タイや韓国できゃりーぱみゅぱみゅ人気、TikTokで広がるノンプロモーションでのリバイバルヒット現象
TikTokを通じて、人気チューンが海外でリバイバル・ヒット化
きゃりーぱみゅぱみゅは、国内はもちろん海外人気が高い。今年も、4月にアメリカ・カリフォルニア州で開催された世界最大規模の音楽フェスティバル『Coachella Valley Music and Arts Festival』で2週に渡りトリを飾り、11月にはワールドツアー『KYARY PAMYU PAMYU 10th ANNIVERSARY WORLD TOUR CANDY WAVE』をドイツ、フランス、スイス、イギリスで開催することを発表している。
しかし、TikTokを通じて、タイや韓国などアジア圏で「PONPONPON」、「チェリーボンボン(Cherrybonbon)」などの人気チューンがリバイバル・ヒット化し、同時多発的に話題となっていたことを日本のメディアは知る由がなかった。まったくのノンプロモーションで起きたバズだったからだ。
そもそも、2017年に日本へ上陸したTikTokへ懐疑的だった音楽アーティストの中で、きゃりーぱみゅぱみゅは最も早くショート動画TikTokの魅力を理解し、自ら楽しんで参加していた表現者だ。そんなきゃりーぱみゅぱみゅ作品が、タイのTikTokで再生回数が爆上がりしたことを現地ファンを通じて知ることとなった。
TikTokで使われていた作品は、きゃりーぱみゅぱみゅが2011年にリリースした「PONPONPON」の早回し音源。今年4月に、アメリカで開催されたコーチェラ・フェスティバルへ、きゃりーぱみゅぱみゅが出演した後、「PONPONPON」を使用した動画投稿が増えたという。タイ独自の手踊り振り付けが印象的だ。日本でも、ティーンを中心に逆輸入的に投稿が広がっている。
【楽曲を使用した動画一例】
https://vt.tiktok.com/ZSdKfnfod/?k=1
https://vt.tiktok.com/ZSRLQKkq4/?k=1
【きゃりーぱみゅぱみゅ本人によるアンサー投稿】
https://vt.tiktok.com/ZSRLQVj4Y/?k=1
さらに、韓国でもNCT127やkep1erメンバーなど、K-POPスターによるTV出演やTikTok投稿をきっかけに、きゃりーぱみゅぱみゅが2011年に発表した「チェリーボンボン(Cherrybonbon)」が盛り上がりをみせている。実は、昨年から人気の火種は起きていたという。
たとえるならマイケル・ジャクソンが、時代を超えてリバイバルヒットを繰り返すように、2011年にメジャーデビューしたポップアイコン、きゃりーぱみゅぱみゅにもそんな出番がやってきたのかもしれない。唯一無二の“カワイイ文化”を牽引する濃度の高いエンタテインメント要素を持つがゆえに、ついつい真似したくなる存在なのだ。
【楽曲を使用した動画一例】
https://vt.tiktok.com/ZSRLCkDsK/?k=1
https://vt.tiktok.com/ZSRLCBkPc/?k=1
https://vt.tiktok.com/ZSRLQ3xPU/?k=1
https://news.kstyle.com/m/article_amp.ksn?articleNo=2184122
国内でも『TikTok2022上半期トレンド』30選にノミネート
もちろん日本でも、きゃりーぱみゅぱみゅのTikTok動画は話題だ。昨今、ティーンを中心に「インベーダーインベーダー」がリバイバル流行し、6月に発表された『TikTok2022上半期トレンド』30選にノミネートされた。
2022年6月30日現在で同楽曲を使用した動画投稿本数は約74,800本、“#インベーダーインベーダー”で投稿された動画の総再生回数は1億4250万再生を超えている状況だ。2013年にリリースされた作品が、令和の時代に古びることなく再びリバイバルヒットを迎えている。きゃりー自身もアンサー投稿し「流行ってますよね 嬉しいです」とコメントしている。
【楽曲を使用した動画一例】
https://vt.tiktok.com/ZSRLCSaVE/?k=1
https://vt.tiktok.com/ZSRLCRhX6/?k=1
https://vt.tiktok.com/ZSRLQoXrp/?k=1
【きゃりーぱみゅぱみゅ本人によるアンサー投稿】
https://vt.tiktok.com/ZSRLCM7BH/?k=1
そもそも「PONPONPON」は、きゃりーぱみゅぱみゅが人気のきっかけとなった2011年にリリースしたポップアンセムだ。それが2022年のいま、「チェリーボンボン(Cherrybonbon)」とともにノンプロモーションでタイや韓国でバズが起きたことは、世界的なプラットホームであるTikTokというショート動画SNSがあってこその現象だ。しかしながら、同時多発的にリバイバルヒットが起きた経緯や動機が気になる。もしかしたら、長期化するコロナ禍で閉塞感ある社会状況、それを打破したいエンタテインメント性といった要素が要因としてあるのかもしれない。
結果、現在では累計4億を超える再生回数、54万投稿を超える動画投稿数となっており、日本へは同タイミングで「インベーダーインベーダー」が、次世代へ逆輸入状態で盛り上がりをみせている。作品ありきのナチュラルでオーガニックなTikTokを媒介としたリバイバルヒット現象。その数字はまだまだ延びそうだ。
きゃりーぱみゅぱみゅ オフィシャルサイト