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【調布市】マステで描かれた名画がずらり!「マスキングテープで作る絵画展」がおもしろい

比嘉麻友トラベルエディター(調布市)

「調布市文化会館たづくり」1階にある展示室では、年間を通じてさまざまな展示が行われていますが、8月6日からは船原七紗さんの「ちぎってはって マスキングテープで作る絵画展」が始まりました。

たづくり1階のエントランスステージでは、船原さんがマスキングテープで作品を作る様子の動画が流れています。これを見ているうちに興味を持ち、展覧会を見に行ってきました。入場無料なので、気軽に見に行くことができます。

入口を入ってすぐに展示されているのは、伊藤若冲の「鳥獣花木図屏風」の模写。驚くことに、全部マスキングテープで描かれています! そして、とても鮮やかな色遣いにも目を惹かれます。

近づいてよく見てみると、マスキングテープの柄も見えてきます。幾重にも重ねられているのがわかります。

マスキングテープアーティストの船原七紗さんは、この「鳥獣花木図屏風」のように、よく知られた世界の名画をモチーフに、マスキングテープを用いて模写を行い、新たな作品として生み出しています。

マスキングテープは元々は塗装の際にはみ出さないように使われる作業用のテープでしたが、和紙でできていて透け感があること、剥がしやすいことなどから、様々な柄が描かれるものが作られるようになり、文房具として、また雑貨をデコレーションするものとして幅広く使われるようになりました。

船原さんは武蔵野美術大学で油絵を学んでいたときに、気分転換としてマスキングテープを使った作品に取り組み始め、活動を広げて行ったそうです。油絵同様に、マスキングテープでの制作も、濃い色に薄い色を重ね、幾重にもマスキングテープ を貼ることで、色合いに変化を持たせているそう。

この展覧会では、ムンクの「叫び」、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」、ヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」を模した作品や、オリジナル作品など約20点が展示されています。

会場の奥には、ワークショップコーナーも。入口の受付でマスキングテープを受け取って、マスキングテープアートを自分で体験することができます。

魚やカニ、貝など、訪れた人の思い思いの作品が加わり、素敵な水族館を形作っています。

船原さんが作品を解説する動画も流れていました。動画によると、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」の背景は黒なのですが、船原さんは花柄などの明るくかわいらしいマスキングテープ を使うことで、女の子の若々しさを表現したとのこと。

こちらがその「真珠の耳飾りの少女」の作品。模写の作品はオリジナルの写真が隣に並べられているので、同じモチーフでもだいぶ表現が違うことがわかります。船原さんの作品は、背景がとても鮮やかで、明るい印象です。

近づいてみると、花柄のマスキングテープが多く使われていて、とてもカラフル! この作品には約30種類のマスキングテープが使われているそうです。

この他にも、ゴッホの「ひまわり」、クロード・モネの「散歩、日傘をさす女」など素敵な作品がたくさんで、時間を忘れて楽しめました。とてもおすすめです!

8月20日には船原さんによるアーティストトークも行われるそうです(要予約)。

【詳細情報】
名称:船原七紗 ちぎってはって マスキングテープで作る絵画展
開催日程:2022年8月6日(土)〜2022年9月25日(日)
開催時間:10:00~18:00
※会期中の休館日は以下の通り
2022年8月22日(月)、23日(火)
会場:調布市文化会館たづくり 1階展示室
料金:無料
船原七紗 ちぎってはって マスキングテープで作る絵画展 公益財団法人調布市文化・コミュニティ振興財団(外部リンク)

トラベルエディター(調布市)

「地球の歩き方」元編集者。調布市在住歴20年以上。現在はウェブ媒体を中心に、おすすめの旅行・おでかけスポットを紹介するエディターとして活動しています。地元調布の魅力を伝えるため、調布周辺のグルメ情報や散歩写真をインスタアカウント(@chofulunch, @chofusanpo)でも発信中。

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