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駐日イスラエル大使を緊急取材 人命への考え、国連事務総長への反論、イランへの警告、第三次世界大戦危機

堀潤ジャーナリスト
コーヘン駐日大使 8bitNews提供

イスラエル国防軍による地上戦が開始された。軍はガザ市街地に入った。ハマス壊滅を掲げた作戦だが、空爆を含むこれまでの戦闘で女性や子ども、国連職員を含む多くの非戦闘員も命を落としている。

グテーレス国連事務総長をはじめ、市民によるイスラエル政府への抗議の声も世界各地で広がっている。先週末までに、ロンドン、コペンハーゲン、ローマ、ストックホルム、東京など各地で抗議集会が開かれた。

イスラエル軍による攻撃は、ガザだけではなくヨルダン川西岸でも行われパレスチナ側で100名以上の死者が出ている。

一方で、ハマスによって拉致され、虐殺されたイスラエル市民の数も、わかっているだけで1400名にのぼる。停戦などへの交渉カード、いわゆる「人間の盾」として使われている人質の数は少なくとも230名。うち138名は25カ国の国籍を持つ人たちだとハマスが発表した。

一昨日、30日、音楽フェスの会場で拉致されガザ周辺で連れ回された23歳のドイツ系イスラエル人女性、シャニ・ルークさんの死亡が確認されたことが明らかになった。

筆者の取材で、南部のキブツでは9か月の赤ん坊を含む家族が全員拉致されたケースなども確認できている。親族10名が拉致されたキブツでは家は焼け落ちていた。

こうした中、ギラッド・コーヘン駐日大使にインタビューするためイスラエル大使館を訪ねた。

コーヘン大使はガザ市民の犠牲、休戦を求める国連決議やグテーレス事務総長の言葉をどう受け止めるのか。一方で、ハマスに拉致された人質解放のために国際社会に何を求めるのかハマスの戦力、地下施設をどう分析しているのか。地上戦での人的損害をどこまで想定しているのか。そして「自衛権」の範囲をどう考えるのか様々尋ねた。

さらに、米バイデン政権からどのようなリクエストがあるのか、「国際社会」という言葉の意味をどう定義するのか、イランやレバノンとの戦争があるのか、第三次世界大戦のトリガーは何か、日本に軍事的支援を求める日は来るのかなど、様々尋ねた。

市民の命を救うためにできることは何か。その糸口を手繰り寄せるためにインタビューを敢行した。動画とあわせてご覧いただきたい。

◆人質の解放のために国際社会ができることは?

堀)

人質を解放するために何をすべきとお考えですか?

コーヘン大使)

まず、日本政府はイスラエルに寄り添い、連帯を示し、拉致されたイスラエルの子どもたち、女性、男性、高齢者を無条件で解放すべきだと明確な言葉で述べてきた。日本はハマスのテロ攻撃を非難し、イスラエルには自衛権があると繰り返し述べてきました。


私は日本政府の声明に非常に感謝しています。

そして、創設以来最も困難な時期に私たちに寄り添ってくれた日本政府と日本国民に、改めて感謝の意を表したいと思います。

ご質問の件ですが、私たちはハマスに対し、拉致された家族、市民、兵士を無条件で直ちに解放するよう、できる限りの圧力をかけるべきだと思います。

日本、政府、そして安全保障理事会や国連総会での発言は、この路線において非常に重要だと思います。

堀)

イスラエル側の被害について情報は十分に伝わっていると思いますか?

コーヘン大使)

いいえ。近代の歴史において、これほどの残虐行為や惨状を目の当たりにしたことはないと思います。9歳、いや、9カ月の子供たちが無残に殺されました。女性はレイプされました。人々は暴力を受け、誘拐され、焼かれ、何百人も暗殺されました。見たこともないようなものです。私が見た写真や映像の中には、とても不穏なものがありました。

ナチスやISISでさえ、このような残虐行為や振る舞いをすることはなかったとお思います。私は、世界がこのことを決して忘れないことを願っています。

今、メディアはガザで起きていることに注目しています。 
メディアはガザで何が起きているのか知りたがっています。

しかし、私たちの人々はどうなのか?人道的状況は?子どもたちは?ハマスに誘拐された生後9ヶ月の赤ん坊がいるんです。5歳の子供たち、80歳の老人たちもです。行方はわかりません。赤十字も来ないし、情報も何もありません。彼らはどうなるのか?イスラエルにいる13万人の避難民は? 
人々は南からも北からも避難したんです。

