中国製パチモンApple Watchとアップルの意匠登録について
Apple Watch出荷前から既に中国では40ドルの偽物が販売されているというニュースがありました。まあ仕事の速さは驚異的ですが、困ったものです。これに関連してですが、本家アップルによるApple Watchの意匠登録はどうなっているのか気になったので調べてみました。
Apple Watch関連と思われるアップルの意匠(米国で言うデザインパテント)D724,103が、つい先日の2015年3月10日に登録されています(登録されたばかりなので、まだGoogle Patentでは見られません)。ベルト受け口部の部分意匠です(破線部分はこの意匠登録の権利範囲ではありません(それは別の出願でカバーされているはずです))。
登録日がApple Watch正式発表日である3月9日の翌日というのが一瞬意味ありげに思えますが、アップルがUSPTOの登録日をコントロールすることはできない(料金を払って審査を早めたり遅くすることはできますが、日付をピンスポットで決めることは無理でしょう)ので、単なる偶然でしょう。
そもそも、正式発表日前にデザインはウェブで公開されていたので、正式発表日に無理に合わせることはないですし、他者がアップルの出願日以降にデザインを模倣した製品を製造・販売したとしても、いずれ意匠登録がされるのでアップルは模倣品を排除できます(冒頭のとおり、意匠権ガン無視の中国メーカーもいますが別論です)。
現時点での調査範囲ではApple Watchの意匠登録はこれだけだと思われますが、当然数多くの出願が既にされているはずなので、この後、どんどん登録が出てくるでしょう。意匠出願は登録された後でないと公開されませんので現時点でどんな出願がされているかわかりませんが、少なくともD724,103の全体意匠や特徴的なリューズ部分等が登録されるのは確実でしょう。