教師も危ないからLINEを使わないように!?【続報】
亡霊のように、この話題と安易な解決策が取り上げられます。去年の1月にも埼玉県の教育委員会が同様な処置を取っています。その際にも問題点を提起しました。佐賀県教育委員会の結論は極めて正しいと考えられますが、その処置はいささか疑問です。
新聞紙上から読み取れる範囲に限定されますが、「適切な距離感を保ち、どういう連絡を取り合っているか管理職にも知っておいてもらいたい」というのは正解でしょう。ただし、事前に一つ一つの用件について、個々の親や上司の教員(校長、教頭)に承諾を得るのは現実的ではありません。生徒とSNS等で連絡を取り合っていることを校長が周知することは重要で、また内容に関して不測の事態が起きないためにも、同報通信等で、複数の教員が確認することも必要かもしれません。しかし、生徒に連絡を取るために校長の許可が必要になれば緊急の事態に対応できないのではないでしょうか。
今までもYahoo!JAPANニュースに投稿していますが、改めて引用しておきます。
『LINEは使い方によって教員と児童生徒との距離を極めて縮める可能性があるのです。それが悪用につながるということで禁止するのではなく、上手に利用することを推奨し、教員も認識を新たにすれば、児童生徒を指導する最良のツール(道具)になるはずです。』
『LINE等のSNSは事実上広く浸透しており、スマホや携帯を持っている高校生のほぼ全員といって良いぐらい利用しています。緊急の連絡や広報の 意味での連絡では最適な情報通信手段であり、情報共有を行うための有効な道具でもあります。LINEを使う事と生徒と私的な関係を持つ事とはまっ たく別です。幼児に対してではなく、教師にまで「ナイフの類は危ないから使用禁止」というのではあまりにも情けなくはないでしょうか。』