ですから、ガザで何が起こっているのか、イスラエル人に何が起こったのか、同じだけの時間を下さい。 


私たちがガザにいるのは、ハマスと戦争するためだからです。テロリズムの脅威から自らを解放するためです。 


私は、世界中の報道機関が、何が起こったのかを正確に示すのに十分正直で公正であることを望んでいます。

まだ230人以上が誘拐されており、彼らがどこにいるのかわかっていないんです。

私たちには、虐殺され、殺され、レイプされた1400人の人々がいます。彼らはどうなるのか?彼らの家を焼かれ、そこから逃げ出さなければならなかった難民はどうなるのか?イスラエルには人道的な状況もあるんです。

なぜなら、彼らは焼かれ、認識することさえできないような暴力を受けたからだ。 


これは人道的な問題でもあるんです。

堀)

これはメディアの問題ですか?それとも政治的や外交的の問題ですか?

コーヘン大使)

繰り返しますが、これには2つのレベルがあります。政治的な分野では、西側諸国、米国、オーストラリア、日本、その他の友好国から、これはテロであり、排除されるべきであり、イスラエルには自衛権があるという国際的な支持があります。

しかし、民主主義国家は世論も権力や指導者に影響を与えます。ですから、私たちは根拠に基づいて政府への働きかけも行わなくてはならいのです。

日本政府は私の話をよく聞いてくれて、正しい世界のあり方を述べてくれました。

ウクライナとともにあるように、今、私たちとともにあるように、悪に対抗する善とともにあり、悪に対抗する正義とともにあり、テロの暴虐に対抗する自由世界とともにあると。

イスラエルは平和を愛する国です。これはパレスチナ人に対する戦争ではありません。ガザでパレスチナ人を誘拐したハマスのテロ組織に対してです。ハマスに共鳴する人々はヨルダン川西岸にもいる。これは非常に悪質で残酷なテロ組織であり、我々は彼と戦わなければならないのです。

国際法、国際人道法、そして戦争法を尊重し、ハマスの能力を攻撃し、破壊することで、ガザにいる無関係の人々への攻撃を最小限に抑えたいと考えています。

◆ガザ市民、イスラエルからの人質の犠牲と軍事作戦のバランス

堀)

イスラエル国防軍はハマスが病院や人工密集地の地下に拠点を置いているとしています。それに基づく軍事作戦であれば、どの程度戦闘が続くと考えれば良いですか?

コーヘン大使)

ハマスが行っているのは戦争犯罪であり、人道に対する罪です。子どもたちを盾にしています。ロケット弾を発射し、ガザにある自分の病院を攻撃しています。日本政府でさえ、イスラエルではないと言っているのは明らかです。 


つまり、病院を襲ったのはイスラム聖戦、あるいはガザのテロ組織だと考えています。ハマスがガザのシファ病院の地下に本部を建設した場所について、私たちは明確に証明を続けています。 


シファ病院はとても大きな病院です。何千ものベッドと医師がいて、とても大きな病院です。イスラエルは法の支配と国際人道法を尊重しており、病院を攻撃することはありません。

でも、どうやって彼らをそこから連れ出すかを考えなければならなりません。彼らはこのような施設にいるべきではないはずです。学校も、人も、病院も、民間人がいる公共の場所も。

しかし、彼らはガザの住民のことなど気にしていないのですから、自分たちの施設を建てたいがために、わざとそうしているのです。彼らは自分たちのことしか考えていません。石油を盗み、ガザの人々の食料を盗んでいる。ハマスが盗んでいるのは、トンネルを維持するために彼らが持っているものすべてです。

イスラエルがどのように対処するのか、その作戦方法には立ち入りません。ハマスがこの病院の地下にいることは知っています。ハマスがガザの地下にトンネルを掘っていることも知っているし、彼らを助けるためにできることをするつもりです。

ハマスがこれ以上ガザを支配できないようにするために、ガザからハマスを追い出すために、そしてハマスのテロと暴政の支配から自由と解放を得るために、私はガザの人々にさえ語りかけます。

堀)

地上戦をはじめとした軍事作戦によって、イスラエルからの人質の命もリスクにさられます。そのバランスをどのように考えていますか?

