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ドラフト最強年代1998年組最後の現役・福留孝介引退…上原浩治が語る苦い記憶と最高の思い出

上原浩治元メジャーリーガー
(写真:ロイター/アフロ)

 この時期のプロ野球界では、優勝争いという明るいニュースに加え、選手の「進退」に関する避けられないニュースも相次ぐ。

 最近も中日の福留孝介選手が今季限りでの現役引退を表明した。45歳。日米通算で24年プレーし、通算2450安打をマークした強打者とは、同じ1998年のドラフト会議を経てプロの門を叩いた〝同期〟でもある。福留選手はPL学園高時代からスーパースターで、高校卒業時には7球団競合の末にくじを引き当てた近鉄への入団を拒否して、社会人野球の日本生命を経て中日に入団した。中日の主軸を担った後は、米大リーグでもプレー。阪神に戻ってからもいぶし銀の活躍で常に注目を浴び続けた。ほんの一握りの最初から最後まで注目され続けた選手だった。出演したTBS系情報番組「サンデーモーニング」では、あっぱれで称えた。

 番組で紹介されたように、2004年に節目の100号を打たれたことは苦い思い出。通算でも3割2分3厘打たれた。2006年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準決勝の韓国戦では、私が先発し、不振だった福留選手が7回に代打で先制の2点本塁打を放って勝利に大きく貢献した。私だけでなく、チームみんながガッツポーズするほど興奮した場面だった。

 同期入団とはいえ、接点はグラウンドの中でしかなかった。そこには、「現役時代は他球団の野手とは食事にいかない」という私なりのこだわりがあった。プロは打たれても、打てなくても、生き残っていけない厳しい世界。グラウンドの真剣勝負に情を持ち込みたくなかった。だから、他球団の野手とは仲良くなりすぎないために一線を画してきた。

 本当なら福留選手にも会って聞きたいことはたくさんある。これだけ長い間、プレーをしてきたら、いいときも悪いときもある。どんなふうに気持ちを維持してきたのだろう。野球の堅苦しい話だけではなく、ざっくばらんに話もしてみたい。いつかYouTube「雑談魂」にゲストで迎えることができたらうれしい(笑)。まずはお疲れ様でした。「ドラフト最強年代」を自負する1998年組で、最後までユニホームを着た福留選手に、改めて「あっぱれ」!

元メジャーリーガー

1975年4月3日生まれ。大阪府出身。98年、ドラフト1位で読売ジャイアンツに入団。1年目に20勝4敗で最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率の投手4冠、新人王と沢村賞も受賞。06年にはWBC日本代表に選ばれ初代王者に貢献。08年にボルチモア・オリオールズでメジャー挑戦。ボストン・レッドソックス時代の13年にはクローザーとしてワールドシリーズ制覇、リーグチャンピオンシップMVP。18年、10年ぶりに日本球界に復帰するも翌19年5月に現役引退。YouTube「上原浩治の雑談魂」https://www.youtube.com/channel/UCGynN2H7DcNjpN7Qng4dZmg

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