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【泉佐野市】「毎日通いたい…」と“カレー通”が太鼓判をおす実力店が駅チカにオープン 肴&夜営業も〇

旅する日々の記憶と記録。matka08ライター(泉佐野市など)

「カレーの街、泉佐野へようこそ!」そんな気持ちで向かったお店は、4月11日に我孫子から移転オープンしたばかりの「スパイスカレーフラミンゴ」

南海 泉佐野駅 から徒歩6分。ぽわんと光るネオンと真っ赤なテントが目印のお店です。

「スパイスカレーフラミンゴ」

南海 泉佐野駅西口を出て、駅前通りを2、3分歩き、りそな銀行を左へ。

3分ほど歩いた左手にお店があります。

真っ赤なテントが可愛らしい
真っ赤なテントが可愛らしい

昭和レトロな雰囲気が漂う路地裏にぽわんと光るネオンがお店の存在感を示す
昭和レトロな雰囲気が漂う路地裏にぽわんと光るネオンがお店の存在感を示す

カウンター7席のみのこぢんまりとした店内は、目が覚めるようなブルーの壁紙が印象的。

「いらっしゃい」と笑顔で迎えてくれたのは、店主の今瀧 恵理(いまたき えり)さん。カレーが好き、「銀河鉄道999」のメーテルが好き、フラミンゴが好き、お酒が好き、好きなものはず~っと変わらない! とお会いして早々茶目っ気たっぷり。

「我孫子店は、間借り営業でした。実家のあるここ泉佐野市で心機一転がんばることを決意しました」。

我孫子の店は、“カレー好き”が集う楽しいお店だった、と当時を懐かしむように話す恵理さん。まだ、お会いして10分ほどだけど、つかず離れず寄り添ってくれる空気感がとても心地よく、すっかり分かり合えるムードに。

そんな恵理さんが作るカレーは「魚介系和だしスパイスカレー」

自分のカラダを内から整えたいと思っていた時期に とあるお店で食べた“スリランカカレー”に衝撃を受け、それ以来 方々食べ歩き、独学で研究を重ねてきたといいます。

「食べてはメモをとり、家で作る…を繰り返していました。お店巡りは今も続けています」。

定番カレーや日替わりカレーなど。名も知らぬ副菜も?

「本日のカレー」と書かれたメニューには、名も知らぬ副菜もあり、一体どんな料理なのか興味津々です。

おススメは、定番の「フラミンゴチキンカレー」「牛スジランカカレー」「たこ・イカ・ホタテの梅香るカレー」の2種あいがけ

副菜の“アチャール”は、インドの漬物で、“クスンブリ”はきゅうり、玉ねぎ、ココナッツをあえた南インドのサラダ。そして“モジュ”とは、スリランカの炒め煮のことだそう。

わたしは常々、カレー屋さんの「あいがけ」に魅力を感じていて、これを選ばない人なんているのかなぁと疑問に思うほど。いろんな味を少しずつ食べられる幸せは、コンプリート欲も満たせて一石二鳥。

今回は、「牛スジランカカレー」と「たこ・イカ・ホタテの梅香るカレー」の2種あいがけをオーダーします。

豊富な“肴メニュー”に驚く

「スパイスカレーフラミンゴ」は最近では珍しい“夜も営業している”カレー屋さん

カウンターには、ズラリとお酒も並んでいて、カレーをあてにお酒も楽しめちゃうんです。そのため“肴メニュー”も豊富。

お酒好きの恵理さんが厳選した銘酒が揃う
お酒好きの恵理さんが厳選した銘酒が揃う

こちらも一体どこの国の料理なの? と思うほど、家庭ではお目にかかれない一品ばかり。

恵理さん曰はく、料理は日本をはじめ、中国スリランカインドタイなどにインスパイアされた「創作料理」が中心で、“肴メニュー”は週替わりとなるそう。

おススメの「ハチノスラッサム風」「牛すじ塩煮込み」をオーダーすることに。ちなみに「ハチノス」とは、牛の第2胃袋にあるホルモンで、見た目が蜂の巣のように見える希少部位。

実食

「ハチノスラッサム風」

見た目の鮮やかさと、すっぱ辛い香りが食欲をそそります。

塩味と酸味のバランスが絶妙で美味しい。スパイスも効いていてハッと目覚めさせてくれるような一杯です。聞くところによると、南インドで食べられているミールス(菜食料理を中心とした定食)に「ラッサム」がついてくるのだとか。内臓の働きを良くしてくれるスープとして親しまれていて、「食前酒のようなもの」と恵理さんは微笑みます。

「ハチノス」ってゴムのような食感のイメージでしたが、とろけるような柔らかさにびっくり。下茹でをしっかりして臭みを抜くことで、ここまで柔らかく、美味しくなるのだそう。一般的な「ラッサム」は、豆と野菜を煮込んだ料理ですが、そこへ「ハチノス」を加えたのは恵理さんのアイデア。お見事。美味しい。

あー、お酒が飲みたい。

「牛すじ塩煮込み」

あー、これ絶対美味しいやつ。わたしだって“料理歴”は長いのだからわかってしまう。

レモングラス、バイマックル、カルダモンなどのハーブやスパイスをベースにお出汁と塩でシンプルに煮込んだ牛すじがとても美味しくて、これまたとろけるように柔らかい。なんだ? この発想は。どうしたら思いつく? と頭がごちゃごちゃに。

