中国の衛星がレーザーを発射?(2023年)ハワイ上空で観測された緑色のレーザーの正体とは?
2023年1月、ハワイ上空で緑色のレーザーが観測されたことで話題になりました。本記事では、そのレーザーの正体に迫っていきます。
■NASAの地球観測衛星が付近を通過?
2023年1月、ハワイ上空で緑色のレーザーが断続的に照射されていることが確認されました。レーザーは上空から地上に降り注ぐように照射され、その位置は徐々に画面の右へ移動していきました。
当初、NASAの地球観測衛星「ICESat―2」が海面の高さや氷の変化を観測しており、その衛星が原因と考えられましたが、レーザー照射時刻と、目撃時間に1時間半ずれが生じていたのです。 1時間半のずれは、地球を一周する時間に相当するほどの誤差ですが、地球は自転しているため、1周後に同じ上空位置に戻ってくることはできません。
■レーザーの正体は中国の衛星だった?
そこで、各国の衛星の位置を確認したところ、中国の衛星「Daqi―1」がまさにその時刻にハワイ上空を通過していることが判明したのです。 Daqi-1は2022年4月に打ち上げられた衛星で、地球の大気やPM2.5などの微小粒子を観測することで、中国の温室効果ガスの排出削減を目的としているとのことです。
中国によると、今回のレーザーによりハワイへの危険はないと発表しています。 しかし、以前には中国のスパイ気球をアメリカが撃墜したこともあり、両国間の緊張は高まっています。
【関連記事】