コーヘン大使)

繰り返しになりますが、作戦戦術には立ち入りません。

ただ、ISISのことを思い出してほしいのです。ISISはモスルとラッカに拠点を置き、米国と連合軍はISISを壊滅させなければなりませんでした。ISISもまたハマスとまったく同じように自らを覆っていたからです。これは民間人の後ろに身を隠す戦争犯罪です。彼らはまったくハマスと同じことをしました。民間人にも犠牲者が出たし、悲劇的なことに、意図せずに殺された人々もいました。

ガザではそうならないことを願いますが、この戦争に対処し、戦争を終わらせなければならない以上、ハマスが生き残ることはないでしょう。ハマスの脅威を残しての我々の撤退はありえません。

もう一度繰り返しますが、攻撃の対象はハマスであり、罪のないパレスチナ人ではありません。米国や日本、その他の国々がISISだけを標的にしたように、我々はハマスだけを標的にしています。

米国にとっては時間がかかりましたが、ISISのいない今日の世界はより良い場所であり、ガザのハマスがいない世界はより良い場所であるべきだと思います。

◆国連事務総長の非難、そして国際社会からの抗議にどう答えるか

堀)

ガザ地区で増え続ける民間人への被害。グテーレス国連事務総長をはじめ、世界各国でイスラエル政府への批判、即時停戦を求める声が聞こえてきます。どうこたえますか?

コーヘン大使)

私はそれを拒否します。これは私たちが受け入れることのできないものです。国連事務総長の言葉だけではなく、そのほかからの声も私たちは一切受け入れられません。 


彼は1400人以上のイスラエル人、罪のないイスラエル人、ベッドで寝ていた老人、パーティーをしたかっただけの子供たちへの殺害や暴力、女性をレイプすることを正当化するというのでしょうか。「イスラエルの占領政策が原因」ですって?そもそもガザは占領されていません。 


2006年以降、ガザは占領されていないのです。イスラエルはガザを去った。だから占領のルールは我々には適用されません。ガザは2006年から解放されています。ガザはイスラエルのものではありません。だから、彼が言ったようなことはないのです。 
とても残念です。国連を代表しなければならない外交官が、このような本当に惨めなことを言っているのを聞いてしまった。これだけでなく、彼はその後、イランの外相に対して「イランが貢献している」と言った。 


イランによる平和への貢献とはなんですか?イランはこの地域を最も不安定化させている勢力です。ハマスに資金を供給し、彼らを勧誘し、訓練し、資金を送り、指示を出していると見ています。 


彼らやハマス、イエメンのフーシ、中東で起きているすべての悪いこと、世界で起きているテロは、背後にイランがいるからです。だから、あなたの質問は自分の発言だけでなく、イランの外相とハグするようなものです。

国連事務総長は思い出してほしいです。イラン大統領はハマスのテロリストたちにこう言ったのです。「あなた方は立派な戦士だ」と。このイラン大統領は、3歳の子どもたちを殺し、頭を撃ち抜き、臓器と目をはぎ取り、父親を焼き、母親をレイプすることは良いことだと言っているのです。

これがイラン指導部の道徳的なやり方、あるいは道徳的な態度だというのです。そして、大統領や国連事務総長は彼らを抱擁しようとしている。無実の人々を殺し、生きたまま焼き殺し、拷問し、誘拐する、それは正当化できません。彼の発言はテロを正当化するものです。

国連とはテロを防ぐために作られたものだと私は思っていました。

◆ハマスを支持する周辺国、イランとの緊張は?

堀)

ハマスが使用している武器が強力で、ドローンをはじめとしたハイテクな装備もあり驚きました。他国からの援助はあったのか注目されています。イスラエルとハマスとの戦闘は今後中東に広がり、第三次世界大戦へのリスクも考えるべきでしょうか?

コーヘン大使)

イランはヒズボラを扇動し、北から新たな戦線を開く準備をさせていると見ています。 
もしそうなれば、イスラエルの報復は非常に厳しく、致命的なものになるでしょう。ヒズボラだけでなく、レバノンも被害を受けるでしょう。我々はレバノンに戦争を仕掛けるつもりはありませんが、もしそうなれば、準備はできています。我々の軍隊は北部でも準備ができており、空軍も準備ができています。非常に厳しい報復を行うでしょう。

ですから、私は、イスラエルで再び戦争を起こさないよう、皆さんに忠告します。

米国に注目すべきです。米国の同盟国であるイスラエルやその他の国々は、地中海や湾岸、ペルシャ湾に軍を移動させています。米国がイスラエルを支援し、我々に寄り添い、必要なものを我々に送り、道徳的な支援だけでなく、安全保障理事会で必要とされる外交的な「傘」も与えてくれていることがわかるでしょう。 


