人気YouTuber「はじめしゃちょー」の事件は他人事ではない
KNNポール神田です。
報道と同時にそのYouTuber動画を確認をしてみた。
さすが、「はじめしゃちょー」だ。
警察への通報シーンまで編集しインサートしていた。
朝の4時に不法侵入され、クリスマスは取り調べだけで終わったそうだ…(2017/12/26)。
コミカルなキャラクターで、それなりの明るい報告に見えるが、被害者としては、家屋に侵入されたというのは男性でもかなり恐怖を覚えたことだろう。知人と一緒でなければ…もっと不安だっただろう。もしも、刃物や何かでということであれば生死にもかかわっていた事態も想定される。それでも、鍵をかけてすぐに通報シーンをビデオに収めていた事はきっと職業柄だろう。
普段から動画などの情報発信を手がけている人にとっては、何かのハプニングは、本能的に録画しなければという気持ちになるものなのだ。YouTuberのような台本や脚本があるのではなく、すべてセルフプロデュース型の自己体験に基づく表現であればあるほど、こんな非常事態は、共有されなければならないと考えたはずだ。
YouTuberはもはや国民的アイドル並の存在
すでに人気YouTuberは、若年層においてはテレビタレント同様、いやテレビタレント以上に親近感を持って視聴されている。毎日、数分間にわたり、観られ続けるというのは、フォロワーユーザーにとっては国民的アイドル同等の存在となる。いや、国民的なアイドルであったSMAPが公式には理由を延べないまま解散。しかも一度は解散公式を撤回しながらもだ…。国民的と言われながらも、国民の中にも所詮、芸能の世界はそんなところという空気が充満した。人間を扱うタレント業が一番大変だ。一方、そんなテレビタレントとは違い、人気YouTuberは本能的にいくら裕福になっても、自分のスタイルを頑なに維持している。あくまでもネット化された個人のパーソナリティーが主役だ。
いくらテレビの人気タレントMCといえども視聴されるのはその瞬間がほとんどだ。ましてや自分の帯番組でも自分がオピニオンとして1人で成立する番組は存在しない。しかし、YouTuberはすべてのシーンに、毎日、顔出しで出演している。しかも視聴ユーザーとのやりとりもある。毎日、視聴者に近い存在で、影響力もある。好きな時に好きなだけ視聴できる。昨日のテレビ番組を語る時代から、昨日のYouTuberのネタを語る時代へと、とある属性では大きく変化しているのだ。
YouTuberの自宅のセキュリティ対策
しかもYoutuberの引越し先は、芸能人のように、事務所スタッフが用意周到にバレないようにやってくれるわけでもなさそうだ。いくら引越し先を変えたとしても、家バレというのはつきまとうようである。結果として、家がバレても問題のないようなセキュリティを施し、そのセキュリティがあることを知らせる。それでも今回の家宅侵入事件である。このような監視カメラを自宅内にまで設置していたにもかかわらずだ。
以前からも、ストーカー被害をされていたことも動画で報告しているはじめしゃちょー(2017/11/22)。
ストーカー被害に関しても、警察は事件が起きてからしか動けないとなると、自衛手段を講じておく必要がある。恨みを買われるだけでなく、好意のみでストーキングされるケースも増えている。その好意が裏切られた瞬間に好意の熱量が高ければ高いほど、恨みや殺意に変る人も少なくない。情報発信が誰にでも、手軽になった時代だが、それと共に、誰もが芸能人並のリスクを買うことも、この事件から記憶しておきたい。