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Araiの最新フルフェイスヘルメットはベンチレーションと基本性能がヤバすぎるAstro-gxインプレ

相京雅行下町のバイクパーツメーカー/ディレクター

世界に誇る日本の三大ヘルメットメーカーのひとつArai。

2021年3月にARAIからリリースされたのが新作のフルフェイスヘルメット ASTRO-GXです。

アストロといえば、アライのラインナップ中でもベンチレーションや空力、静粛性などの基本性能が充実したツーリングヘルメット。

そのアストロシリーズの最新作ASTRO-GXにはAraiが初めて採用したというベンチレーション、フロントロゴダクトやスムースな脱ぎ被りを実現するために間口を広げるなど新たな工夫が採用されています。

Araiの最新フルフェイスヘルメットASTRO-GXを使う機会を頂いたので試してみました。

ASTRO-GXの重さ

ASTRO-GXの重さをはかってみると1546gでした。

今回測定したASTRO-GXはプラチナグレーF【つやけし】のMサイズです。

軽量をウリにしているフルフェイスヘルメットよりはやや重く、インナーバイザー付きなどの多機能をウリにしているモデルよりは軽い立ち位置です。

ASTRO-GXのベンチレーション

フロントロゴダクト

Araiのエンブレム部分が立体的になっていて、ベンチレーションを開放することで下部分から走行風を取り込めるようになっています。

おでこの下の方に配置することで前傾姿勢をとらなくても走行風を取り込みやすい設計となっています。

上部のベンチレーション

ロゴダクトの左右上には後ろにずらすことで開閉するベンチレーションが一箇所ずつ。

口元のベンチレーション

口元にもベンチレーションは配置されています。

下にずらすことで開放が可能。以前にAraiのRapide Neoというモデルを使ったことがありますが、他メーカー製品以上に走行風を取り込めたのを記憶しています。

Astro-gxにも期待したいところ。

シールドのベンチレーション

あまり他のメーカーヘルメットでは見かけたことがありませんが、シールド上部左右にもベンチレーションが設けられています。

下にずらすことで開放可能に。以前に使用経験のあるRAPIDE NEOでも採用されていました。

合計六か所のベンチレーションが採用されています。これはベンチレーション機能にも期待がもてそうです。

ASTRO-GXのデザイン

Araiのヘルメットは衝撃をかわしやすい滑らかなフォルムを追求したR75フォルムを追求しています。

その為フォルム全体としては丸っこいデザインとなっていますが、リアのスポイラーがなかなかに巨大です。

空力を高めるための構造だそうですが、デザイン的にも良いアクセントになっています。

滑らかなフォルムが採用されていて絞られている個所が少ないので、帽体は少し大きめな印象です。

身長164cmの低身長ライダーの僕が被ると少しヘルメットが目立ちます。

ASTRO-GXを被って走ってみる

実際にASTRO-GXを被ってバイクで走行してみました。ASTRO-GXは脱ぎ被りを楽にするために開口部を少し広げています。

僕はAraiのヘルメットを被った際に狭い、きついと感じたことがありません。ASTRO-GXに関しても同様でした。ですが被った際のフィット感は最高。

全てが均等にフィットする感じで内装を自分用にカスタマイズしたかのようです。

首を振ってもずれることはなく、更に均等にフィットしているからか実際の重量よりも軽く感じます。

静粛性も素晴らしく、下道の走行では風切り音も気になりません。

フルフェイスヘルメットの閉塞感が嫌だという方も多いと思いますが、ASTRO-GXは視界が広く閉塞感を感じません。

しばらく走って頭が蒸れてきたところですべてのベンチレーションを開放してみました。

まずAraiのヘルメットはやっぱり口元ベンチレーションの効果が抜群。

また額とシールド部分は頭がどのようなポジションになっていたとしても、しっかりと風が入ってきます。

高速道路も走ってみましたが、速度が80km/h以上になると顔や頭全体に勢いよく風が入ってきて涼しさが倍増。走ってさえいれば蒸れや暑さを感じることはなさそうです。

また高速道路では静粛性も際立ちます。さすがに風切り音がないという事はありませんが、非常に静かでインカムの通話などでもしやすそうです。

大型のスポイラーもしっかり仕事をしており、空力は抜群。高速走行でもぶれることは皆無です。

良質なヘルメットの見本のような製品

Arai ASTRO-GXは派手さはありませんが、ヘルメットの基本性能が全て高水準。

良質なヘルメットの見本といえる製品です。

夏の暑い時期にはASTRO-GXのベンチレーション効果が非常に有効なはずです。

今回お借りしたような単色ヘルメットは5色展開。

2021年5月末にはグラフィックモデルが3色追加されました。

今後さらにカラーバリエーションやグラフィックモデルの展開に期待したいところ。

ヘルメット新規購入、買い替えの際には検討してみてはいかがでしょうか?

動画でインプレッションを見たい方はこちら

下町のバイクパーツメーカー/ディレクター

下町の小さいバイクパーツメーカーで番頭を務めています。面白い事には大抵首を突っ込みます。ワークマンでアンバサダーをやっていたり、オールアバウトでバイクガイドを担当していたりします。

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