バイデン大統領に感謝するとともに、われわれに寄り添ってくれている米国に感謝します。

事態のいかなるエスカレートも望んでいません。私は、ガザにおけるこの戦争の目的を達成し、イスラエルの統治力を排除することによって、この戦争が終結することを望んでいます。

ハマス、そして彼らの戦闘能力、テロリズムを扇動する能力、そしてもちろん、誘拐された私たちの市民、彼ら全員を解放すること。そして、世界規模の戦争にエスカレートしないことを願っています。

ですから、局地戦として収まることを願っています。

我々はアラブ世界にも関心を持っています。エジプト、ヨルダン、バーレーン、モロッコ、アラブ首長国連邦、そしてできれば将来的にはサウジアラビアなどとも平和協定を維持したいのです。これが我々の望みです。

そして、これこそイランが望んでいないことなのです。イランの大統領は、サウジとの平和は実現しないと言った。なぜそんなことを言ったのでしょう。彼は中東の平和と安定を望んでいないのです。それは我々、欧米諸国、日本の利益に反することです。 


彼らは戦争と流血とテロリズムを扇動したいだけなのです。そこが違うところです。イランがイスラエルと戦争し、ヒズボラを派遣することを望むなら、イスラエルも米国もその準備はできています。

◆「自衛権」の範囲をどう規定するのか?

堀)

この件に関して、バイデン大統領が「ガザの市民への配慮」をイスラエル政府にリクエストしたという報道がありましたが事実ですか?

コーヘン大使)

我々はアメリカ政府と話し、彼らと完全に連携しています。私たちは国際人道法に則っており、そのため、エジプトからガザに入るトラックはすでに5回、20台から50台になっています。

我々は水を入れることを許可しました。現状は1本か2本のパイプから水が流れているような状況で、ガザに必要な水のわずか10パーセントです。ガザ側の資源である残りの90パーセントについても供給しなければならない。 私たちは、ガザで人道的な状況を作りたくない。繰り返しになりますが、ガザの市民や関係者を苦しめたくはありませんが、ハマスを警戒しなくてはならないのです。

水だけではなく、もしかしたら、残念ながら他のインフラにも影響があるかもしれません。しかし、我々はそれを最小限に抑えたいのです。そして、戦争法、交戦法に従って行動したいと思っています。我々は文明人であり、向こう側の野蛮人、テロリストとは違うのですから。

しかし、民主主義がテロ組織と戦わなければならないとき、これが問題となるのです。彼らは意図的に、国民を苦しめたいからそうしているのです。
彼らは私たちが誤って民間人を攻撃することを望んでいます。我々はそれを避けようとしています。しかし、これは非常に、非常に、非常に難しいことで、とてもとてもデリケートです。どうすればいいのか、いいレシピはありません。

イスラエルも、アメリカも、他の国も、日本も、自国の領土に侵入され、侵略され、都市を焼き払われ、国民が殺され、国民や子どもが誘拐され、そうした状況は絶対に受け入れられるものではないですよね。

あなたはそれを受け入れないだろうし、私たちはこうした攻撃をする人たちのそばにいるのです。これは決して受け入れられないことです。

◆「国際社会」という空虚さ その定義は?

堀)

最後の質問です。イスラエル市民、ガザ市民双方から「国際社会」という言葉が空虚に聞こえるという声を取材中に聞きました。「国際社会」を実行する当事者がいないからです。「国際社会」の定義とは何でしょうか?そして「平和の実現」とはどのような状況を指すのか?いかがでしょうか。

コーヘン大使)

とても良い質問ですが、この質問に答えるのには本来時間がかかります。しかし、手短にお話ししましょう。 


私は4年間、国連の領事をしていたので、国際社会のことも知っているし、問題もわかっています。日本は安全保障理事会や総会で私たちの味方をしてくれたと思います。

確かに問題はありますが、例えば、国連総会では「イスラエルには自衛権があり、ハマスにはテロ組織としての非難が必要だ」というカナダの修正案に、88カ国が賛成しました。 


つまり、多くの国が賛成票を投じ、イスラエルへの支持を表明したのです。ですから、私たちが外交官としてすることは、できるだけ多くの国々を結集させることです。そして、これは私の仕事でもあります。 


しかし、実際、安保理は中国とロシア、そしてアメリカ、イギリス、フランスに阻まれ、行き詰まりを見せています。どんな決議もできません。残念なことに、アメリカによる良い決議に対して、ロシアと中国が拒否権を発動することもあります。

