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NY原油22日:ドル高をきっかけに買い玉整理の動きが強まる

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

NYMEX原油7月限 前日比1.00ドル安

始値 60.66ドル

高値 60.80ドル

安値 59.35ドル

終値 59.72ドル

需給面に特段の新規材料は見当たらないが、連休を控えて買い玉整理の動きが強く、小幅ながらマイナスサイドに沈んでいる。

米原油在庫に減少圧力が強くなっていることが下値を支えているが、本日は時間外取引から戻り売り優勢の展開に。季節要因から米原油在庫を取り崩す動きが見られるが、在庫水準は依然として極めて高く、60ドル台から更に大きく買い進むことに対しては慎重姿勢が目立つ。一方、為替相場ではドル高圧力が強くなったこともあり、敢えて連休を買い玉維持で過ごす必要は乏しいとの見方が優勢となり、利食い売りが先行する展開になっている。

米石油リグ稼動数は前週比-1基の659基となり、24週連続で減少した。さすがにここまで来ると減少ペースは鈍るも、最近の原油高で稼動を再開するような動きまではみられず、供給サイドの要因で原油相場を買い進むような動きは見られない。既にマーケットの関心は、シェールオイルの減産対応の有無から、その先の需給バランスに対する影響にシフトしており、上値追いには慎重姿勢が見受けられる。

為替相場がドル高への回帰を進める中、改めて原油相場が急伸するような地合ではなくなっている。需給に関しても、シェールオイルの減産で国際需給バランスが均衡化するといった根拠の弱い楽観見通しに疑問の声が上がっており、下値不安の大きい相場環境と評価している。このままドル高トレンドを確立できれば、50ドル台割れを試すことも十分に可能な相場環境と評価している。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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