【河内長野市】なぜくろまろの郷と花の文化園の間にあるの?賽の神の意味をいろいろ調べてみました
道の駅奥河内くろまろの郷は週末になれば駐車場がいっぱいになりますね。その原因はいくつもあり、ひとつめはJA大阪南「あすかてくるで」の野菜を求める人々です。ふたつめは、ドッグパークでワンちゃんを遊ばせに来るからです。
3つ目は、週末を中心としたイベント。くろまろの郷はカレーパングランプリにも挑戦していましたが、中間発表(外部リンク)を見ると、ノミネートしている部門の上位5位以内に入っているので、15日の結果発表が楽しみです。
4つ目は、春から秋にかけて隣接する石川河川敷でテントを開いて水遊びをすることです。くろまろの郷と大阪府立花の文化園や木根館、ふるさと歴史学習館とを結ぶ宮山(みややま)橋からその様子が眺められます。
そして、そんな様子が眺められる宮山橋の付け根に「賽(さい)の神」があります。
地図で確認すると、ちょうどくろまろの郷と花の文化園の途中にあります。ついつい見過ごしてしまいがちなものですが、前々からとても気になっていました。ふたつの観光スポットの中間に位置する賽の神とはいったいどういう意味があるのでしょう。
ということで宮山橋を渡って賽の神を目指します。
雲ひとつない天気の良い日でした。
橋を渡り終えると、賽の神が見えてきました。
こちらが「さい(賽)の神」です。「さいの神」と書かれた石碑の周りには多くの石が詰まれています。
賽の神を調べると村や集落の境にあって、外から侵入する存在(悪霊・悪疫)から村を守るために鎮座しているものとこと。道の神様という意味から道祖神とも呼ばれています。調べると賽の神と石(丸石)との関係もいろいろ出てきます。
さてここで疑問がひとつあります。賽の神が村の外にあるものなのに、こちらの賽の神はどう考えても旧高向村の真ん中近くにありますね。いったいどういうことでしょうか?
古い地図を見ると河内長野市の中にある高向(大字)の中に小さな地名(小字?)があります。石川の西(くろまろの郷側)には、下村、中村、上村とあって、石川の東(花の文化園側)には、野間里、上久保、高木などの文字が見えます。
もしかしたら大字の高向ではなく、小字レベルの集落の境目にあった賽の神ではという気がしました。高向の賽の神の近くは、古い地図では北側に「野間里」南側に「上久保」という小字(集落)があったようです。
このうち野間里については、ふるさと歴史学習館の横から行ける緑地の名称に「野間里広場」という言葉として残っています。
また公開されている平成時代の資料の中に「上久保自治会集会所」という名称がありました。
これは昨年高向地域の遺跡見学会で展示された昔の高向庄の時代のイラストですが、ところどころに家が集まっている地域と田畑が広がっている地域に分かれていました。ふるさと歴史学習館のあたり(イラストの右上)あたりが野間里で、その下側にあるのが上久保のようなので、上久保という集落の端、橋の前に賽の神を置いたとも考えられますね。
また烏帽子形城や国道371号線のバイパス道方面からからふるさと歴史学習館に向かって歩くと、画像のような地蔵堂とその隣に丸石を祀った神様があります。この先には野間里集落があった位置になるので、丸石の神様を賽の神(道祖神)と考えることもできますね。
ただし道祖神として考えた場合、村の中心道の辻、三叉路にあるという考え方もあるそうです。集落の端ではなく高向村の中心という存在、また橋のたもとが三叉路になっているので、集落(小字)ではなく旧高向村(大字)として賽の神(道祖神)を設置している可能性もあるかもしれません。
高向玄理ゆかりの高向には、くろまろの郷や花の文化園など、いろんな見どころがあります。それらの間にあってついつい見逃してしまいそうな賽の神ですが、調べると昔の信仰の名残のようなものがあるのがわかります。
かつての高向庄時代のことでも思いながら、たまには歴史に思いをはせてみてはいかがでしょう。
余談ですが、くろまろの郷ではこちらのマメマーケットというイベントが行われているようで、次回は7月13日、14日に行われるそうです。
無料で見られるステージもあるようです。こういうタイミングにくろまろの郷に行き、賽の神を確認してみても良いですね。
花の文化園の前にあるさいの神
住所:大阪府河内長野市高向1512
アクセス:南海・近鉄河内長野駅からバス 道の駅奥河内くろまろの郷バス停から徒歩2分
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