【京都市中京区】新感覚アートと音楽の融合した圧巻のステージが生み出す幻想的世界 会場は隠れ家BAR
高域の素晴らしい歌声を響かせながら、オペラ歌手のごとく激しく舞い踊るミュージシャン「Eddna」のカラフルな衣装が次々と着せ替えられていきます。よくみると着せ替えの早業ではありませんでした。
リキッドライティングの技法を用いたライヴ・ヴィジュアル・パフォーマンス 「TIME PAINTING」が次々と投影されていました。2024年2月16日~18日まで大阪、京都、神戸の3都で行われた、Julia Shortreed × Eddnaによる「KANSAI TOUR “NAKA WA HARE”」の京都公演でのことです。
楽器を演奏するかのように3台のOHPを同時に操りながら紡がれる光の絵を投影し、ステージに絶えず変化し続け2度と同じにはならない幻想的な世界を創り出していたのは、AKITO SENGOKU(仙石彬人)さんです。LIVEという表現方法にこだわり、あらゆるジャンルのミュージシャンやダンサー、アーティストとのコラボレートワークを活動の場としています。
会場となった「UrBANGUILD」がまた素敵な空間でした。木屋町通六角から少し下がった、1Fはまるでアジトに入っていくような雑居な雰囲気でしたが、古いエレベーターを3Fまで上がると風情ある玄関があって、木造づくりのレトロなBARスタイルの前にステージが横たわっています。通常は、ラインナップ豊富な酒類とともにローマ風とりっぱーのトマト煮、牛のタタキとマッシュルーム&わさび醤油といったフードメニューも出されています。
大工でもある福西次郎店主によって創造された空間なのだそう。店内には本人のアート作品の数々も展示されています。この日は、Julia Shortreed 、EddnaとダブルベースにWilliam Ouellet、日高理樹と山内弘太が「TIME PAINTING」に彩られながら圧巻のステージを繰り広げました。
ドイツ生まれのEddnaは、小野陽子に憧れ、楽器、ダンス、ボーカルをこなすパフォーマンスアートの世界へ。三島由紀夫や谷崎潤一郎の世界を表現に取り入れたりもしてきました。身体の動きで音に影響を与えるという小さな夢を叶えてきたEddnaにとっては、さらに最先端ビジュアルが加わった壮大なDemonstration experiment(実証実験)だったようです。
「すべてのものがまだ薄い氷に覆われているこの時期に、春の軽やかさを告げる内なる声に耳を傾けるそんな時間を作れたら」と語って下さいました。
UrBANGUILD(外部リンク) 京都市中京区材木町181-2 ニュー京都ビル3F 075-212-1125