【伊勢市】11月3日は御薗町の山田奉行所記念館で江戸時代の正月行事「船下ろし式」 ステージや出店も
山田奉行所記念館開館20年と御薗まちづくり協議会10周年を記念した行事「船下ろし式」が11月3日、御薗町上條の山田奉行所記念館で開催されます。午前10時~午後1時、雨天時は内容を一部変更する場合あり。お菓子まきやステージアトラクションなど盛りだくさんの内容ですが、そもそも「船下ろし式って何?」と疑問が生じた筆者。同記念館友の会運営委員長の辻村修一さんに話を伺いました。
辻村さんの話
徳川幕府は当初、九鬼水軍に伊勢湾の管理を任せていましたが、1632年に九鬼守隆が死亡すると、お家騒動が勃発。幕府が九鬼家を摂津三田と丹波綾部へ。それと同時に伊勢湾の管理、今でいう海上保安庁の仕事が山田奉行所に回ってきました。花房志摩守幸次奉行の時です。大阪や江戸、鳥羽から何隻もの船が配置され、船に関係する人々もやってくる。調練の成果を見るために毎年正月2日に「船下ろし式」が開かれていました。
江戸時代の水軍調練をイメージした絵。鳥羽と白子の間を航海したそうです。最も大きな船は「御座船虎丸」で、全長25.9メートル。3日の「船下ろし式」で登場する船は、最も小さい「クジラ船」で、全長約9メートルです。「船下ろし式」では、倉庫からクジラ船を数メートル移動する「船曳の儀」が執り行われます。
同記念館にあるクジラ船です。3日は、祝詞を上げ、由来を説明した後に、船曳の儀が執り行われます。
船名は「五三丸」で、俳優・故加藤剛さんにちなんで命名。加藤さんは生前、ドラマ大岡越前で主役を務めました。船名は故加藤剛さんの直筆です。
ほかに、「お菓子まき」や演歌歌手小島美香さんの「歌とトークショー」、よさこい鳴子踊り、木遣り、伊勢音頭、太鼓演奏などの「ステージアトラクション」、
50人限定で1人500円の「茶席」、伊勢うどんやカレー、たこせん、輪投げゲーム、水風船釣りの「出店」も。飲食物は整理券が必要で、10:40から配布を開始します。「行楽の秋」を楽しんでみませんか。
- 「船下ろし式」
- 日時:2024年11月3日 10:00~13:00
- 会場:山田奉行所記念館
- 所在地:伊勢市御薗町上條1602
- 駐車場:限りあり。徒歩、自転車、乗り合わせに協力を
- 連絡先:0596-36-8833
- その他:雨天時は内容を一部変更する場合あり