失敗しない最新ドライバーの選び方にはコツがある! アマチュアゴルファーが注意すべき点を説明します!
こんにちは、Lukeです。
いよいよゴルフシーズンが本格的に始まりますが、毎年この時期は最新ドライバーが気になっているゴルファーが多いと思います。
魅力的な宣伝文句が並び、あれもこれもと欲しくなるのは仕方のないことですね。
しかし高価な最新モデルなので、失敗することなく、自分に合うドライバーを見つけたいものです。
そこで今回はヘッドスピード45m/s以下の人向けに、最新ドライバーの選び方の注意点を説明したいと思います。
最新ドライバーの選び方の注意点
■ 最新ドライバーの特徴を知る
まずは最近のドライバーの特徴と傾向を知りましょう。
最近は各メーカー揃って目指すテーマが決まっているらしく、ここ数年は「 高初速 」がターゲットになっています。
最大反発係数が決まっている中で、もっと初速を上げることは難しいはずなのに、各メーカーが独自の工夫で少しでも初速を上げようと必死になっています。
しかしそこには落とし穴が隠されていて、注意すべき点がいくつかあります。
❶ 打感が硬くなる
初速を上げるために、フェース面やドライバーヘッドの剛性を上げてしまう傾向になり、それにともない打感が硬くなる傾向です。
❷ 球離れが早すぎる
初速が上がる=当たった瞬間にボールが飛び出す、という状態になりやすく、コントロール性が落ちたり、ボールのサイドスピンが増えやすくなります。
❸ ボールがドロップする
初速が速いとロースピンのボールになりやすいので、ヘッドスピード45m/s以下のゴルファーには、ドロップする傾向が強くなり、キャリーが落ちてしまいます。
ところがこのドロップするボールは、計測器の測定だとランが多く計測されてしまうので、データ上の飛距離は上がりますが、実際にコースで打ってみるとランはもっと少ないので、本当の飛距離は「がっかり」な結果になってしまうのです。
❹ 慣性モーメントが大きくなりすぎる
初速が速いと球離れが早くなり、サイドスピンが多くなりやすいので、それを防ぐために慣性モーメントをもっと大きくしてインパクトのブレを抑えようとしますが、その代わりにスイング中の操作性はどんどん落ちてしまうので、コントロールが難しいドライバーになってしまいます。
以上、このような問題点が現れやすいので、その点には十分に注意しましょう。
■ アスリートモデルは要注意!
とくにこの傾向が出やすいのがアスリートモデルです。
最近の世界のトッププロはアスリート化が進み、ヘッドスピード60m/s近い選手が多くなりましたが、その選手達が使用してもすぐには壊れないだけのヘッド剛性がまずは必要になるわけです。
例えば数年前の話ですが、PGAツアーの選手の中で、ヘッドスピードが速すぎて3ヶ月に1本のペースでドライバーヘッドが壊れるケースがあったそうです。
そんな凄いパワーの選手にも安心して使ってもらえるように、どうしてもメーカーは丈夫なヘッドを作る方向に進むことになります。
そのような高剛性のヘッドでさらに高初速化を目指したモデルを、ヘッドスピードが遅い人が使った場合、ヘッド自体がたわむことで起きるシンバル効果は薄くなり、打感が硬くなる傾向になってしまうのは仕方のないことです。
また最近の世界のトッププロ達は、つかまりすぎてボールが左に行くことを嫌う傾向なので、ほとんどの選手がパワーフェードの球質を求めています。
つまり多くの人がスライスに悩んでいるアマチュアゴルファーには、そのようなヘッド特性は合わないはずですよね。
加えて注意したいのは、ロフト角です。
たとえばアベレージモデルは、表示ロフトが10度だとしても、実際のロフト角であるリアルロフトは10.5度~12度くらいの設定になっています。
ところがアスリートモデルは、表示ロフト角が10度でも、リアルロフトは9.5度から10度しかないので、その分だけ低弾道になり、スピン量も不足してドロップしやすくなります。
このように最近のアスリートモデルは、ヘッドスピードが低いゴルファーには望ましくない傾向になっていたわけです。
高剛性で、高初速で、球離れが早く、ロースピン化が進んで、そこに加えて捕まらない傾向が進む最近のアスリートモデルは、いくらクラブ加工技術が進化していても補いきれないくらいに、アマチュアゴルファーには適さない方向へどんどん進んでいた可能性があります。
■ 女子プロも苦戦していた2022年のアスリートモデル
その傾向が最も強かったのが、2021年~2022年のアスリートモデルではないでしょうか。
2022年の国内女子ツアーのLPGA併催を除く37戦の中で、多くの選手が使用していたにもかかわらず、ステルスが1勝、ローグが2勝しかしていません。
キャロウェイは、エース格の西村優菜選手と上田桃子選手がシーズン早々にエピックに戻したので、旧モデルのエピックが4勝、そして稲見萌寧選手がマーベリックで2勝していますが、最新のローグは2勝のみだったのです。
つまりステルスやローグは、ヘッドスピード40~45m/sの女子プロでも、実際には手こずっていたと思われます。
それだけでなく、ヘッドスピードが50m/sくらいの男子プロでも、気温が低い雨の中では、驚くほどに飛距離が落ちていたという事実もあります。
■ 2023年モデルには期待したい!
そんな中で注目したのは、2022年の国内女子ツアーで、ダンロップがいち早くシーズン中の9月にZX5、ZX7のMkⅡを投入した途端、後半戦だけで4連勝を含む6勝を達成した点です。
このモデルはフルチタン化に回帰することで、カーボンよりも繊細に剛性バランスを整えられるメリットを狙っていると思われます。
そして2023年の国内女子ツアーがスタートし、最新モデルのパラダイムとステルスプラスが早速に優勝しています。
つまり、今までのモデルの欠点が解消されているかもしれないということです。
この事実から推測すると、各メーカーもこれまでに説明してきた問題点をしっかりと把握していて、その問題点をクリアするために、いろんな工夫を重ねているはずなので、今後にどのような進化があるのかを注目していきたいと思います。
最後に、最新モデルの評判は、ハードヒッターの皆さんの各メディアからの発信によって作られているように思います。
しかしその評価は、最もユーザーが多いヘッドスピード45m/s以下のゴルファーに当てはまるとは限りません。
その点にも気をつけて、失敗しないドライバー選びを目指して下さい。
次回は、「それではどんなドライバーを選ぶべきなのか?」について説明する予定です。
お楽しみに…。
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