NISAで選んではいけない投資信託!長期で見ると分配金の受け取り方で大きな差が出る
シンガポール在住、ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。『世界標準の資産の増やし方: 豊かに生きるための投資の大原則』(東洋経済新報社)から、NISAで選ぶべき投資信託をご紹介します。
NISA 口座では値上がり益と複利効果を大きく発揮させるためにも、可能な限り売却せずに、株価上昇の恩恵を受け続けられるインデックスファンド(外国株や日本株)などを積み立てなどで買い続けることをおすすめします。
反対に短期的な材料で個別株に投資する場合などはNISA 以外で行うのが効率的です。短期売買では損益が出るために損益の通算ができる方が有利なケースが多いからです。確定申告が必要な一般口座、もしくは特定口座などで取引を行うことが一般によい場合が多いでしょう。
また、NISA で買う投資信託は分配金を出さないものにした方がよいと言えます。NISA は残高が簿価で計算され、含みが大きくなっても、そこに税金がかからない制度だからです。分配金を出さずにファンドに蓄積することで、複利でお金を増やす効果がより発揮できます。
取り崩しをしたい、配当が欲しいというニーズがある年金生活世帯はその限りではありません。しかし、資産形成中の方は分配金が再投資される投資信託を選びましょう。取り崩す場合も、もし面倒でなければ、分配金ではなく自分で一部売却を行った方が NISA の枠は有効に使えます。下記の図版でその差を示しました。
猫も杓子も全ての資産をどんどんNISAに入れるのではなく、制度のメリットデメリットを知って、NISAに合った投資信託を選んで長期で資産形成ができるとよいですね。
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