうち、約3割は台風が関係したものでした。
②北陸・東北で著しい高温
台風の影響は大雨だけに留まりません。日本海側ではフェーン現象が発生し、非常に気温が高くなります。
こちらは2019年8月15日、台風10号が広島県に上陸したときの雨雲と気温の様子を示したものです。解析1時間降水量に推計気象分布(気温)を重ねました。
この日は新潟県胎内市中条で最高気温40.7度を記録したほか、石川県や山形県でも40度を超える猛烈な暑さに見舞われました。
今後、台風6号の北上により、北陸や東北ではさらなる暑さが予想されます。新潟では9日(水)~10日(木)は夜間も気温が30度以上となる見込みです。長引く猛暑で体調を崩しがちです。ひとりひとりが無理をしないこと、また周囲でも暑さを避けるための施設(クーリングシェルター)を準備するなどの対策が必要に思います。
【参考資料】
気象庁:令和5年台風第6号に関する情報