【都城市】60余年、静かに続く。老舗和菓子店に行きました。
天気もしっとり。たまにはこだわりのお菓子でゆっくり自宅時間過ごしませんか?先日伺ったのは、庄内町にあります「大田菓子店」さんです。ちなみに「菓子店」と「製菓」の2つの看板がありますが、両方とも同じ今回ご紹介するお店のことです。
高千穂牧場さんや鹿児島の霧島市方面へ向かう道とお伝えすると分かりやすいでしょうか?県道42号線を進むと、写真のように左手に看板が見えてきます。今までは何も意識せず通り過ぎていたので、こんなところに和菓子屋さんがあったなんてと、とても驚きました。元は注文を受けて作るお店だったそうで、店舗として構えて30年、創業されたお父様の時代からだと60年ちょっとくらいになると、店員さんが話してくださいました。
その歴史を味わうべく、看板に沿って細い路地に入ると、左手に小さな「大田製菓」の看板が見えます。駐車場はないので、極力店側に寄せて停めてくださいとのことでした。もし来店時に車があった際は、近隣の方のご迷惑や通行の妨げにもなる為、時間を改めて来店くださるようお願いいたします。
この日は店に沿って、大輪のアマリリスがとても綺麗に咲いていました。いくつか植物が植えられているので、それに沿うように停めると良いかも知れません。助手席側さん、ちょっとドア開閉頑張ってください!
お店に入ると、優しい笑顔で店員さんが出迎えてくださいます。奥にいらっしゃる時もありますので、商品が決まってからお声がけされても良いかと思います。様々な種類のお菓子が並び、和菓子だけでなく、ケーキもありますね。ちなみに次はレモンケーキは絶対食べようと決めています。私レモンケーキに目がないんです。
初めてのお店ってちょっと緊張してしまいませんか?私もまだまだ写真の許可取りはドキドキするものです。こちらの店員さんに「お顔が写っても良いですか?」と伺った時の「いやぁ恥ずかしいです。」という朗らかな優しい笑顔がとても印象的で、笑い合いながら心がほぐれたのを思い出します。
平日は12:00からの営業とのこと。日曜日はまた異なりますので、後ほどのDATEをご覧ください。
店休日も但し書き部分の通り変更となる場合もあるようですので、お電話されるか、多少のゆとりをもってご来店ください。最近まで、和菓子を作られている方が手首を傷めてしまわれ、長らくお休みをとっていたのだそうです。現在は回復されたのか伺うと100%ではないそうで、上記写真にもある通り体調をみながら営業されているみたいです。体あってのお仕事ですから、ぼちぼちで永くお願いしたいですね。
さて。私は今回4種類を購入してみました。先述のレモンケーキを何故購入しなかったか。それは、やっぱり初めてのお店なので、人気どころからいただきたかったからです。というのも、店員さんにおすすめを伺うと、看板にもあったもすこ、これがしに、かるかんしぐれがよく出るとのことでしたので、このラインナップに。
「里しぐれ」は黒糖生地特有の香ばしい皮にしっかり目のこしあんが入っています。私はこのタイプのお饅頭が大好きで、黒糖も好きなもので、物凄く気に入りました。餡がぎっしり詰まっているので小さいながらも食べ応えがありますよ!
こちらは「かるかんしぐれ」です。私はかるかんも大好きで、店によってちょっと得意不得意がある「かるかんグルメ」なのですが、大田製菓さんのかるかん部分は臭みが全くなく、もっちりとした食感が最高です。夫マンもかるかん大好きマンなのですが、「あ、これ好きだわ。明日買ってきて?」とサラッとお使い頼むほど気に入ったようです。そしてこの下のあんこ部分!!ここがまた美味しいポイントです。なんとあんこではなく、これがしでしょうか?独特のもちもち感があり、上と下で食感が楽しい商品になっていました。大き目のお豆もアクセントになっています。
こちらは唯一の洋菓子「クラムケーキ」です。店員さんに「リンゴとレーズンが入っていて洋酒のケーキなんですよ」と教えていただきました。洋酒は思っていたほど強くはないですが、開封した瞬間にとても良いお酒の香りがします。好きな人にはたまりませんね。是非ご自宅でお楽しみください。厚みは1センチくらいで、特筆すべきはそのスポンジのきめの細かさ!このスポンジでホールケーキ作ってほしいと思うほど滑らかで驚きました。クラムケーキとはケーキの端などを使ったケーキだそうで、写真の茶色い線でほろほろと離れていったのはそういうことだったのかと納得しました。
そして看板を見た時から気になっていた「そばまんじゅう」をいただきます。うどんよりそば派の私はマストで購入しました。先の「里しぐれ」と同じこしあんではありますが、その舌触りが全く異なり、こちらの方が水分が多く滑らかに感じます。蕎麦の香りが口に入れた瞬間に優しく広がって、とても美味しかったです。小ぶりながら存在感があります。
気になったので調べてみたのですが、これがしは「高麗菓子」と書き、もち米粉と餡を混ぜて蒸したもので、その名の通り江戸時代に韓国(高麗)から来た人々が作り、その美味しさから庶民に広まったものだそうです。そして落雁のことを「もしこ(もすこ)」と呼び、一般的な落雁よりも押し固められていないので柔らかいのが特徴。どちらも都城圏域の伝統菓子だそうです。なぜ「もしこ」なのかは分かりませんでしたが語源から変化したものなのかなと予想。お隣鹿児島県でも「もすこ」「もひこ」「もしこ」があるんだとか。ちょっと面白いですね、もしこ。
とても魅力的なお菓子ばかりなので、庄内方面へお越しの際は是非行ってみてください!私は次のラインナップ決めてます。やっぱり、もすこ気になる…
●DATE●
・場所
宮崎県都城市庄内町7965
・営業時間
日曜日 10:00-18:00
その他曜日 12:00-18:00
・定休日
月曜日・木曜日 ※臨時休業あり
・駐車場
なし (店前に停車ください)
・電話番号
0986-37-0165