独立Lで現役復帰の寺原隼人が“1175日ぶり”勝ち投手になった!「意外と投げられるもんですね」
プロ野球独立リーグ「ヤマエ久野 九州アジアリーグ」の公式戦が20日に福岡県飯塚市の筑豊緑地球場で行われ、福岡北九州フェニックスと大分B-リングスが対戦した。
今年8月、自身3年ぶりの現役復帰を果たした北九州の寺原隼人投手兼任コーチが先発し、2度目の登板を果たした。
また、北九州にとっては参入1年目シーズンで、福岡県内で行うラストゲームとなった。今季の最終戦は22日。ホームゲームでオーヴィジョンスタジアム下関にて福岡ソフトバンクホークス三軍と激突する。
福岡北九州フェニックスは来季からチーム名を「北九州下関フェニックス」に改称することを発表している。
【9月20日 ヤマエ久野 九州アジアリーグ 筑豊緑地球場 173人】
大分 `200000001 3
北九州 `30320020× 10
<バッテリー>
【大】●西森、杉安、岡部、伊藤、松田――広畑、久保田
【北】◯寺原、櫻井、豊村、金本、本野、松本――武蔵、秋庭
<本塁打>
【大】中川1号
<スタメン>
【大】6河野 5中谷内 8藪 9山下 7奥野 2広畑 D山口 3今津 4川上
【北】4宇土 6神谷 4大河 9吉岡 7鈴木 5中村 2武蔵 5宮本 D野元
<戦評>
打撃自慢の北九州らしい野球を展開した。いきなり2点を先制されたが、一回裏に吉岡の左適時打で1点を返すと、なお2アウト二、三塁でキャプテンの中村が中前2点適時打を放って3-2と逆転した。
三回裏は宮本の2点適時打、野元の適時打で3点を加えてリードを広げると、四回裏にも大分2番手・杉安を攻めて中村がこの日2本目のタイムリーを放つなど2点を加えた。この時点で8―2として試合の大勢を決めた。また、中村は4安打3打点の活躍。北九州出身で初代キャプテンとなった右打者は、規定打席未満ながら打率.326の好成績を残している。
先発は8月以来2度目の登板となった寺原兼任コーチ。初回こそ不運も重なって2点を失ったが、二回以降は走者を出しながらも要所はきっちり抑える粘りを見せて5回8安打2失点にまとめた。味方の大量点もあり、西岡監督をはじめチーム全体の後押しもあって責任回数を投げきって勝利投手となった。
寺原が勝利投手になったのは(ファーム公式戦も含む)、NPB在籍最終年だったヤクルト時代の2019年7月3日の広島戦(マツダスタジアム)以来、日数にして1175日ぶりに味わう白星の味となった。(了)
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寺原隼人、5回94球の力投「自分でもびっくり」
勝利投手となった寺原隼人投手兼コーチは試合後の取材で何度も照れ笑いを浮かべた。
「疲れました。僕は2イニングくらいと思っていたんですけどね」
ただ、西岡剛スキッパーは「もう1回、もう1回」と試合中も寺原を鼓舞。結果的に5イニングを投げきった。
「勝利投手になったことより、意外と5回も投げられるもんですね。正直体は疲れましたけど、自分でもびっくり」
最速は142キロ「来年は145!」
8月7日に現役復帰登板を果たしてから、約1か月半の期間が空いての2度目のマウンド。「特別な準備をしたわけじゃない」と振り返る。前回登板は2回を投げて無失点、最速は139キロだった。今回は2失点したが、5回で94球を投げた。最速も142キロをマークした。
「来年も機会があれば、今度は145キロを目指しますよ(笑)。ただ、明日以降、どれだけ筋肉痛がくるか心配です」
かつて高校時代に甲子園で約158キロ(スカウト計測)の剛速球を投げ込んで日本中を沸かせた右腕。あれから21年が経過した今も野球ファンの心を熱くしてくれる。
※写真はすべて筆者撮影