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脂肪はランナーに必須!「身体の役割」を知ろう

牧野仁マラソン完走請負人/ランニングトレーナー

|ランナーは体脂肪神話に捉われないように

 アスリートの体脂肪率は一桁%など、良く報道されますが、そんなに脂肪を減らして大丈夫でしょうか?確かに男性なら25%以上、女性なら30%以上であれば、脂肪を積極的に減らす必要はありますが、常に体脂肪率が一桁だとすると免疫力が低下し、風邪などの体調への影響が出来ています。身体にとって脂肪がどのような役割をするのかを紹介します。

|脂肪は身体にどのような影響があるのか?

 脂肪と言えば、内臓脂肪や皮下脂肪、そしてコレステロール。しかし良いイメージはありませんね。しかしランナーにとっては必須でどのような役割をしているのでしょうか?

脂肪の役割(構造脂肪と貯蔵脂肪)
・構造脂肪はコレステロールとリン脂質;細胞膜、ホルモンの材料など
・貯蔵脂肪は中性脂肪と脂肪酸;中性脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)は身体の90%を占める脂肪。脂肪酸はATPを作る材料

|脂肪が極端に少ないと!

 ホルモンの材料である構造脂肪が減ればホルモンバランスの乱れにも繋がります。そして60兆個もある細胞の細胞膜の材料であり、代謝への影響をもたらし免疫力低下にも繋がります。更に脂肪は身体を保温する役目があり、風邪など引きやすくなります。そして有酸素運動であるランニングは体内の中性脂肪を分解し、血中に脂肪酸として送り込まれ、細胞でATPを作る材料で消費されます。逆に体脂肪が少なければ、糖を中心にエネルギーを消費しなければならず、糖は肝臓と筋肉に貯蔵されているので、筋分解を促進してしまいます。疲れず長く走る、コンディションを整えるという意味でも脂肪とうまく付き合う必要があります。

 次回は脂肪の上手な摂取方法を紹介します。

Written by マラソン完走請負人/牧野仁です
 有限会社スポーツネットワークサービス代表取締役。初心者向け走り方教室「Japanマラソンクラブ」を立ち上げ、様々な方々に走るまでの準備やケガを防ぐ走しり方などを指導。走ることを軸に、旅行(旅RUNの名付け親)や食、健康、美など提供しています。ジョギングインストラクター資格認定講座も開催。
著書;楽して走ろうフルマラソン(ランナーズ)。フルマラソンスタートBOOK(エイ出版)。目からウロコのフルマラソン完走新常識(実業之日本社)など多数。
テレビ;「ラン×スマ(NHK BS)」「ソレダメ(テレビ東京)」など出演。
「相棒」「警視庁・捜査一課長」などランニング監修。
雑誌;Tarzan(マガジンハウス)ランニングスタイル(エイ出版)MONOQLO(晋遊舎)など、監修
YouTubeチャンネル:ビギナーランニングマガジン / 完走請負人牧野.

マラソン完走請負人/ランニングトレーナー

楽に、楽しくを走るをモットーに、2006年Japanマラソンクラブを立ち上げ、旅RUNなどをプロデュース、NHKBS「ラン×スマ」などテレビ出演や著書「楽して走ろうフルマラソン(ランナーズ)」著書多数

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