だからこそ、良い声明を出したG7など、他の関連組織やプラットフォームが存在するのです。

◆批判を受けても言ってくべきことがある

ただし、言っておかなければならないことがあります。批判があるのは承知しています。 
人々は私たちに何が起こったのか、なぜ私たちがそこにいるのかを忘れがちです。

私たちはこのボールを望んでいたわけではありません。ガザの近くで平和に暮らしたかっただけです。私たちは、ガザがシンガポールや香港のように繁栄することを望んでいました。しかし、私たちは彼らから20年近くのテロの脅威を受け続けました。 


だから、最後には、やるべきことをやるしかないんです。

死んで世間から同情されるより、生きていて世間から批判される方がいいのです。だから、私たちは生き残らなければならない。 


他に行くところがないんです。私たちは平和に生き延びたい。平和の中で生きていきたい。私たちは、93年、2000年、2006年と何度もパレスチナと関わりたいと思いました。私たちは非常に優れた和平計画を持っており、パレスチナ人にこれを提案しましたが、いつも拒否され、拒絶されたのです。 


1947年以来、彼らはアラブ人とパレスチナ人の2国家分割計画を拒否してきたのです。だから、平和を望み、平和を愛するイスラエルを責めるのはフェアではないと思うのです。

私たちは自分たちを守らなくてはならない。なぜならハマスがISISであり、ISISがハマスだからです。ISISはハマスであり、ISISはハマスなのです。

私たちはこの事態に対処し、自らを守り、ISISが私たちの子どもたちや女性、男性を攻撃し、再び残虐行為を行わないようにしなければならないのです。

本当に悲劇的な出来事から、この戦争から、もしかしたら中東和平の糸口が見つかるかもしれないと期待しています。イスラエルは平和を望んでいるし、私たちはそれを証明してきました。エジプトと和平を結び、シナイ半島をすべて返還し、ヨルダンとも和平を結び、サウジアラビアとも和平を望んでいます。


我々はパレスチナ人を含むすべての人との平和を望んでいます。しかし、それがテロリズムである場合、ハマスがユダヤ人にパレスチナに住む権利はないと言っています。ここはすべてワクフ、神聖な...シャリーアによって管理されるイスラムの土地なのだと、私たちを豚や猿と呼び、ユダヤ人は出て行き、殺されるべきだと。

メッセージとは何でしょうか?自分の存在すら認めない相手とどうやって話し合いができるのでしょうか?だから、私たちはこのような戦争に参加し、戦争の目標を達成しなければならないのです。時間はかかるかもしれないが、そうしなければならないし、忍耐強くならなければなりません。 


そして、私たちの使命を果たすためには時間が必要だということを世界が理解してくれることを願っています。

堀)

最後に、日本人へ伝えたいことを教えてください。

コーヘン大使)

この戦争はハマスとの戦争であり、ISISとまったく同じです。ハマスイコールISISです。この戦争はパレスチナの人々に対するものではありません。私たちは過去にそれを望んでおり、将来的にはすべての隣人との平和を望んでいます。 


しかし今回は、自分たちを守るため、このような残虐行為、現代世界が経験したことのないような残虐行為が、子どもたちや女性、男性、高齢者に二度と起こらないようにするために、戦争に参加しなければならないのです。

イスラエルは、他のすべての国と同じように、平和で安全な暮らしを望んでいます。そして私たちは、望んでいないのに、ハマスによって押し付けられた戦争に参加することになっているのです。ガザを支配しているハマスのテロ勢力を排除し、ガザも、ガザの人々も、そして私たち自身も、ハマスのテロから解放しなければならないのです。

イスラエルには自衛権があること、これは非常に悪質なテロであり、排除しなければならないものであること、そして最も困難な時期に日本政府がイスラエルを支援し、連帯してくれたことに、改めて日本政府と国民に感謝を申し上げたいと思います。

ジャーナリスト

NPO法人8bitNews代表理事/株式会社GARDEN代表。2001年NHK入局。「ニュースウォッチ9」リポーター、「Bizスポ」キャスター。2012年、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校で客員研究員。2013年、NHKを退局しNPO法人「8bitNews」代表に。2016年(株)GARDEN設立。現在、TOKYO MX「堀潤モーニングFLAG」キャスター、Amazon Music「JAM THE WORLD」、ABEMA「AbemaPrime」コメンテーター。2019年4月より早稲田大学グローバル科学知融合研究所招聘研究員。2020年3月映画「わたしは分断を許さない」公開。

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