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ドラマ化された『その女、ジルバ』原作に登場する安ウマ料理「ちーぶらげ」を再現【マンガ飯】

マンガ食堂(梅本ゆうこ)マンガ飯ブロガー

マンガ飯を再現するブログを続けて13年目になる、『マンガ食堂』の梅本ゆうこです。おすすめのマンガと、そこに登場する美味しそうな料理をみなさんにご紹介していけたらと思っています。

今回取り上げるのは、テレビドラマ化された有間しのぶ先生の『その女、ジルバ』に登場する料理です。

高齢ホステスたちに元気を貰える話題作『その女、ジルバ』

池脇千鶴さんの熱演、草笛光子さんほか美熟女たちの競演で話題のテレビドラマ『その女、ジルバ』。私も毎週放送を楽しみにしています。

職場で冷遇されている主人公・笛吹新(うすい・あらた)。

仕事も恋愛もうまくいかないなか、超高齢ホステスたちが元気に働くバー「OLD JACK&ROSE」と出会い、自らも「40歳の新人ホステス・アララ」として新しい世界に飛び込む……というストーリー。

戦後の荒波をくぐりぬけてきた女たちから、現代の生きづらさを抱えた女たちにエールがおくられているかのようで、観るたびに前向きな気持ちになるドラマです。

手塚治虫文化賞を受賞した原作マンガの魅力は?

『その女、ジルバ』(有間しのぶ/小学館)全5巻
『その女、ジルバ』(有間しのぶ/小学館)全5巻

ドラマで『その女、ジルバ』にハマった方にぜひ読んでいただきたいのが、原作マンガです。

なにせ、池脇千鶴さんが9年ぶりの連ドラ主演について、

「原作がおもしろかった、というのが出演を決めた大きな理由」

とコメントしているほど。

マンガは小学館『ビッグコミックオリジナル増刊』で2011年から2018年まで連載され、全5巻で完結。作者の有間しのぶ先生は、4コマ漫画の名作『モンキー・パトロール』などで知られるベテラン作家です。

連載時も一部の熱心なマンガファンの間では知られていましたが、2019年に第23回手塚治虫文化賞大賞を受賞し、より多くの人に注目される作品となりました。

原作では、ジルバやホステスひとりひとりの人生が、より深く掘り下げられています。ブラジル日系移民の歴史と震災から立ち上がる福島がリンクするように描かれ、大きな歴史に翻弄されてもたくましく生きる人々の姿に胸を打たれるはず。

そして有間しのぶ先生の作品の特徴でもありますが、美味しそうな料理がいろいろと登場するマンガでもあります

アララ特製・油揚げ&チーズの安ウマレシピ「ちーぶらげ」を再現

3巻に登場するアララ特製の「ちーぶらげ」
3巻に登場するアララ特製の「ちーぶらげ」

今回は原作マンガ3巻に登場する料理「ちーぶらげ」をご紹介します。

メインの材料は、油揚げ・明太子・チーズの3つのみ!の安ウマレシピ。作り方も超簡単、私もお気に入りで何度も作っています。

作中では、主人公の新(アララ)が、好意を持っている白浜(ドラマでは竹財輝之助さんが演じていた役)がOLD JACK&ROSEを訪れた際に振る舞った料理。

「チーズ」と「油揚げ」をもじって、その場で「ちーぶらげ」と命名したのは、ホステスのエリーです。

レシピ(※分量含め自己流です)

  1. 油揚げ(1枚)は破れないように注意をしながら開く
  2. シュレッドチーズ(40~50g)とほぐした明太子(大さじ1~1.5)をボウルで混ぜ合わせ、油揚げの中に詰める
  3. 2の切り口を竹串で閉じ、フライパン(またはトースター)でこんがり両面を焼く
  4. 竹串を外して油揚げを4~5等分し、お好みでネギ塩ソース(みじん切りのネギとごま油、塩を混ぜたもの)と大根おろしを添える
とろとろのチーズとサクサクの油揚げ、明太子のつぶつぶがたまらない!
とろとろのチーズとサクサクの油揚げ、明太子のつぶつぶがたまらない!

作ってみるとわかりますが、好きな人に出す料理にしては、気取りも見栄もゼロ。でも安くて簡単、確実に美味しい。くじらママも褒めた、アララの「素直な性格」がまっすぐに伝わってくるような料理です。

何より「ちーぶらげ」という料理名がキャッチ―で、すぐにでもマネしたくなっちゃいませんか?

おつまみにもご飯のおかずにもぴったりで、普段の食卓で定番になるはず。

まだまだある!『その女、ジルバ』に登場するマンガ飯

原作マンガには、このほかにも作ってみたくなる料理、美味しそうなシーンがたくさん。私がこれまでに再現した料理のなかからご紹介します。

マスター直伝のごちそう「二種類の味のステーキ丼」

洋風と中華、2種類のタレの味が楽しめるステーキ丼
洋風と中華、2種類のタレの味が楽しめるステーキ丼

こちらは2巻に登場する、「二種類の味のステーキ丼」。店に馴染みつつあるアララに、マスターが直伝したごちそう料理。

お得意様用のメニューらしく、大きな長角鉢に盛りつけて、各自茶碗によそって食べる豪快さも魅力。こんな料理でもてなしてくれる「OLD JACK&ROSE」みたいなお店、リアルに近所に欲しい……!

ひなぎくプロデュース「ダイナマイト鶏団子鍋と〆の玉ねぎのポタージュスープ」

鶏団子鍋の底に玉ねぎを沈めておいて、〆はポタージュに
鶏団子鍋の底に玉ねぎを沈めておいて、〆はポタージュに

高齢ホステスの癒やし系担当・ひなぎく考案した料理で、5巻にアララの引っ越し祝いとして食べるシーンがあります。

レンコンやゴボウが入った大きな鶏団子入りの鍋で、ポイントは鍋の底に切った玉ねぎを沈めておくこと。ひなぎくいわく、この玉ねぎのおかげでダシが美味しくなるのだとか。

さらにこの鍋を食べ終えたあと、底に残ったトロトロの玉ねぎをスープごとハンドミキサーで攪拌し、牛乳でのばせばポタージュに変身。

玉ねぎの甘み、鍋の美味しさを丸ごと味わえるポタージュ
玉ねぎの甘み、鍋の美味しさを丸ごと味わえるポタージュ

鍋の〆にポタージュ!?とびっくりしましたが、これが最高に美味しいんです

お腹がいっぱいでもスープなら飲みやすいし、翌日の朝食にしてもいいし、思わずマネしたくなる秀逸な〆レシピです。

原作マンガに登場する料理と自己流レシピは、私のブログ『マンガ食堂』でも紹介していますので、興味がある方はご覧ください。

ドラマも佳境を迎える『その女、ジルバ』。原作もあわせて読めば、今も昔もたくましく生きる女たちのやさしい世界が、もっともっと愛しくなるはず。マンガ飯をおともに、最後まで楽しみましょう。

マンガ飯ブロガー

2008年よりブログでマンガに登場する料理(マンガ飯)の再現に取り組み、これまでに作成したマンガ飯は600品以上にのぼる。2012年にリトルモアより書籍「マンガ食堂」を刊行。ブログのほかYouTube、Instagramなどでも活動。

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