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1000人犠牲の爆発事故も…北朝鮮、ウクライナ戦特需で活気の北部軍需工業地帯 #専門家のまとめ

高英起デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト
金正恩氏(朝鮮中央通信)

ロシアに弾薬を供給している北朝鮮が、慈江道(チャガンド)付近に軍需工場を新設したことが捉えられ、韓国当局が確認中だという。韓国との軍事境界線から遠く離れた慈江道は昔からの軍需地帯だが、ミサイル工場が大爆発して数多くの犠牲者を出したこともある。最近は金正恩氏も繰り返し視察している。

▼慈江道の江界市ではかつて、ミサイル工場が大爆発を起こした。爆発のあまりの凄まじさに、住民は敵国からミサイル攻撃だと思ったという。

▼朝鮮内の軍需工場は民需用工場を含め300ヵ所。しかし、電力供給などが困難なため、実際に稼働可能な工場は100ヵ所にも満たない。

▼韓国の情報機関・国家情報院によれば、北朝鮮はロシアに対して8月上旬以降、100万発以上の砲弾を輸出している。

デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト

北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。関西大学経済学部卒業。98年から99年まで中国吉林省延辺大学に留学し、北朝鮮難民「脱北者」の現状や、北朝鮮内部情報を発信するが、北朝鮮当局の逆鱗に触れ、二度の指名手配を受ける。雑誌、週刊誌への執筆、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に『コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記―』(新潮社)『金正恩核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』(宝島社)『北朝鮮ポップスの世界』(共著)(花伝社)など。YouTube「高英起チャンネル」でも独自情報を発信中。

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