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今年も波乱を呼ぶかフリー抽選!  センバツ抽選会迫る

森本栄浩毎日放送アナウンサー
センバツ抽選会が迫っている。今年はどんな好カードが誕生するか(筆者撮影)

 センバツ抽選会が迫ってきた。昨年に続きオンラインでの開催で、タイトル写真のような細かい分割はせず、同一都府県の出場校同士は決勝まで当たらないように配慮するだけで、原則、フリーでのくじ引きとなる。昨年は、1回戦で地区大会の再戦が3カードあり、大会そのものが大きく左右された。今年も波乱はあるのか?

大阪桐蔭が智弁に初戦敗退

 昨年は、東西の優勝候補だった東海大相模(神奈川)と大阪桐蔭が最終盤での抽選順となり、いきなり対戦する可能性もあったが、大阪桐蔭は智弁学園(奈良)との対戦を引き、相模は東海大甲府(山梨)と当たった。この2カードは、いずれも前年秋の地区大会の再戦で、もう一つは大崎(長崎)と福岡大大濠の九州大会決勝カードだった。大阪桐蔭は智弁の返り討ちにあい、まさかの初戦敗退を喫したことは記憶に新しい。コロナ前であれば、8分割のいずれかに入る近畿勢は準々決勝まで当たらない。タイトル写真のイ~チがそれに相当する。したがって、こうしたフリー抽選による波乱は今年もあるものと覚悟している。

大阪桐蔭は12番目までのくじ引き

 抽選は、予備抽選の若い番号順で行う。去年は強豪が最後に残ったが、今回は大阪から2校出場するため、大阪桐蔭は遅くとも12番目までにくじを引く。2校出場の福島、東京、福井、大阪、和歌山、広島の計12校が、先に引くことになるからだ。まず、2分割の「X」か「Y」(タイトル写真参照)を引いたあと、本抽選の番号札を引くが、終盤の日程が過密になることを考えると、「X」ブロックに入った方が有利なのは間違いない。

20校は完全フリー抽選

 残る20校は、予備抽選の番号順で引くことになるが、ここからは完全フリーであり、ハラハラドキドキの瞬間となる。さらに、昨年同様、開会式が簡素化されるため、選手宣誓は初日に試合をする6校の主将から選ばれる。抽選会そのものは4日(金)の午後3時からで、「センバツLIVE」で配信される。また、予備抽選は配信の前に終わっているので、配信の冒頭で結果を紹介する。配信はぜひ、最初からご覧にいただきたい。

甲子園でしか実現しないカードを!

 長らく抽選会に携わり、選手やチーム、ファンの気持ちに寄り添った進行を心がけてきたつもりである。フリー抽選なので仕方ないこととはいえ、やはり全国大会であり、1年に2回しかない甲子園での貴重な試合。全国大会にふさわしく、甲子園でしか実現しないカード、甲子園に行けないファンが待ち望んでいるカードが少しでも多くなるように祈りつつ、マイクの前に立とうと思っている。

毎日放送アナウンサー

昭和36年10月4日、滋賀県生まれ。関西学院大卒。昭和60年毎日放送入社。昭和61年のセンバツ高校野球「池田-福岡大大濠」戦のラジオで甲子園実況デビュー。初めての決勝実況は平成6年のセンバツ、智弁和歌山の初優勝。野球のほかに、アメフト、バレーボール、ラグビー、駅伝、柔道などを実況。プロレスでは、三沢光晴、橋本真也(いずれも故人)の実況をしたことが自慢。全国ネットの長寿番組「皇室アルバム」のナレーションを2015年3月まで17年半にわたって担当した。

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