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【泉南市】『レトロ可愛いレンガ』や今が見頃の絶景ハマヒルガオも! “オトナの遠足”で町の魅力を発見。

旅する日々の記憶と記録。matka08ライター(泉佐野市など)

泉南市では、明治時代以降、岡田、樽井、中小路、男里では少なくとも4軒のレンガ工場が操業していました。そして約70年もの間、市内でレンガが作られていたそうです。

みなさんも、町のあちらこちらでレンガを見かけたことがあるのではないでしょうか? 

今回は、『レトロ可愛いレンガ』をもとめて “オトナの遠足” に行ってきました。

素敵なお寺や、今が見頃の“絶景ハマヒルガオ” の開花状況もご紹介しますのでお楽しみに。

『せんなんの街道マップ 浜街道』をご存じですか?

実はこれ、住民と行政がアイデアを出しあって作成された地図なんです。 

泉南市には歴史的に重要な5つの街道があり、地図を片手に散策をすると神社仏閣や当時の面影が残る構造物などを楽しむことができます。

この記事では、「浜街道」に点在する『レトロ可愛いレンガ』や今が見頃の『ハマヒルガオ』にフォーカスをあててみました。

ちょっと寄り道もしますが、そこはご愛嬌♪

今回散策したエリア。

国道旧26号線「鳴滝」交差点を山側にすこし行ったところにある浄土真宗西本願寺派『浄光寺』。

こじんまりとしているけれど、地元の方々に大切にされてきたことが伝わる素敵なお寺。5月中頃には境内が花菖蒲でいっぱいになることで有名で、期待して寄り道してみましたが、まだ咲いていませんでした。(5月7日撮影)

花菖蒲ももうじき見頃ですので、ぜひ訪れてみてください♪

『浄光寺』
住所:〒590-0534泉南市鳴滝2丁目5-5
Tel:072-483-2754

浄光寺から山側に進み、一つ目の交差点を左折。2分ほど歩くと三和煉瓦製造所のお稲荷さん、『レンガのお社』があります。

鳴滝地区には、三和煉瓦製造所があり、昭和47年に廃業するまでレンガ製造が盛んで、地元の村民は、ほとんどが副業としてレンガ作りに携わっていたそうです。

なんて、レトロ可愛いお社なんでしょう。全国的にみてもレンガのお社はめずらしいのではないでしょうか?ここだけかな?

台座には自社製の赤レンガ、参道には自社工場にあった「輪環(ホフマン)窯」の部材が使われているそうです。「輪環(ホフマン)窯」が気になり、家に帰って調べてみました。

ホフマン窯とは、窯を環状(円形、楕円形等)に配置して、連続してレンガを製造できるようにしたもの。窯の内部に生のレンガを積み重ね、上部からコークスを入れて焼成する。一つの区画で焼きあがると、また次の区画に火を移して焼成を繰り返してゆく。こうした連続工程によりレンガの大量生産ができるようになった。(Wikipediaより)

紡績工場の建材として使われていたレンガは、「輪環(ホフマン)窯」によって大量生産することができたんですね。

「焼き過ぎ」を使ったレンガ塀

出荷できない「焼き過ぎ」を使った塀。焼き加減によって、色のつき方もさまざまで、いい味がでていますね。おしゃれなカフェなどで、アンティーク加工が施されたレンガはよく見かけますが、こちらは正真正銘のアンティークです。

おしゃれなカフェと言えば『cafe&gallery rojica』。(南海本線「樽井駅」から徒歩5分)

地元でレンガの建物と言えば、ココを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

大正時代に建てられた紡績工場の跡地をリノベーションした多目的スペースで、ランチタイム(11:30-14:00)には、紡績工場の趣が色濃く残る広々とした店内で、月替わりのワンプレートランチ(1320円税込)(数量限定)やベーグルプレート(1320円税込)がいただけます。

店内の一角では、インテリア関連の仕事をしていたオーナーこだわりの雑貨も販売されていて、今回の取材で豆皿3枚を購入♪ すこし早めの訪問だったため、ランチはいただけませんでしたが、おしゃれな『御財印』はゲットできました。

地元では有名ですが、何度訪れても素敵な場所。

次回は、ひさしぶりにランチに伺いたいと思いました。

英字の『御財印』が素敵!(rojicaの御財印頒布費用は500円です)

『御財印めぐり』(外部リンク)とは、泉州地域で大切にされてきた文化財をめぐり、地域の人たちとふれあうことで「泉南らしさ」を楽しむローカルな旅のこと。

レトロな洋館や風格ある古民家などをめぐるオトナの遠足です。

『cafe&gallery rojica』
〒590-0521泉南市樽井4丁目34-37
Tel:072-485-3598
営業時間:11:00-18:00(ランチタイム11:30~14:00
定休日:水曜日

『東洋クロス株式会社 工場の外壁』

イオン近くの一際目を引く赤レンガ工場。この工場かっこいいですよね!

わたしは、この建物が大好きです。

おススメは、車道側からの眺めなのですが、さすがに車道から撮影するのは危険なので海側から撮影。

運よく信号待ちの際は、よく眺めています。(脇見運転要注意)

田尻町の「田尻歴史館」を建てたことでも知られている当時の「紡績王」と言われた谷口房蔵氏が設立した吉見紡績の工場だった建物。今も工場として稼働しているというのがすごいですよね。

春の陽気に誘われて、ふらっと市内散策も楽しいものです。

今回はレンガにフォーカスをあて、スキマ時間で行けちゃう “1時間ほどのコース” をご紹介しましたが、泉南にはまだまだ魅力的な散策コースがいっぱいあります。

最後に、今が見頃の『岡田浦のハマヒルガオの群生地』をご紹介します。

(5月10日撮影)
(5月10日撮影)

わー! パステルカラーの世界!

空と海のブルーを背景に、グリーンの絨毯の上に敷き詰められた薄紫色のハマヒルガオは、まさに絶景です。

可憐な花が潮風に揺れている姿は、なんだか儚げでもあります。

ハマボウフウも咲いていましたよ。

岡田浦漁港近くの浜辺に自生するハマヒルガオは、埋め立てが進む大阪湾では貴重な群生地。地元の方々が協力して保全につとめています。

でも、残念なことに…

ゴミが捨てられていました。

みなさんにお願いがあります。

もし、この記事を見てハマヒルガオの群生地に行かれた際は、すこしでもいいのでゴミを拾って帰ってください。そして花を踏まないように、そっと、そっと歩いてください。きっと、行くとわかります。大切にされている場所だということが。

近くに駐車できる場所はありません。南海本線「岡田浦」駅より徒歩15分ほどですが、ため息がでるほど美しい場所です。

【参考HP】

恋するせんなん 泉南市の煉瓦遺構(1)(外部リンク) 泉南市の煉瓦遺構(2)(外部リンク)

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ライター(泉佐野市など)

大阪府泉南市・泉南郡・泉佐野市担当。 なんでもない日々を旅するように暮らす日常写真家。「ローライ35s」という小さなフィルムカメラでささやかな日常を記録しています。私たちのまちのちょっとうれしくなるあんなことこんなこと。みなさまの日常がもっともっと楽しくなりますように。 2023年2月、2023年5月、2024年9月MVA受賞

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