添えられたレモン、パクチー、柚子胡椒の意外な組み合わせが、この想いを加速させます。作ってみたい、でも作れない。やっぱり恵理さんってスゴイ。

「牛スジランカカレー」と「たこ・イカ・ホタテの梅香るカレー」の2種あいがけ

もうこの時点で恵理さんに勝手に信頼を寄せているから「ほらね?」という言葉しか出てこない。

鰹と昆布でとった和風だしをベースに複雑なスパイスが絡み合う「牛スジランカカレー」(右)。和風だしのカレーは薄味のものが多い印象ですが、お酒にも合うようにしっかり濃い目の味付けとなっています。

伴走してくれるお米は、日本米とバスマティ(インド)の混合米。

ほろほろと崩れるターメリックライスが食べやすく、どんどん食べ進めてしまう。

夢中に食べていたからか、気がついた時にはこの状態でした。

泉州のたこさん、こんにちは。

そう、野菜や魚介類は地元のものを使用しています。

魚介類は地元の漁師さんから、野菜はお客さんから差し入れも。

もちろん、「たこ・イカ・ホタテの梅香るカレー」も魚介の旨味たっぷりで美味。

ごちそうさまでした!

“塩”にもこだわりがあり、「チキン」には海塩「ポーク」には梅塩「牛スジ」には岩塩を使用。南インド直輸入のオーガニックスパイスハーブ(コリアンダー、ターメリック、マスタードシード、カルダモン、バイマックル、レモングラスなど)を惜しみなく使い、恵理さんの頭の中にあるイメージを “料理” にしています。

そんな恵理さんはファンも多く、その吸引パワーからか 取材中も初めての方、我孫子店の頃からの常連さんの姿もちらほら。

お客さんがみんないい人

週3回以上スパイスカレーを食べている“カレー通”の男性

いきなりの撮影に快く笑顔を向けてくれたこちらの男性、なんと週3回以上スパイスカレーを食べている“カレー通”。

恵理さんのカレーの印象を尋ねると「和風テイストで優しい味。毎日食べても飽きない。近くにあったら毎日通いたい」というお言葉をいただきました。

実はこの方、お住まいは大阪市内でご実家が泉佐野。

コロナ後は、カレーの激戦区であっても夜営業しているお店は少なく、「こんな店あまりない」といいます。どうやらカレーは店によって味が全然違うため、飽きないらしい。

今日はバイクで一時間かけて来てくれました。次は、夜 お酒が飲みたいなぁとも。

入れ替わり立ち替わりお店に来るお客さんが、なぜか明るくてみんないい人。

以前、お仕事でご一緒させていただいた「一般社団法人 バリュー・リノベーションズ・さの」の石井さんは、今日はプライベートでのご来店。

泉佐野駅から徒歩2分のところにある「BAR フジ」のマスターは我孫子店の頃からのお客さん。

我孫子店の常連さんで、引っ越しを機にお別れ…と思いきや、引っ越し先がなんと“泉佐野”だったという ゆきさんは、恵理さんと奇跡の再会。

取材時は喉を痛めていらしたけど、すっかりお元気になられた石井さん
取材時は喉を痛めていらしたけど、すっかりお元気になられた石井さん

カレーをあてに「ハイボール」。さすが「BAR フジ」のマスター 、渋い
カレーをあてに「ハイボール」。さすが「BAR フジ」のマスター 、渋い

「ゆきさ~ん!」と恵理さんの喜びの声に迎えられ、感動の再会を果たしたふたり
「ゆきさ~ん!」と恵理さんの喜びの声に迎えられ、感動の再会を果たしたふたり

なんだろう、この店めちゃくちゃあったかい。

ひとり旅が好き。人生いろいろ

ひとり旅が好きだという恵理さん。タイ、ベトナム、カンボジア、イギリスを旅した経験も。すべての人を包み込んでくれそうな温かなお人柄は、きっとそんな豊かな経験から。

ある時期から沖縄にハマり、器の魅力にも気づいた、とお皿を見せてくれました。お客さんの雰囲気にあわせてお皿を選ぶのが楽しい、と。

順風満帆そうに見える恵理さんですが、人に騙された経験もあるそうです。

別の土地で、オープン直前まで準備していたお店の契約金を騙し取られたのだとか。

そんな辛い経験が、人としての深みを出しているのかなぁ。

さいごに

「スパイスカレーフラミンゴ」のカレーは、程よい辛さで誰にでも親しまれる味です。

落ち着いたら土日だけ「お子様カレー」をはじめようかなぁ、と恵理さん。

テイクアウトもできるので、忙しい人も一度お店をのぞいてみてほしい。

その味や恵理さんの魅力を知ると、きっと何度も足を運びたくなりますよ。

【基本情報】
店名:「スパイスカレーフラミンゴ」
公式インスタグラム(外部リンク)
住所:泉佐野市若宮町5-18(Googleマップ参照)
Tel:090-6657-0291
営業時間:木曜 17:30~22:30(夜営業のみ)/金曜~月曜 (昼の部)11:30~14:30 (夜の部)17:30~22:30
定休日:火曜・水曜
駐車場:なし(近隣のコインパーキングをご利用ください)
取材協力 「スパイスカレーフラミンゴ」店主 今瀧 恵理 様
*記事内容は取材当時のものです。メニュー、その他詳細はインスタグラムをご確認ください。
*未成年の飲酒は法律で禁じられています。~お酒は二十歳になってから~

ライター(泉佐野市など)

大阪府泉南市・泉南郡・泉佐野市担当。 なんでもない日々を旅するように暮らす日常写真家。「ローライ35s」という小さなフィルムカメラでささやかな日常を記録しています。私たちのまちのちょっとうれしくなるあんなことこんなこと。みなさまの日常がもっともっと楽しくなりますように。 2023年2月、2023年5月、2024年9月MVA受賞

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